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私と経済の掲示板

米国株、ダウ反発で114ドル高 米中協議の継続期待で、ウーバー公開価格割れ

10日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比114ドル01セント(0.4%)高の2万5942ドル37セントで終えた。米中貿易交渉の先行き警戒感から売りが先行したが、10日まで開かれた米中閣僚級協議を終えたトランプ米大統領などの発言が伝わると上昇に転じた。

2日目の米中貿易協議を終えてムニューシン米財務長官は「建設的な議論だった」、中国の劉鶴副首相は「順調だった」と述べたと伝わった。トランプ米大統領も「中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と私の関係はとても強く、会話は今後も続く」とツイッターに投稿した。

市場では「制裁関税引き上げ後も両国は協議を継続し合意に至る」(グリーンウッド・キャピタル・アソシエーツのウォルター・トッド氏)との期待が広がった。ダウ平均は今週に入り前日までで700ドル近く下落しており、週末を控えて売り持ち高を中立方向に戻す動きも出て一時は190ドル高まで上昇した。

米労働省が10日発表した4月の消費者物価指数(CPI)が市場予想ほど伸びなかった。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は10日の講演で物価上昇圧力の乏しさなどから「現在の政策は維持可能だ」と述べた。米連邦準備理事会(FRB)は利上げを急がないとの観測を誘い、相場を支えた。

ダウ平均は358ドル安まで下げる場面もあった。米政権は10日に2000億ドル分の中国製品に課す制裁関税を引き上げた。中国も報復措置を取るとの声明を出した。トランプ氏は10日朝、米中貿易協議について「急ぐ必要はない」とツイッターに投稿し、交渉決裂への警戒感が売りを誘った。アップルや半導体のインテルなど中国への収益依存度が高い銘柄を中心に売りが広がった。

午後にムニューシン氏が今後の米中交渉について「今のところ」計画はないと述べたと伝わったのも重荷となった。ダウ平均は取引終了にかけて上げ幅を縮小した。