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【銑鉄鋳物(せんてついもの、ずくてついもの)】

銑鉄鋳物とは、銑鉄(鉄鉱を溶鉱炉で溶かして還元した鉄)を主な原料とし、これに鋼くず・鉄くずなどを加え、キュ-ポラや電気炉で溶解し、鋳型に流し込んで凝固させた鉄加工品である。

このようにして作られる銑鉄鋳物は、素材に形状を付与し最終製品の組立に用いられるという意味で、鍛工品・プレス製品などと並んで、一般に「素形材」と呼ばれている。他の素形材と比べて鋳物製品が持つ特徴・利点は、1.様々な形状(特に丸みを帯びたものなど)を比較的安価に作れる、2.鋳型に「中子(なかご)」を組込むことで中空部分を作ることができる、3.吸振性に富む、などである。したがってその用途も、鍋・釜の日用品や工芸品から機械工業用まで広範囲にわたっており、とりわけ今日までのわが国機械工業の発展に果たした役割は大きい。

しかしながら近年では、機械工業向けにおいて、金属プレス製品や溶接品あるいはエンジニアリングプラスチック製品やセラッミックス製品などが登場し、これら代替品との競合が激しくなっている。