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(株)新日本科学【2395】の掲示板 2022/09/10〜2022/10/02

【持ち分法の損益】について
 21.3期の営業外損益が11億円
 22.3期の営業外損益が27億円と増大しているために、
 持ち分法会社の新日本PPDの業績が拡大しているかのような錯覚が起こっている。
 
 しかし、この増加の中身はほとんど為替利益である。
 本体での為替利益と持ち分法での為替利益。これを足して16億円の増加。

 持ち分法適用会社のメインは2社。
 49.9%保有する「肇慶創薬生物科学有限会社」(所在:広東省)と
 40%保有する「新日本PPD」(所在:中央区)
 どちらも臨床の会社である。

 持ち分法の処理は例えば40%株を持っている会社の利益が10億円出ていれば
 10億円×40%=4億円が営業外利益として連結の業績に加算される。


 「肇慶」の業績は
 2019.12期は売上4.8億円で営業利益1.8千万円、当期利益1.4千万円、
 2020.12期は売上1億円、営業利益▼5千万円、当期利益▼5千万円。
       (20円/元換算) 赤字の会社。
 2021.12期の数字の公表がないので今は中身が分からない。
 ただ持ち分法の利益を見ていると、影響はほとんどないようだ。

 「新日本PPD」の業績は
 2020.12期 売上102億円、営業利益24.4億円、為替差損▼4.3億円、
       当期利益17億円。
 2021.12期 売上107億円、営業利益26.7億円、為替差益+6.7億円
       当期利益27億円。

 ① ここで注目は、新日本PPDの売上の伸び+4.9%しかないこと!
   新日本PPDは新日本と違い、猿の前臨床ではなく、BMLやシミックと
   丸被りの臨床のCROである。
   各社決算期のズレがあるが参考数字を挙げると、
   BML 20.3期  売上1207億円
       21.3期  売上1385億円(+14.7%)
       22.3期  売上1860億円(+34.2%)

  シミック 20.9期  売上 761億円
       21.9期  売上 857億円(+12.6%)
       22.9期予 売上1065億円(+24.2%)

   コロナバブルで同業他社が大幅に伸ばしている中、
   規模が10分の1と小さいくせに、ほとんど伸びていない。

   完全な負け組である。

 ② 20.12期→21.12期の為替損益の変化 +11億円
   +6.7-(▼4.3)=11.0
   11.0×40%=+4.4億円
   22.1~22.3までの期ズレの部分を考慮すると、為替の変化の影響は6億円

 ③ 新日本科学の連結決算の持ち分法利益の影響
    持ち分法利益 21.3期 8.5億円
           22.3期 14.4億円 
            その差は5.9億円。
      この利益の伸びは業績の拡大ではなく、ほとんど為替利益。

 ④ 新日本科学の連結の営業外収益の中身
    22.3期 為替利益 13.7億円
        持ち分法の中の為替利益 6億円
        つまり営業外収益30億円の中の20億円が為替による利益。

 ⑤ 元々は円安がなければ10億円程度の持分法利益であり営業外収益。
   25億円×40%=10億円。30億円-20億円=10億円。

 ⑥ 馬鹿アナリスト達はこの本来10億円ベースの営業外収益を
   30億円からスタートさせ、35億→45億円→55億円とやっている。
   完全に痴呆である。

 ⑦ ちなみにシミックの来期予想はまだ発表されていないが、BMLなどは
   今期▼20%の売上減少を見込んでいる。
   100歩譲って猿の前臨床はまだ業績を伸びるとして、普通の臨床に過ぎない
   新日本PPDが他社に打ち勝って伸びる理由がない。
    (直近伸びる筈の時に伸びていない。)

 ⑧  中身の検証もせずに鉛筆ナメナメ、定規でサッ線を引いて、経常利益は
    100億円です。
    完全に痴呆である。


  投資は自己判断で。