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米金融当局者、インフレ高進長期化のリスクは小さい-経済活動再開で

(ブルームバーグ): 米連邦準備制度の複数の当局者は24日、米経済活動再開に伴う物価圧力の急上昇が長期化するリスクは小さいとの見解を示した。

ブレイナード連邦準備制度理事会(FRB)理事とアトランタ連銀のボスティック総裁、セントルイス連銀のブラード総裁は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が収束に向かい、累積需要が解き放たれて今後数カ月にボトルネックや供給不足で物価が押し上げられても驚きではないとし、こうした物価上昇の大部分は一時的なものにとどまるだろうとの認識を示した。

ブレイナード理事は「インフレ動向の非常に重要な部分は長期的なインフレ期待であり、こうした期待は極めて安定した状況が続いている。何らかの事情で物価が押し上げられても、それがインフレ率に組み込まれるとは想定されないことを示唆している」と指摘した。

同理事はさらに「こうした長期的なインフレ期待に一定の影響を及ぼす恐れもある形で、インフレが当局目標を持続的かつ大幅に上回って推移する場合、われわれにはインフレが目標に戻るよう徐々に誘導する手段と経験がある」と述べた。

FRB首脳陣、インフレ加速も一時的との自信揺るがず-6つの根拠

4月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比4.2%の大幅上昇となり、米金融当局が金融緩和策をどの程度継続できるのか一部投資家の間で疑問が浮上した。金利はゼロ付近にあり、米当局は米国債と住宅ローン担保証券(MBS)で毎月1200億ドル(約13兆円)相当の購入を続けている。

セントルイス連銀のブラード総裁は24日にヤフー・ファイナンスとのインタビューで、「さらなるインフレを目にするだろうが、あまり驚きではない」と述べ、「大部分は一時的なものだと思うが、一部はインフレ期待につながり、今年から2022年にかけてインフレ率は2%を上回るだろう」との見方を示した。

アトランタ連銀のボスティック総裁は別のバーチャルイベントで、インフレ高進が見込まれる理由として、パンデミック中の累積需要やサプライチェーン問題、前年比較でのベース効果に言及。物価上昇は「持続的なものにはならない」との見通しを示した。

原題:Fed Officials Play Down Risk That Higher Inflation Will Persist(抜粋)

(c)2021 Bloomberg L.P.