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日本ライフライン(株)【7575】の掲示板 2018/11/20〜2019/01/18

世界の株式市場が下落に転じてしまった最大の理由は、10年続いた量的緩和の逆回転によるものと理解する必要があります。米長期金利の上昇とか、貿易摩擦とかも影響は大きいですが、傾向を加速させるものと捉えてます。

FRBはリーマンショック後の量的緩和で資産総額を0.9兆ドルから4.5兆ドルまで円換算400兆円も膨張させ、世界中の資産価格を上昇させました。そして2015年12月にFRBは政策転換し、金利上げを決めたことでこの流れは終了となり、金融政策正常化の長い道のりにつきました。2017年の9月にいよいよFRBは資産圧縮=資産売却=金融市場(債権)からの現金吸い上げを始めました。当初は100憶ドル=1.1兆円/月だったが、2018年10月からは500憶ドル=5.5兆円/月に予定通り拡大した。これは年換算で6000憶ドル=66兆円に相当する巨額であるが、それでも肥大したFRBの資産4.5兆ドルを元の0.9兆ドルは無理としても、2兆ドルまで戻すための2.5兆ドル削減のためにも4年以上かかる計算となる。(先般のFOMCでパウエル議長は資産圧縮を予定通り継続すると発言し、空売り筋を勇気づけました。長期的にみて正しい判断ではありますが。)

主要株式市場の時価総額、NYSE 25兆ドル、NASDAQ 12兆ドル、東証1部 5兆ドルに対して、年間0.9兆ドルがどれほどのインパクトがあるのかは、実は誰も分からない。株式市場から直接資金を吸い上げる訳ではないから。分からないが、このジャブジャブのマネーのもとで膨張した時価総額が、まったく減らずに無事であることは考えにくい。世界景気が上向きを維持できている間は高い株価は正当化されるが、そうでなければ落ちるに決まっている。さらにトランプが仕掛けた貿易戦争の影響もあって、世界経済をけん引する米中両国の景気減速が顕在化してしまった。

そういう訳で、現在の株式市場は落ちるべくして落ちており、何の不思議もないわけです。分からなかったのは、いつそれが始まり、どれぐらいのスピードなのかでした。シナリオが読めている空売り機関は自信を持って割高株を、下手したら割安に見える株まで空売りを仕掛けてきた。そう遠くない将来に株式市場が崩れることがわかっているから。

市場関係者は本当に都合が悪いことは言わないんですよね。目の前のトレンドに逆らった予測は言いにくいし、大事なことは言わずに利用した方がいいしね。でも、みんな報道されている情報だし、ある程度の経験と知識があれば、予測可能なことなんですよね。「そんなん十分知ってるわ、今更なに?」ていう人は大丈夫ですが、「知らんかった」という人は負けるべくして負けてます。

上昇相場が長く続くと、リスクに鈍感になるし、弱気相場の本当の怖さを忘れてしまうんですよね。欧州の動向も考慮するべきだし、中国にはもっとヤバい材料が潜んでるらしいけど、こんなもんでやめときます。世界の主要国中央銀行がこぞってやった異次元緩和がどういう結果を招くか、高見の見物です。(ショートポジションを持てばもっと楽しい。7575をではなく、株式全般の話として。)

7575の不幸は、こうした世界市場の下落と自社の業績足踏みが重なってしまったことなんだけど、実は会社自体は最高のタイミングで資金調達しているので、まったく問題ないんですね。そういう意味では野村はいい仕事したんです。投資家が割を食っただけなんですよね。(時に株式市場はとても残酷と思ってしまう局面です。)

時間があったんで自分の頭を整理する意味で、長文投稿させてもらいました。