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あとで気が向いたら読み返そうの掲示板

>>317

2. サンクコストの誤謬(sunk-cost fallacy)
 「埋没費用」(サンクコストsunk cost)とは、埋没(サンク=sunk)した費用、事業投資金の内、事業の撤退や縮小を行っても回収できない費用のことである。「サンクコストの誤謬」とは、膨大な投資をした事業を継続した場合、損をするとわかっているものの、投資資金を無駄にしたくないという本能である損失回避(Loss aversion)により、計画を続行してしまう非合理的な心理的傾向である。

【コンコルドの誤謬】(Concorde fallacy)
 1962年、イギリスとフランスは共同で、世界初の超音速旅客機「コンコルド」の開発を始めた。世界各国から100機を超える注文が入ったものの、開発を進めていくなかで、航路が制限される、価格が高い、燃費が悪い、といったことが判明したことでキャンセルが相次いだ。開発を継続しても利益の回収が見込めないことが判明したものの、開発を中止した場合、投資した膨大な予算、労力、時間などのサンクコストが無駄となるため開発計画は続行された。最終的には、250機の受注で採算が取れるとされていたものの、16機で生産は打ち切られ、1976年に定期運航が始まったコンコルドは、2003年に全ての就航を終えた。4000億円の開発費に対して、数兆円の赤字だったと言われる。