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ダー様のテ-タイム
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日経「銘柄診断」から~日本郵船
海運株は押しなべて長期低落傾向のままです。
本日日経新聞朝刊「銘柄診断」では日本郵船<9101>が解説されていました。骨子は、足元ではブラジル事故の収拾から荷動きが再開されたこと、そしてG20で米中関係の緊張が一時的に緩和されたこと、この二つが上昇要因だということになっていました。
これは確かにそうなのですが、海運市況はバルチックドライ海上運賃(記事にも指摘がありました)が、年初からずっと上昇しています。
ロンドンの非鉄市況もアルミと亜鉛を除けば、復調ですから、だいたい先行指標の動きは整合性があります。足元ではやはり株価の先行指標であるダウ輸送株指数が、ついに今週すべての移動平均線を突破してきて、上昇トレンド入りを果たしました。同時に、総合株価指数S&P500が史上高値を更新したわけです。
これらを総合すると、海上運賃が高いのは、景気を先取りする格好で物流が動き出しているということもありますが、こと海運株という観点から見たときには、かなり船腹逼迫という需給要因が大きいような気がします。
それは、IMO(国際海事機関)が決定した、2020年1月から施行される硫黄酸化物排出規制が要因です。
高い脱硫装置を船につけるか、船そのものを新造船に替えるか、それとも脱硫高品質の高価な燃料を使用するか、三つの選択に悩まされていたのが世界の海運業界です。
このことが、ドック入りしたり、廃船しているケースも多々あるでしょうから、相対的に船腹逼迫状況があり、そこに景気の底入れによる物流増大とがあいまって、海上運賃が上昇している部分が半分はあるのではないかと推察します。
もともと世界的に構造不況業種ですから、なかなか資産運用の担い手として海運株を対象にするということは、こうしたことからみても、いささか荷が重すぎるのではないでしょうか。
それなら、まだ非鉄関連株のほうが、妙味があると思います。

戦略方針
日経レバレッジETF<1570>ホールドのままです。順調にリターンの拡大になっています。