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日経平均株価【998407】の掲示板 2024/02/20

福井市の東公園に整備が計画される福井アリーナ(仮称)に、市民や県議、市議から厳しい声が相次いでいる。福井商工会議所などは「民設民営」を唱え、2年前は75億円を見込んでいた整備費が、資材高騰などで105億円に膨張。最大で半額近い50億円を国、県、同市の補助金に頼る方針に変更した。利用計画にも批判が出ており、計画通りに実現するか不透明だ。(門前光、佐藤祐介)

【画像】アリーナのイメージ図=福井商工会議所提供
■半額近くは税金

 「約50%を補助する計画が妥当かどうか県は検討すべきだ。公益性を丁寧に県民に説明し、理解を得る必要があるのでは」。16日の県議会代表質問で、県議から疑問の声が相次いだ。

 議会側が問題視するのは、福井商議所などが6日に公表した福井アリーナの基本計画案だ。延べ床面積約1万2000平方メートルで、男子プロバスケットボールチーム「福井ブローウィンズ(福井BWS)」が拠点とする。収容人数は5000人で、コンサートなどで4500席を設けられる。
「民設民営」のアリーナ、整備費105億円に公費50億円投入へ…市民から批判の声

その整備費は105億円で、民間で調達できるとしたのは55億円にとどまる。うち30億円は金融機関からの借り入れ、10億円は福井BWSのオーナーで福井市の通信サービス会社「オールコネクト」の出資を想定。残りは福井商議所の出資で5億円、企業版ふるさと納税などの寄付で10億円を賄うという。50億円が税金で支援されることになる。

 杉本知事は16日の代表質問で「地に足のついた実現可能性の高い案だ。民間の活力で街のにぎわいをつくるのは重要だ」と評価。西行茂市長も7日の定例記者会見で「しっかりと支援したい気持ちは変わらない」と理解を示す。市は東公園の無償貸与も検討する。
 しかし、ある県議は「オールコネクト社が福井BWSの拠点として使わなくなったら、誰がアリーナの収益源を確保するのか」と指摘。別の県議も「出資元が多く、整備や運営での責任の所在がわからない。本当にアリーナとして機能するのか」と話す。

 市議の一人は「議会としてこの額をうのみにできない。物価が今後も上がれば、整備費も膨らむ可能性があり、行政の負担額も増えるのではないか。民間としてもっと経費を削減する努力が必要だ」と求める。

■年9割超使用

 福井商議所などの利用計画では、年間で▽プロスポーツ約60日▽コンサートで約110日▽県民向けイベントなどで約160日――などと想定。来場者は年58万人で、年間約2500万円の黒字になるとし、波及効果を56億円と試算する。

 サンドーム福井(越前市)で、9000席を持つイベントホールの2022年度の利用実績は5割強(192日)。フェニックスプラザ(福井市)では同年度の営業日(303日)で、2000人収容の大ホールが6割(181日)だった。
 福井アリーナは、メイン、サブアリーナ両方の使用を前提に、稼働率は9割超(350日程度)を見積もる。ある県議は「メンテナンスをする日を除くと、年間を通して稼働させるような利用想定に見えるが、達成できるとは到底思えない。せめて他県や他施設での例を示し、どの程度実現できるか説明してほしい」と苦言を呈する。
■住民も不安視

「民設民営」のアリーナ、整備費105億円に公費50億円投入へ…市民から批判の声

福井商議所などは今月6日に説明会を開催。住環境に配慮して住宅地からの距離を確保し、川沿いに整備することなどを説明した。住民からは「交通渋滞で外出が困難になる」「騒音が心配だ」といった声があった。

 市民らの中でも、「本当に想定通り黒字にするのか」「年間の半分近くを自治体が使うなら、民設民営とは言い難いのでは」との意見が出ている。

 東公園近くに住む60歳代男性は「広いのでボール遊びもできる貴重な公園。週末は親子連れでにぎわっている。アリーナにすると憩いの場がなくなってしまうのでは」と不安を口にする。

☆Yahooから引用 🌝