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相場メモ雑感の掲示板

 連日の米株の乱高下。FOMCを前にした思惑の交錯とウクライナ情勢に対する「過度の警戒感がもたらす不安定な市場心理」によるもの。そのうちの一つを明確にすべく、米金融政策に対するある一定のスケジュール感なるものを確認するために、日本時間27日4時を待っているところですね。
 
 市場では、3月に予定通りテーパリングを完了すると同時に、利上げサイクルの開始を織込んでいますが、そのペースがどのようなものになるのかは、まだまだ確定出来ていないわけで、今夜のFOMCが公表する声明文において、タカ派に転向した米金融政策の先行きに対して「どういった表現で示してくるのか」を見極めることになります。毎会合ごとに利上げしていくのか、もう少し慎重なペースで実施していくのかというところを、声明文で使用されるワーディングで読み取るという作業となります。
 
 また、利上げ開始後に始まる予定のバランスシートの縮小についても、「どの程度まで明確に提示してくるのか」といった時間軸の問題。これだけのインフレ高進を受けて、明らかにバイデン米政権からも「暗黙のプレッシャーがかかっている」なかにあって、全くの無回答というわけにはいかず、「金融政策正常化に向けた何らかのサイン」を明示してくるのは明らか。
 
 一部超タカ派的な思惑としては、「テーパリングの2月前倒し完了」や、「3月の0.5%利上げ」といった声も上がってきていることは事実ですが、今週に入ってからの米株の乱高下がこういったものまで覚悟したことによる短期的な混乱であるのだとすれば、FOMC後の値動きは通常の方向性に戻っていくということにもなりますね。
 
 為替市場では昨日、ユーロドルが一時年初来安値を更新するなど、ユーロ売りが目立つ動きがみられていますが、ドル円についてはずっと方向感を失った動き。米長期金利も同様に、FOMC前の調整局面にいるといったところ。いずれにしても、秩序だった米金利上昇といった落ち着いた動きに戻すべく、米金融当局の市場との対話能力が試されることになります。東京市場参加者としては、とりあえず、今日は早くベッドに入ることが求められています。