味の素(株)【2802】の掲示板 〜2015/04/27

　味の素(2802)の伊藤雅俊社長は27日に都内で記者会見し、同日発表したインスタントコーヒーなど製造販売のグループ会社、味の素ゼネラルフーヅ（ＡＧＦ）の完全子会社化により、ＡＧＦ製品を「海外でも売れるようになる」と述べた。ＡＧＦは現在国内のみで事業展開しており、今後は「現地に適した売り方」を考えるという。伊藤社長は「（味の素が持つ）香りやうまみの技術を加え、おいしさの相乗効果が出せる」とも強調した。

　味の素は、ＡＧＦの合弁相手である米モンデリーズ・インターナショナルの関係会社が持つ50％の株式を４月中に270億円で買い取る。完全子会社化により味の素単独での意思決定が迅速にでき、同社が販路を持つ東南アジアなどで市場開拓につなげることができる。

　伊藤社長は「以前からＡＧＦのあり方について意見交換してきた。（完全子会社化は）昨年の（モンデリーズの）コーヒー事業再編が契機になった」と説明した。ＡＧＦが手掛ける液体飲料事業を巡っては、12年にカルピスを売却した経緯に触れながら「（液体事業は）採算性がよくない」と指摘。「競争力がある分野」とする粉末飲料事業の比率を高めていく方針を示した。

　ＡＧＦは1973年に味の素と現モンデリーズの合弁会社として設立され、14年３月期の売上高は1448億円だった。〔日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）〕