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独言兼備忘録の掲示板

期待された五輪成功とメダルラッシュによる政権浮揚が幻想に終わり、横浜市長選で首相の支援した候補が敗れても党内に「菅降ろし」の狼煙が上がらず、「むしろコロナ危機に『余人をもって代え難し』と自民党内には『ポスト菅は菅首相』ムードが強まっている」(ある政界筋)という。

五輪終了後にかけて報道各社且子が実施した世論調査で、菅義偉内閣の支持率が相次ぎ政権発足後の最低を更新しているが、某官邸筋によれば、「新型コロナ変異種デルタ型の蔓延など感染者拡大にはワクチン接種の迅速化で対応するしか術がなく、既に9月末に接種回数が1・2回含め1億5000万件に達する等、党内にはワクチン普及を主導した菅首相の続投ムードが根強いというのだ。

つまり、自民党内には「コロナ失政」をもって「菅降ろし」の狼煙を上げる政治家がいない、何より「コロナに勝てる、選挙に勝てる顔」が控えていないというのだ。

これまで菅首相に代わる候補として取り沙汰され、世論調査で上位にあがる候補に共通するのは「知名度の高さ」の一点に尽きる。いつの時代も総裁選レースで「人気がある」というのは露出度が高く、名前が知られていることが前提だった。

ところが、前述の官邸筋によれば、前回の昨秋9月の自民党総裁選で菅首相と争った岸田文雄前政調会長や石破茂元幹事長ら「ポスト菅」の面々の後継総裁の芽が完全に絶たれ、菅首相に代わる自民党総裁候補が不在のまま、コロナ危機には「余人をもって代え難し」と菅「続投」ムードがむしろ強まっているというのだ。

もちろん、東京五輪の成功及び日本選手のメダルラッシュよる内閣支持率浮揚の当てが外れて菅内閣の支持率が、今後さらに種々世論調査で20%台前半へと下落の一途を辿れば、「菅首相自らが引責辞任、河野太郎氏を担いで『河野選挙管理内閣』という可能性もゼロではない。

だが、「コロナ失政と批判されるものの、少なくとも20%前半へと菅政権の支持率の間断なき低下は今のところ想定されてはいない」(同官邸筋)という。

しかも、自民党内の「ポスト菅」の政治家面々が人材払底の状況にあると共に、「後継総裁」候補の中には、嵐の中で船長に「代われ」と叫んで火中の栗を拾うようなコロナ下での出馬は自爆行為と認識する向きが少なくない。

いずれにせよ、菅政権のコロナ対策は、1)9月末までにワクチン接種回数1億5000万回到達などワクチン接種の迅速化、2)医療提供体制の拡充、3)新規感染者数の抑制−の3つを「三位一体」で進めながら感染拡大に歯止めをかける意向に著変はない。