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>>5636

地元当局は、しばしば、現地でのサンプル収集の結果を公表している。広西チワン族自治区の東蘭県では、警察は男性人口の10%近くに当たる1万800以上のサンプルを収集したと言っている。陝西省宜君県の場合は、警察によると、男性人口の4分の1に相当する1万1700超のサンプルを集めた。
中国当局はまだデータベースづくりを続けているが、データはすでに監視の強化に使われている。
しかし、全国の男性のDNA収集プログラムに対して、中国では異例の規模の反対が表面化している。中国の市民は一般的に、インターネットの使用その他の生活面への中央政府の介入を受け入れてきた。ところが、DNA収集は中国の法律の下で規制されておらず、当局は人びとが遺伝子の秘密や家族のつながりを内包する広範なデータベースへの否定的な反応を心配している。
コンピューターエンジニアのチアンは北京に住んで働いているが、もともとは陝西省の村から来ている。2019年2月、警察は彼に、出身地に戻ってDNAのサンプルを提出するよう告げた。
チアンはインタビューで、北京の病院に行って料金を払ってサンプルを採取し、それを郵送したと言っていた。彼は、血液が必要な理由を聞かされていないし、尋ねてもいない。プライバシーなど気にしていない。中国の人びとはIDカードの携帯を義務づけられており、オンラインでは実名を用いる必要があるから、「私たちに関する情報は、すでに当局が握っているのだ」と彼は言っている。(抄訳)
(Sui-Lee Wee)©2020 The New York Times