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Bloomberg

景気後退に備える米FRB、成長率下方修正の最新経済予測が示唆

2023年3月24日 6:24 JST
1-3月GDP好調な出足も、金融当局者は23年の予想を下方修正
最新予測は23年の残りの期間に経済活動が急激に落ち込むことを示唆

パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長をはじめとする米金融当局者は、2023年の残りの期間に経済活動が急激に落ち込むとみている。少なくとも今週公表された経済予測がそれを示唆する。

当局者は現在、今年の米経済成長率を0.4%と見込んでおり、昨年12月時点の0.5%から見通しが引き下げられた。

一見するとこれは大きな下方修正のように見えないかもしれない。ただ、1-3月(第1四半期)の米経済が予想外に強いことを踏まえて考えることが重要だと、国際金融協会(IIF)のチーフエコノミスト、ロビン・ブルックス氏は指摘した。

アトランタ連銀の経済予測モデルGDPナウは1月、1-3月期のGDPを年率換算で0.7%成長と予想していた。今月16日までには、3.2%成長にまで上昇修正された。

米金融当局者は四半期ごとの成長率に関する公式予測を公表していない。ただ、民間やFRBエコノミストの最新予測を踏まえると、新たな見通しは当局者が4-6月(第2四半期)から10-12月(第4四半期)にかけてより急激な下降軌道を見込んでいることを示唆している。

ブルックス氏はこれを「米金融当局はリセッション(景気後退)に備えている」と解釈した。

ジェーソン・ファーマン元大統領経済諮問委員会(CEA)委員長は、現在の1-3月期の予想に基づくと、当局の最新予測はGDPが年内の残りの期間は四半期ごとに平均0.2%縮小することを示唆していると、ツイッターに投稿した。同期間に平均0.5%の成長を示唆していた昨年12月の予測とは対照的だ。

さらに悪いことに、ほぼ全ての米金融当局者が、既に下方修正された予測のリスクは下方向に傾いているとみている。ブルームバーグが集計した07年にまでさかのぼるデータでは、この点に関してこれほどの一致が見られたことはなかった。