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prismhit~~~明日から令和ですね。
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>>6527

一つ一つの材料の市場規模は小さいとはいえ、総じて日本企業が欠かせない存在になっているのはなぜか。「日本が本流の設計開発・製造で先行した時代に鍛えてもらった技術の蓄積がある」と業界関係者は口をそろえる。特に化学の分野は、特定の企業以外は作り方や性能の高め方が分からない「暗黙知」が大きいとされ、参入障壁が高い。

また、日本企業は顧客とのやりとりを通じて機能性やコストの要求にこたえるという「擦り合わせ」を得意とする。先端品向けになるほど、この能力が生きてくる。

ただ、日本の材料の優位が今後も盤石だとは言い切れない。富士経済によると半導体向け材料の市場規模は23年見込みで465億ドル(約7兆円)で、27年には586億ドル(約9兆円)になる見通し。海外勢が成長市場へ攻勢をかける事態が予想される。

国際的な競争激化を見据えた動きも出ている。材料大手のJSRは4月16日に成立したTOB(株式公開買い付け)で、政府系ファンドの産業革新投資機構(JIC)の傘下になった。競争力を確保するために業界再編で主導権を狙う構えだ。

半導体の戦略物資としての重要性は増し、日本は官民を挙げて本流の再興に乗り出している。台湾積体電路製造(TSMC)の熊本県の新工場やラピダスの最先端半導体の量産プロジェクトなどが始動。政府は予算を組み旗を振る。優れた材料をつくる企業が日本に集積する現状を堅持することで、強固な半導体サプライチェーン(供給網)が日本に構築される可能性もある。