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NY商品、原油小幅続落 イスラエルの再報復は限定的との見方優勢 金は続伸

2024/04/17 05:15  日経速報ニュース    721文字  

 【NQNニューヨーク=稲場三奈】16日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は小幅に続落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の5月物は前日比0.05ドル(0.1%)安の1バレル85.36ドルで取引を終えた。中東情勢悪化への懸念がある中、イスラエルによるイランへの報復は限定的との見方から、売りがやや優勢だった。
 
 イスラエルの戦時内閣は連日会合を開いており、イランへの報復の妥協点を探っている。同国のメディア報道によると、15日には「明確に強力に」再報復する方針を決めた。ガンツ前国防相は、「イランはしかるべき時期に代償を払うことになる」と述べた。情勢の悪化が主要産油国へ波及することへの警戒は根強く、原油先物の下値は限られた。
 
 イエレン米財務長官は16日の記者会見で、イランに対する経済制裁について「数日のうちに追加措置をとる」と語った。ロシアに対して導入した石油価格に上限を設ける措置を活用する案があることも認めた。
 
 もっとも、イスラエルの再報復は限られたものになるという見方から、原油先物の上値は重かった。米政府高官は米NBCに、イランの攻撃に対するイスラエルの対応は限定的だと語ったと15日夕に伝わった。米国が軍事的な対応を取るつもりはないという。
 
 ニューヨーク金先物相場は4日続伸した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である6月物は前日比24.8ドル(1.0%)高の1トロイオンス2407.8ドルで取引を終えた。中東の地政学リスクに加え、このところの堅調な米経済指標を受けたインフレ高止まりへの懸念から、相対的に安全な資産とされる金の先物に買いが広がった。