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東エレク株、増益見通しも売り優勢 「株式市場の期待値には届かず」 アナリストの見方
2024/05/13 11:15 日経速報ニュース 1436文字

 13日午前の東京株式市場で東エレクは前週末比750円(2.14%)安の3万4250円まで下げた。10日に2025年3月期の連結営業利益が前期比28%増の5820億円の見通しだと発表した。半導体メーカーの生成人工知能(AI)の開発・運用に関連する旺盛な設備投資を背景に、最先端のDRAM(メモリーの一種)やロジック向けが伸びる。だが、市場予想平均であるQUICKコンセンサスの5949億円(2日時点、17社)を下回り、株式市場が好感する動きは限られている。会社計画などに関するアナリストの見方をまとめた。
 
 ■「株式市場の期待値には届かず」
 SMBC日興証券の花屋武氏(10日付リポート)
 投資判断=3段階で真ん中の「2(中立)」
 目標株価=4万2000円
 
 25年3月期の会社計画は売上高2兆2000億円、営業利益5820億円で市場予想と大きな差異はない。だが、業界団体の市場見通しを踏まえ株式市場では営業利益6000億〜6500億円という期待値も多かったと推察する。ただし償却費、研究開発(R&D)費合計で約580億円の大幅な固定費増は市場では想定されていなかったことから、過度にネガティブな反応にはならないと考える。世界の前工程製造装置(WFE)市場の見方について24年(暦年)が1000 億ドルと3か月前から変更はないものの25年についての見通しを示し、前年比二桁成長としたが方向感に驚きはない。同時に発表した最大350万株(発行済株数の0.8%)、総額800億円の自社株買いは、このタイミングでの自社株買いの可能性は低いと考えていたが昨年と同様、総還元額を意識したのだろう。

  • >>71630

    つづき・・

    ■「今期の会社計画、物足りない印象も利益率改善には期待」
     UBS証券の安井健二氏など(10日付リポート)
     投資判断=3段階で真ん中の「ニュートラル(中立)」
     目標株価=3万8000円
     
     今期の会社計画は営業利益が5820億円。UBSの従来予想は6100億円超で物足りない印象だ。決算の注目点は先端品の限界利益率が55〜60%と従来のUBS想定の45〜50%を上回る可能性が出てきた点。実際に新会社計画では上期から下期にかけ、粗利益ベースの限界利益率は57%が想定されている。生成AI向けの高付加価値品で出荷が拡大すると収益性が継続的に改善する可能性がある。粗利率の改善を鑑み、UBS予想の営業利益を25年3月期6100億円から6500億円、26年3月期7100億円から7300億円に増額する。
     
     ■「WFE+αの成長に向け順調な進捗確認」
     ゴールドマン・サックス証券の中村修平氏など(10日付リポート)
     投資判断=3段階で最上位の「買い」
     目標株価=4万3000円
     
       25年3月期の営業利益の会社計画は市場予想とおおむね同水準だった。ゴールドマン・サックスでは市場コンセンサスを上回るガイダンスとなる可能性も想定していたため、やや控えめにもみえる。だが、研究開発費が前年比500億円近く増えるなかでも市場の期待値に対し遜色ない期初計画だ。期初計画としては市場予想並みの水準となったことで大きく株価を動かす材料は少なかったと考えるが、複数の製品群で新規装置の認定を獲得していることが確認できた点は今後の業績期待値を高める内容であったと考える。引き続きWFE+αの成長および市場予想を上回る利益創出を予想し、「買い」の投資判断を再強調したい。