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＞我々は屈服しない。
【習氏　対米持久戦の構え…「屈服しない」党内に文書　大統領選後の変化　期待か】
2 時間前
　【北京＝小川直樹、中川孝之】中国の習近平シージンピン政権が今月上旬、トランプ米政権との対立長期化に向けて備えを進めるよう、共産党内に文書で伝達していたことがわかった。複数の党関係者が明らかにした。習政権は巨大国内市場を支えに、貿易摩擦や安全保障などを巡る米国の圧力をしのいでいく持久戦の構えを鮮明にしている。
　関係者によると、文書は習党総書記（国家主席）の秘書業務を担う党中央弁公庁が作成し、中央、地方の幹部に回覧された。対米貿易摩擦について「当初は経済問題ととらえ、最大限の誠意を示していたが、米国の目的は中国を全面的に抑え込もうとすることだと判明した」との認識を示した。
　その上で「米国が不平等な合意文書への署名を求めてきた」と強調し、「我々は屈服しない。団結してこの難局を乗り切らねばならない」と呼びかけた。米国で高まる「中国切り離し論」を受け、毛沢東が旧ソ連との対立を受けて提示した経済建設のスローガン「自力更生」の方針を示した。文書伝達にあたっては、習氏の意向が強く働いたとみられている。米国の中国に対する要求は、国有企業への優遇措置の撤廃など、国家資本主義を進める共産党体制の根幹にかかわる。
　清朝が受け入れた列強との不平等条約になぞらえる世論もある。党幹部は、習氏が抜本的に米国の要求に応じれば「売国奴との批判も受けかねない」との見方を示した。
　党機関紙・人民日報などは連日、中国の内需の潜在力などを強調し、米国からの圧力は「持ちこたえられる」とする宣伝を展開している。
　トランプ大統領が再選を目指す来年の大統領選の結果を待ち、「米国の政情と対中政策の変化に期待する」（中国政府関係者）という思惑もあるようだ。
　ただ、実質的な対抗手段は限られている。米国は２０００億ドル相当の中国製品に対する制裁関税を一律２５％に引き上げた。中国が６月１日に発動する報復関税は６００億ドル相当で、２５％に引き上げるのは対象５１４０品目の半分以下にとどまる。自動車部品など６７品目は対象から外し、企業から適用除外の申請を受け付ける方針も示した。経営が悪化する国内企業への打撃を抑制したい意図ものぞく。
（以下略）