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円相場に祝日の空中戦 一時160円台→155円台に急伸

29日の外国為替市場で円相場が激しい空中戦に巻き込まれた。東京市場が祝日で休場だったこの日、投機筋は日本時間10時すぎに円売りを再開し、円は約34年ぶりに1ドル=160円台前半まで急落した。ところが13時をすぎると地合いが一変。一気に155円台前半まで戻す場面があった。市場では「日本政府・日銀がついに円買い介入に踏み切ったのでは」とのうわさが流れている。

財務省の神田真人財務官は為替介入について「いまはノーコメント」と述べたと伝わっている。ただ、値動きからは「介入らしさ」が垣間見える。戻り待ちの円売りが膨らむともぐらたたきのように円買いが入ったり、成り行きで立て続けに円を買う動きがあったりした。

これらの値動きを助長しているのがコンピューター経由のアルゴリズム取引だ。

アルゴの戦略は現在「二方面作戦」になっている。日銀の緩和的な金融政策が長期化するとの思惑を背景にした円売りと同時に、ひとたび円買い介入があればすかさず収益を得られる戦略もプログラミングされている。円の急落時にまとまった規模の円買いが入った場合、呼応して円買いを入れるというものだ。

アルゴによる「介入期待の円買い」は26日に一度失敗している。円相場が156円台後半で推移していた日本時間の17時すぎ、あるコンピューターによる仕掛け的な円買いに他のアルゴが追随し、円は154円台まで急伸した。だがこの時は執拗なドル買いに阻まれ、円の買い手は損失覚悟の円売りを迫られた。

円の下げ幅が拡大した後の今度こそ本物の介入ではないか――。市場では「29日のアルゴの円買いは26日よりも規模が大きかった」(欧州系銀行の為替ディーラー)との受け止めが多い。

今回の円買いが介入によるものだったかは財務省が5月末に発表する「外国為替平衡操作の実施状況」まで明らかにならない。それまでは日銀の当座預金残高見通しなどを基に推測することになる。

もし介入なら2022年10月以来だが、円が160円台まで下げる過程で顕在化したドル不足・円余剰の「需給ギャップ」をすぐに埋められるとは考えにくい。円相場の先安観はまだ残るだろう。