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コラムの掲示板

果たして、 歴史 は 繰り返すか?

「 狂騒 の 20年代(1920年代) 」と その100年後 の 2020年代

最近 の 現象は、第一次世界大戦 と スペイン風邪 の 後に 起きた「狂騒の 20年代」を 彷彿 させる。

「狂騒 の 20年代」は、1929年 の NY ウオール街 の 大暴落 から始まる 世界恐慌、そして 戦争の時代 の 始まり によって 幕を閉じた。2020年代も これから先、それと 同じことが 繰り返される かも知れない。

戦争 と 感染症下で 長く 禁欲生活を 強いられた 米国 の人々が、世界恐慌が 1929年に 始まるまでの 1920年代 、ラジオ、映画、自動車 等 の 革新的な文化 が次々に 登場した。大量生産 大量消費 の 時代 であった。

コロナ禍 を くぐり抜けた 我々は、 2020年代 は、これから 同じような 狂騒の時代 を 迎えるのだろうか?

2020年代 が「狂騒の時代」を迎えるとしたら、その 象徴的な事象 としては、
個人の 宇宙旅行、無人運転自動車、空飛ぶ自動車、ドローン、ロボット、5Gコネクティビティ、チャット GPTなど 生成AI などだろう。

乱立する高層ビル、爆発的な インバウンド観光客の増加、株価の高騰、一泊数百万円もする スイート を 擁した富裕層向けの ホテルの林立、狂騒の時代の 到来 の兆候 だろう。

他方、目を世界に向けると、新型ウイルス感染症のパンデミック、ウクライナ戦争、エネルギー危機、食料および 肥料価格の高騰、気候変動 の影響 などによって、世界全体 の 食料安全保障 が 危ぶまれている。

すでに 警告を発している 世界の識者 もいる。フランス の 知の巨人、ジャック・アタリ氏 は、「命の経済」という考え方を 提唱しており、これからの 資本主義は、健康 や 教育、良質 な 食品と 農業など 命に関わる 分野に 重点 を置くべきだと 強調している。

「歴史 は 繰り返さない。されど 韻 を踏む」と

マーク・トウェインが 言ったと伝えられるが、ちょうど 100年前の出来事 を思い起こせば、リベンジ消費 と 狂騒 にうつつ を 抜かしてばかりはいられないだろう。

赤阪清隆 京都大学、ケンブリッジ大学卒。元 国連事務次長。