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2025年5月21日に行われた米国20年物国債入札の結果と、それに対する市場の反応について最新情報をご報告します。
20年物米国債入札結果(2025年5月21日)
* 最高落札利回り(High Yield): 5.047%
* これは入札前の発行日前利回り(WI:When Issued)5.035%を上回る結果となり、需要が予想よりも弱かったことを示唆しています(「テール」が発生)。
* 応札倍率(Bid-to-Cover Ratio): 2.46倍
* 前回の入札(2.63倍)を下回り、需要の低迷を示しています。
* 割り当てられた割合(Allotted at High): 41.02%
* 間接応札者比率: 70.3%
* 発行日: 2025年6月2日
* 償還日: 2045年5月15日
市場の反応と影響
この入札結果は市場で「冴えない入札」または「弱い需要」と受け止められ、以下のような反応が見られました。
* 米国債利回りの上昇:
* 入札結果を受けて、米国債の価格は下落し、長期金利は上昇しました。10年物米国債利回りは一時4.6%台まで、30年物米国債利回りは5.072%〜5.09%まで上昇し、一部報道では2023年10月以来の高水準を記録しました。
* これは、特に米国の財政赤字拡大への懸念や、直前のムーディーズによる米国格下げが市場の警戒感を高めていた中で、長期債への需要が期待ほど強くなかったことを示しています。
* 米国株式市場の急落:
* 金利上昇は企業の借り入れコスト増や将来の利益の現在価値の低下につながるため、株式市場にとって逆風となります。入札結果後、ダウ平均は一時800ドル超の下げ幅を拡大し、S&P500指数やナスダック総合指数も大きく下落しました。特に成長株やテクノロジー株が売られました。
* ドル/円相場の変動:
* 入札結果とそれに続く米国債の売り(利回り上昇)をきっかけに、リスク回避の動きが強まり、ドル円は一時143円台前半まで下落しました。
TMFの価格への影響予測
TMF(Direxion Daily 20 Year Treasury Bull 3X Shares)は、20年物以上の米国債価格に3倍のレバレッジをかけて連動するETFです。債券価格と利回りは逆相関の関係にあるため、今回の入札結果はTMFにとって逆風となりました。
* 入札利回りの上昇 \Rightarrow 20年物米国債価格の下落 \Rightarrow TMFの価格の大きく下落
実際、iShares 20 Year Treasury Bond ETF (TLT) が19ヶ月ぶりの安値を記録したとの報道もあり、TLTに3倍のレバレッジをかけたTMFも大幅な価格下落に見舞われたと予測されます。
今回の入札結果は、長期債の需要と供給のバランス、そして米国財政に対する市場の懸念が、金利と株式市場に直接的な影響を与えることを改めて示した形となりました。
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