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(株)ディー・エヌ・エー【2432】の掲示板 2017/03/11〜2017/03/16

DeNAはキュレーション事業に際し、iemoとペロリの他に旅行関連のサイト「Find Travel」と、計3つのサイト運営会社を買収している。第三者委員会は、これらの買収について「特段の問題があったとは認められないと考える」と結論付けてはいる。しかし、これは買収自体に法的な問題がない、という意味に過ぎない。

 結果として、「M氏」が感じた不穏なリスク、特に著作権問題が後に顕在化し、大騒動となった。その点で、この最初の警告に真摯に耳を傾けなかった守安社長の責任は重いと言える。警告は他にもあった。村田氏の「処遇」についてである。

 守安氏は、(中略)2014年7月31日、南場氏らに対して、村田氏をDeNAの執行役員にしたいとの意向を電子メールで伝えたところ、①買収直後に執行役員へと登用することについて社内の公平感・納得感を得られるか、②シンガポールにおいて勤務しながら執行役員としての職務を全うできるかという懸念などが示された。

 しかし、守安氏は、(中略)社内にスピード感、健全なコスト意識、挑戦マインドを吹き込む役割を村田氏に期待しており、(中略)南場氏らも、iemo社の持つスタートアップのマインドがDeNAに注入され、DeNA社内に、失われかけていた「永久ベンチャー」の雰囲気が呼び戻されることを期待し、2014年9月19日、同年10月1日付けで村田氏を執行役員とすることが取締役会で承認された。

 唐突な「村田執行役員」の誕生に違和感を覚えたDeNA社員も少なくなかったというが、南場会長もそのことに懸念を示していたこと、そして、守安社長がその懸念を払拭し、説き伏せたことが上記から伺える。

 しかし、DeNAは今回、キュレーション事業のトップだった村田氏に管理監督責任を負わせる格好となった。仮に村田氏がシンガポールではなく東京勤務であったら、より現場を掌握でき、改善も迅速にできたはず。その意味で、これも当時の懸念は正しかった、ということになる。

 守安社長は13日の会見で「やはり事業責任者については、責任は重い」と村田氏について語っているが、その任命責任があるのは守安社長自身。当時の警告を看過したことが、ブーメランで自分に跳ね返ってくる形となってしまった。