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管腔臓器の形成メカニズムを解明 理研と神戸大が共同研究
【神戸新聞 NEXT】

気管などの管腔臓器の長さと太さが決まる仕組みをマウスで解明したと、理化学研究所生命機能科学研究センター(神戸市中央区)と神戸大の共同研究チームが26日、発表した。これまでの研究は、管の内壁にある上皮細胞に注目していたが、上皮細胞を取り囲む筋肉や軟骨の細胞が重要な役割を担うことが判明。成果は臓器再生医療などに応用が期待され、英科学雑誌「ネイチャーコミュニケーションズ」電子版に掲載された。

気管や食道などの管状の臓器は、長さや太さ、配置が精密に決められ、変形すると正常に機能を果たせなくなる。その形成メカニズムは分かっていなかった。

研究チームはマウスの胎児を使用し、気管形成過程を調査。胎生前期(胎生10・5日-14・5日)の気管は伸長するのみで、後期(同14・5日-18・5日)になって伸長とともに径が拡大することを突き止めた。

この現象を解析したところ、前期では筋組織「平滑筋」の元となる細胞(平滑筋前駆細胞)が秩序を持って整列。細胞が移動する際、上下に連結したり、形成された平滑筋が径の拡大を抑えたりし、伸長を促していた。

続く後期では、軟骨が形成され、成長する中で気管の径や内腔面の拡大につながっていた。理化学研究所の森本充チームリーダーは「管腔臓器が作られる過程を段階的に明らかにすることができ、病態の解明や再生医療に役立つことが期待できる」と話す。(篠原拓真)

ttps://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201807/0011483480.shtml