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くるみぱん
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くるみぱんの掲示板

>>10313

闇25

・米中対立の激化やウクライナ危機で世界のサプライチェーン(供給網)が分断されつつある。
 一体化していた供給網が民主主義と権威主義の国家間で引き裂かれ、機能不全が進む。
 日米欧は中国を世界経済から切り離す動きを強めるが、中国を外せば、あらゆる製品のコストが大きく上がる。
 「ゼロチャイナ」なら国内生産53兆円消失、年間国内生産(GDP)の1割に匹敵。
 家電や車など主要80品目で中国から輸入を止め、国産化や他地域からの調達に切り替えた場合、年13兆7000億円のコスト増。

・ホンダ <7267> [終値3275.0円]今夏から極秘プロジェクト。
 中国製の部品を極力使わず乗用車やバイクを造れないか探る供給網の大規模な再編計画。
 ホンダも車の世界販売に占める中国比率が3割強あり、今後も収益の柱にする方針は変わらない。
 中国リスクと正面から向き合うのも、いざという場合への備えを平時から練り上げておくため。

・かつて米中蜜月を前提に設計などは米国で、生産は中国でと「米中分業」で成長してきた米アップルも脱中国に動く。
 アップルはこれまで「iPhone」などほぼ全製品を中国で生産してきたが、最新型のiPhone14をインドで生産する。
 調査会社によれば、インドの生産比率は20年の1%から22年は最大7%にまで高まる見通し。

・市場も中国リスクには敏感。
 QUICKファクトセットで世界の約1万3千社を中国の売上高比率ごとに分類し、平均株価の推移を09年末と比べた。
 中国比率が50~75%未満の企業の株価は足元で09年末より約1割安い。
 25%未満が6割上昇したのとは対照的。

・連戦時は東西の供給網がつながっておらず脱ソ連、脱中国は容易だった。
 現在は原料などの上流から製品組み立ての下流まで中国と密接に絡み合う。
 平時は中国での事業を伸ばしながら有事に備えて中国に頼らない供給網も整える。
 企業そして国家の覚悟が問われる。