ティアンドエスグループ(株)【4055】の掲示板 2020/08/13〜2020/08/14
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>>1338
従来のコンピュータ処理能力は、半導体の微細化(配線幅を細くすること)に応じて動作周波数を高めることでプロセッサ(CPU:Central Processing Unit)性能を向上させてきた。
その後は1つの集積回路(LSI:Large Scale Integrated Circuit)に集積するプロセッサの数を増やす「マルチコア(注9)化」で性能を高めてきましたが、2015年頃になるとマルチコア化にも限界が見えてきた。
このような状況に対応するために、プロセッサを特定の処理向けに最適化する「ドメイン固有アーキテクチャ」という考え方が登場。
このため、米アマゾン社や米マイクロソフト社、米グーグル社といった情報技術(IT)の巨大企業が、AIやクラウドコンピューティングに特化した専用チップを開発。
しかし、AI の進化に求められるプロセッサの処理能力は、計算に使用するデータ量を指数関数的に増大させたため、専用チップ化の方法でも消費電力が高くなるといった問題が浮上し、根本的にプロセッサのアーキテクチャ(構造)を考え直さなければならない時代に入ってきた。
このことから、蓄積されたデータを中心とする「データセントリック」という新たなコンピューティングシステムが提案されている。
データセントリックにおいては、データのやり取りがスムーズに行われる新たなコンピューティングシステムと新たな半導体メモリが不可欠である。
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>>1335
(1) 次世代半導体メモリの信頼性確保に向けた研究開発
半導体メモリはデータ書き込み時にエラービットが発生することがあるため(デジタル記録において、データを構成するビットが伝送・再生などの過程で損傷を受け、ビットが反転する)、メモリの信頼性を高めるエラー訂正は、次世代半導体メモリの製品化に必要不可欠な技術。
当社では次世代半導体メモリに適したエラー訂正技術の開発を行っており、高可用かつハードウエア化が容易な技術の提案・実装を進め、信頼性の確保を目指す。
これまでにエラー訂正技術の調査・作成・評価を行っており、次世代半導体メモリが持つ低消費電力・高速応答といったハードウエア特性に適したエラー訂正技術を実装する準備を推進中。
(2) 次世代半導体メモリのAIプロセッサ用アプリケーションソフトウエアの研究開発
自動運転や産業用機器、IoT機器に搭載されるAIプロセッサは消費電力が少なく応答が速いことが期待されておりますが、現状ではまだ開発途上のステージ。
消費電力と応答に優れた次世代半導体メモリをAIプロセッサに搭載することで、これまでの機器よりもさらに省エネ・小型化・高機能化を実現することが可能。
当社では、次世代半導体メモリを搭載した次世代AIプロセッサを用いた研究開発・実用化を促進させるために、次世代半導体メモリの特性や性能を活かしたファームウエアならびに、AIアプリケーションソフトウエアの設計・開発を進め、企業がAIアプリケーションボードを使って手軽に評価・開発ができる環境の提供を目指す。
これまでに、基礎研究としてAIプロセッサの性能と消費電力の調査、AIアルゴリズムの調査を行っており、ファームウエア・アプリケーションソフトウエア開発の準備中。
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