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ユロ板討論会の掲示板

 ロンドンタイムは、引き続き難航する英・欧州連合(EU)の交渉に神経をとがらせる状態が続きそうだ。各欧州高官で見解にばらつきがあり、楽観や慎重な見方が交錯している。異なった立場の発言が伝わるたび、ポンドを中心に欧州通貨が右往左往する展開となっている。
 昨日、ユースティス英環境相は「まだ合意すべきことがある」としたうえで、話し合いが「先週末に大きく後退したのは事実」と述べた。ジョンソン英首相とフォンデアライエン欧州委員長は電話会談を行ったものの、自由貿易協定(FTA)について「相違は大きく」「まとめる状況ではない」という。両者はブリュッセルで対面協議に臨むことになったが、同地で10・11日に開催のEU首脳会議までに落としどころを見出せるか注目される。
 決着は難しそうで、今後の交渉継続を前提とした部分合意が想定される。それに関しても英国が主権を強く主張しつつ、交渉を有利に導こうとしている感がある。決着するにしても目前までネガティブな内容を含めた発言が出てくると考えられ、ポンドほか欧州通貨の荒っぽい振れは続きそうだ。
 本日19時発表の12月独・ユーロ圏ZEW景況感指数は、大きな動意につながるか明確ではないものの、新型コロナウイルスの感染拡大がいったんピークを迎えつつあるとされる欧州の景況感のレベルを注視したい。同時刻に発表となる7−9月期ユーロ圏GDP確定値は過去の数字であり、確報値であるため数字の大きな修正も想定されず、為替の強い変動要因にはなりにくいだろう。


・想定レンジ上限
 ユーロドルは、年初来高値1.2178ドル更新後にぶつかりそうな売りオーダーが観測される節目1.2200ドル。
 ポンドドルは、昨日7日高値1.3437ドル。

・想定レンジ下限
 ユーロドルは、日足一目均衡表・転換線1.2032ドル。
 ポンドドルは昨日7日安値および日足一目均衡表・基準線の1.3225ドル。