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AI投資を猛烈な勢いで進めるのはマイクロソフトだけではない。同日決算を発表したメタ(旧フェイスブック)も7〜9月期の設備投資を92億ドルと前年同期比で36%増やした。決算説明会でマーク・ザッカーバーグCEOは「AIには引き続き本格的なインフラが必要で、多額の投資を行っていく予定だ」と明らかにした。 主力のインターネット広告事業が好調で、7〜9月期の売上高は19%増の405億8900万ドル、純利益は35%増の156億8800万ドルだった。今後はデータセンターなどへの投資を続けるとともに、AIを主力のSNSやVR(仮想現実)、AR(拡張現実)技術と融合させていく構えだ。 すでに決算を発表した米アルファベット(米グーグル親会社)とあわせた米ビッグテック3社の1〜9月の設備投資は約1100億ドルに達した。株式市場の関心は、各社がどのような生成AIサービスを通じて巨額投資を回収していくのかに向かっている。
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アルファベットのAIサービス強化に向けた投資額は膨らんでいる。7〜9月期は、キャッシュフロー(現金収支)ベースの設備投資額が130億ドルと62%増えた。製薬大手の米イーライ・リリー出身で新たに最高財務責任者(CFO)となったアナト・アシュケナージ氏は、10〜12月期も同水準の投資が続くと見込んだうえで「25年も23〜24年ほどの増加率ではないが(投資を)増やす」と明かす。 巨額のAI投資を続けるなかでも利益率は改善している。営業利益率は7〜9月期が32.3%と前年同期から4.5ポイント上がり、QUICK・ファクトセットの市場予想(30.6%)を上回った。「コスト管理を重視した成果がみられる」(モフェット・ネイサンソン)と市場の評価は高く、クラウドサービスの成長やAI活用の業務効率化などで「利益率の拡大傾向は今後も続く」(シティグループ)との期待は高い。 アルファベット株を巡る環境は盤石とは言いづらい。米司法省は検索サービスが反トラスト法(独占禁止法)に違反するとして訴え、10月には会社分割を含む是正措置案を裁判所に提出した。11月にはより詳細な是正案を出す予定で「目先は株価の上値を抑える」(バークレイズ)との見方は多く、30日も利益確定の売りが株価の重荷となった。 だが、バリュエーション(投資尺度)を考えると、アルファベット株の予想PER(株価収益率)は19倍台と米S&P500種株価指数(21倍台)を下回り「マグニフィセントセブン(壮大な7社)で最も割安感がある」(マーフィー・アンド・シルヴェスト・ウェルス・マネジメントのポール・ノルティ氏)。AIという成長エンジンで規制強化の逆風を跳ね返すことができるかが、今後の株価を左右しそうだ。
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NY株ハイライト アルファベット逆行高、AIが成長エンジンに 30日はハイテク株の比率が高い米ナスダック総合株価指数が反落した。前日比0.56%安の1万8607で終えた。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)など半導体株の売りが指数を押し下げるなか、グーグルの親会社であるアルファベット株は上昇した。投資のかさむ人工知能(AI)が成長のエンジンになるとの期待が高まり、ハイテク株のなかで逆行高を演じた。 30日の米株式市場でアルファベットは前日比2.8%高で終え、一時7%あまり上昇する場面もあった。29日発表した2024年7〜9月期決算が市場予想を上回る増収増益となった。主力の検索サイトや動画投稿サイト「You Tube(ユーチューブ)」で、広告収入がともに前年同期から12%増加。ユーチューブでは過去1年の広告とサブスクリプション(定額課金)の総収入が初めて500億ドルを超え、広告事業に次ぐ柱となるクラウドサービスも35%の増収と市場予想を上回る伸びとなった。
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ナスダック総合株価指数は前日に3カ月半ぶりとなる最高値更新を経て、30日は0.6%安と反落した。グーグルの持ち株会社アルファベットは、前日発表の2024年7〜9月期決算でAIサービスの提供基盤であるクラウド事業が好調で、30日の株価は一時7%高となった。 ウォール街もAI投資を加速する。大手投資会社KKRは30日、別の米投資会社と組み、AIデータセンターや電力インフラの整備に500億ドル(約7兆7000億円)相当の共同投資を実施する計画を発表した。 半導体からデータセンター、サービスへの実装まで裾野が広いAI関連需要。パイを多くかき取れそうな企業に投資マネーが向かう。逆に期待がしぼんだ銘柄には反動で容赦ない売り圧力にさらされる。
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Microsoft11%増益 7〜9月、AIクラウド需要がけん引 米マイクロソフトが30日発表した2024年7〜9月期決算は、売上高が前年同期比16%増の655億8500万ドル(約10兆600億円)、純利益が11%増の246億6700万ドルだった。7四半期連続で増収増益だった。クラウドコンピューティングを中心とする設備投資が8割増えた。 1株利益は3.3ドルで、売上高とともに市場予想を上回った。30日の米株式市場の時間外取引で株価は一時、同日終値から2%ほど上昇した。 主力のクラウド基盤「Azure(アジュール)」などの売上高は前年同期比33%増で、市場予想を上回る伸びを見せた。 クラウドは企業のIT(情報技術)基盤として拡大を続け、マイクロソフトと米アマゾン・ドット・コム、米グーグルがシェアを握って競争が激しくなっている。グーグル親会社の米アルファベットの7〜9月期のクラウド事業の売上高は、前年同期比35%増だった。 マイクロソフトのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は「AIが主導してあらゆるビジネス業務やワークフローを変革している。AIツールで業務効率化を支援することで、新規顧客を獲得している」とコメントを出した。 7〜9月期の設備投資額は前年同期比8割増の200億ドルだった。4〜6月期は190億ドルだった。巨額を投じて世界各地にデータセンターを建設し、AIに計算能力を供給している。 ゲーム機「Xbox」のコンテンツやサービスの売上高は61%増えた。23年に米ゲーム大手アクティビジョン・ブリザードを買収したことが寄与した。 マイクロソフトは19年にオープンAIに初めて投資し、その後も投資額を積み増して連携を深めてきた。オープンAIは24年10月頭にもマイクロソフトや半導体大手エヌビディアなどから計66億ドルの資金を調達し、さらに高度なAIの開発を進めている。
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スーパー・マイクロ株が3割安、AI相場に光と影 30日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅続落し、前日比91ドル(0.2%)安の4万2141ドルで引けた。ナスダック総合株価指数は最高値圏で推移し、人工知能(AI)銘柄の熱気自体は続いている。 ただし、ある銘柄の急落が「AI相場」期待に水を差す。会計不祥事の疑惑が浮上した、サーバー製造のスーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)は株価が3割安となった。 ナスダック総合株価指数は前日に3カ月半ぶりとなる最高値更新を経て、30日は0.6%安と反落した。グーグルの持ち株会社アルファベットは、前日発表の2024年7〜9月期決算でAIサービスの提供基盤であるクラウド事業が好調で、30日の株価は一時7%高となった。 ウォール街もAI投資を加速する。大手投資会社KKRは30日、別の米投資会社と組み、AIデータセンターや電力インフラの整備に500億ドル(約7兆7000億円)相当の共同投資を実施する計画を発表した。 半導体からデータセンター、サービスへの実装まで裾野が広いAI関連需要。パイを多くかき取れそうな企業に投資マネーが向かう。逆に期待がしぼんだ銘柄には反動で容赦ない売り圧力にさらされる。
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AI検索の台頭とならび、目下最大の懸案とも言えるのが、国家との対立だ。 米司法省は検索でシェア9割を握るグーグルに対し独占禁止法(反トラスト法)訴訟を繰り広げる。検索の寡占を巡る訴訟では8月には原告である司法省が地裁で勝訴し、会社の解体を含む是正策を画策している。ネット広告を巡る別の訴訟も進行中だ。 ピチャイCEOは決算説明会で「訴訟では全力で自分たちの立場を主張していくつもりだ。司法省のいくつかの提案は非常に大きな影響力を持ち、意図しない結果をもたらす可能性がある」と述べ、訴訟の行方を警戒した。 独禁訴訟は2026年ごろまで長期化するとの専門家の予想もある。検索を武器にネット界のプラットフォーマーとして君臨してきたアルファベットだが、今後は独占を避けつつAIで新しい収益モデルをつくるというかつてない難しい戦略を迫られることになる。
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アルファベット、好決算を覆う影 AI検索と独禁訴訟 米グーグルの持ち株会社米アルファベットが29日に発表した2024年7〜9月期決算は6四半期連続で増収増益だった。クラウド部門が堅調だった一方、主力の検索広告は勢いに陰りが出ている。生成AI(人工知能)を使った検索が台頭し、グーグル解体を狙う米規制当局との訴訟も続く。ネット業界の巨人には難路が待ち受ける。 「クラウドは勢いがある。顧客が生成AIを採用するにつれて新規顧客を引き付けている」。アルファベットのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は同日、決算説明会で新事業として育成してきたクラウド部門が業績に大きく寄与したことを強調した。クラウドを通じて生成AIの基盤技術を企業に提供し、市場を開拓している。 アルファベットの7〜9月期決算は売上高が前年同期比15%増の882億6800万ドル(約13兆5400億円)、純利益が34%増の263億100万ドルだった。市場予想を上回る好決算となった。特にインターネット経由で様々なソフトやコンピューター資源を提供するクラウド部門の売上高は35%増だった。
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7〜9月期の研究開発費は前年同期比11%増の124億ドルで、キャッシュフローベースでの設備投資は62%増の130億ドルに増えた。 スンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は「AIへの長期的なフォーカスと投資が実を結び、AIツールから恩恵を受ける消費者や顧客が増えている」とコメントした。生成AI「Gemini(ジェミニ)」の高度化や検索への導入を進め、収益に結びつけていく方針を強調した。 足元の業績は予想を上回る内容となったが、アルファベットは傘下のグーグルが複数の訴訟を抱えており、将来の経営リスクとなっている。 米司法省はグーグルの検索サービスが反トラスト法(独占禁止法)に違反しているとして訴え、8月の一審ではグーグルが敗訴した。米首都ワシントンの連邦地方裁判所がグーグルの独占を認めたため、司法省は10月8日に独占状態を解消するための是正案を裁判所に提出した。 11月には司法省がさらに詳細な措置案を出し、地裁が25年8月までに結論を出す予定だ。事業売却や会社分割が迫られた場合はグーグルの事業への影響は避けられず、同社が控訴すれば裁判は長期化する。 グーグルは検索サービス裁判とは別に、デジタル広告ビジネスについても司法省などから独禁法違反で訴えられている。同訴訟は11月に最終弁論を予定している。
[31日 ロイター] …
2024/11/01 05:39
[31日 ロイター] - 米アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>が31日発表した第3・四半期決算は、売上高が市場予想を上回った。企業による人工知能(AI)関連支出拡大を背景に、クラウドサービス事業が好調だった。 米株式市場引け後の時間外取引で、アマゾンの株価は6%上昇した。 売上高は1589億ドルで、市場予想の1572億ドルを上回った。 1株当たり利益は1.43ドル。市場予想は1.14ドルだった。 クラウドサービス部門アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)の売上高は19%増の275億ドルで、市場予想と一致した。 競合のマイクロソフト<MSFT.O>のクラウド事業「Azure(アジュール)」の同時期の売上高は33%増、グーグルの持ち株会社アルファベット<GOOGL.O>の「Google Cloud(グーグルクラウド)」は35%増だった。 アマゾンの北米部門の売上高は9%増の955億ドルだった。