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株式投資✡ノートの掲示板

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  • 2021/04/23 20:52
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掲示板のコメントはすべて投稿者の個人的な判断を表すものであり、
当社が投資の勧誘を目的としているものではありません。

  • 植木靖男氏【日経平均3万円の壁、気迷いムードの相場を占う】(1) <相場観特集>

    ―世界株高の流れに乗り切れない相場、ここからの展望―

     週明け12日の東京株式市場は日経平均株価が朝方高く始まったものの、すぐに値を消す展開となり、アジア株市場や米株先物の動きを横にらみに下値を探る展開となった。3万円台近辺では戻り売り圧力の強さが確認され、2万9000円台後半で買いポジションを高めることに投資家サイドとしても気迷いムードが漂う。欧米株高の流れに乗り切れない今の相場をどうみるか。先読みに定評のある市場関係者2人に今後の相場展望を聞いた。

    ●「ボックス圏で煮詰まり、変動の予兆」

    植木靖男氏(株式評論家)

     株式市場は足もと方向感が見えにくい状況にある。海外では米国株が見ての通りの強調展開でNYダウが最高値圏を舞うほか、欧州株市場もこれに負けず独DAXが史上最高値を更新するなど力強い動きを続けている。新型コロナウイルスの経済への影響は拭えないものの、ワクチン普及に対する期待感がアフターコロナを見込んだ買いを引き寄せている。これに対し東京市場は、国内のワクチン普及の遅れに加え、政府がコロナ封じ込めに中途半端な政策スタンスを取っていることで、海外投資家などに嫌気されている印象もある。

     日経平均が3万円大台に定着せず再び2万9000円台に押し戻されているのは、海外投資家の売り崩し的な動きがあったと思われる。これは「日本株売り」というレベルではなく心配するほどではないと考えているが、注意は必要かもしれない。チャート的に高値を形成した2月16日以降3万円トビ台を上限とするボックス圏往来が続いており、目先三角もち合いに煮詰まり感が生じていることで、変動の予兆を感じる。全体指数がそろそろ上下どちらかに放れる展開を想定しておきたい。

     日経平均の昨年3月からの長期上昇トレンドが壊れていないことを前提に考えれば、下値は2万9000円台前半でとどまる公算が大きく、早晩3万円台復帰が見込まれよう。更に2月16日の年初来高値3万467円(終値)を上抜くことができれば、3万2000円前後までの上昇余地が生まれるとみている。物色対象は半導体周辺株がやはり主軸だろう。SUMCO <3436> やキヤノン <7751> の押し目は強気に対処して報われそうだ。また、米国の旺盛な住宅需要を背景に建築向け電動工具を手掛けるマキタ <6586> や、米国でも実績が高い住宅大手の住友林業 <1911> などに注目している。

    (聞き手・中村潤一)

  • 馬渕治好氏【日経平均再びの3万円大台、4月相場はこう動く】(1) <相場観特集>

    ―景気回復期待と米長期金利、そして為替相場はどうなる―

     週明け5日の東京株式市場は日経平均が前週後半の地合いを引き継ぎ3日続伸、3万円大台を回復した。4月新年度入りから強調展開が続いているが、この流れはどこまで続くのか。また、日米金利差拡大を背景に外国為替市場では1ドル=110円台後半の推移と円安傾向にあり、こちらの動向も気にかかるところだ。きょうは、株式市場の見通しについてブーケ・ド・フルーレット代表の馬渕治好氏に、為替市場の見通しについて外為オンライン シニアアナリストの佐藤正和氏にそれぞれ意見を聞いた。

    ●「目先は天井近くGWにかけ下値模索へ」

    馬渕治好氏(ブーケ・ド・フルーレット 代表)

     東京株式市場では米国株主導で足もと強調相場が続いているが、結論を先にすると、ここからの全体相場の上値は重く、ゴールデンウィーク前後にかけて日経平均は下値を試す展開に移行する可能性が高いとみている。

     米国株市場では主要株指数が揃って上昇基調を維持し、NYダウやS&P500指数は最高値圏にあるなど、ここ最近の動きは想定以上に強い相場といってよい。ワクチン接種が思った以上に速く進んでいることで、景気回復への期待感が強気相場を盛り上げている。バイデン政権では4月19日までに成人のうちの9割が新型コロナウイルスワクチンの接種を受けられる状況になると発表しており、アフターコロナへの思惑がマーケットに底流している。加えて2兆ドルを超えるインフラ計画を打ち出し、半導体供給網の強化や先端コンピューティングの研究開発などに積極的に資金を投下する計画で、これも強気相場を後押しする。直近発表された3月の米雇用統計も大方の予想を大幅に上回る内容だった。

     しかし、それでもやや行き過ぎに買われていることが否めないほか、日本国内に目を向ければ米国ほど市場を取り巻く環境は順風ではないことも気にかかる。大規模な経済対策が菅政権から打ち出されるわけではなく、ワクチン接種のスピードについても世界のなかで際立って遅滞している。これから2月決算企業の決算発表を控え、非製造業は製造業よりも厳しい環境に置かれている企業が多いだけに注意が必要となる。

     日経平均は、このまま2月16日につけた3万467円(終値ベース)の高値を抜けることは難しいのではないかと考えている。その水準にたどり着く前に目先の天井をつけゴールデンウィーク前後までには売り圧力が顕在化し、下値を探る展開となりそうだ。場合によっては今の水準から10%くらいの深押しもあり得る。ただし、長期的視点に立てば、ここからの押し目形成場面は買いのチャンスだ。今年の年末にかけて再び上昇基調の相場が復活し、日経平均は改めて3万1000円台を目指す展開を予想している。

  • 日経平均、一時600円超す下落:識者はこうみる

    [東京 20日 ロイター] - 20日の東京株式市場で日経平均は一時600円超下落し、2万9082円40銭まで下げた。下げ幅は前日の米国市場よりも大きかった。市場関係者の見方は以下の通り。

    ●目先は弱気、長期的には買い時

    <岡三アセットマネジメント シニアストラテジスト 前野達志氏>

    日本の新型コロナウイルスワクチンの接種が欧米と比較して大きく遅れていることは周知の事実だが、この状況下で緊急事態宣言が発令されるとなると、目先の経済活動に対して弱気にならざるを得ない。これから決算が本格化するなか、企業側も保守的な見通しを示すこととなるだろう。本来であれば決算前はレンジ相場になるところが、今は株を買うに買えない。さらに弱気になって売っている状態だ。

    ただ、マーケットはいつまでも弱い状況ではない。今までの経験則上、緊急事態宣言発令後は感染者が減少することがわかっているほか、ワクチンは秋ごろまでに調達されるシナリオだ。米国では「Reopen(経済活動の再開)」の期待で株が買われる展開となっているように、日本でもワクチン接種のめどがある程度ついた後は、株は再び出遅れた形で買われるだろう。

    目先の数週間はヘッジファンドや短期筋の売りがかさむと思われるが、長期を見据える投資家はむしろここが買いと思うだろう。決算シーズンや緊急事態宣言の発令後は悪材料出尽くしとなるのか今のところはわからないが、長期的にはそこまで弱気になる必要はないとみる。

    ●円高とコロナ拡大が重し、目先2万9000円割れも意識

    <三井住友DSアセットマネジメント チーフマーケットストラテジスト 市川雅浩氏>

    朝方の下げは、米ダウ、S&P500、ナスダックの米主要3指数の下落を受けた流れだろう。ダウやS&Pは過去最高値圏にあったことから、利食い売りが優勢となった。

    その後もじりじり下げているのは、為替のドル安/円高と国内での新型コロナの感染拡大が重しになっているようだ。変異株の感染が広がっており、3回目の緊急事態宣言が近いとの警戒感は強く、リスク回避的な動きが目立っている。

    目先は、日経平均で2万9000円割れも意識されそうだ。好業績が期待される決算シーズンを控えているため急激な下げはないだろうが、好決算は織り込み済みの側面もあり、ある程度は調整売りが出やすい地合いでもある。

    ●調整長引く可能性、保守的予想の決算に過度な期待できず

    <SBI証券 投資調査部長 鈴木英之氏>

    米国株式市場の下げに比べて日本株の下落幅が大きくなったが、大阪府の緊急事態宣言の可能性が出てきたなど独自の悪材料が重なったことが考えられる。さらに日経平均が25日移動平均線を下回ったことで、ヘッジ売りが出やすいなど、米株に比べてテクニカル面が悪化している点も深い押しを形成した要因になったようだ。

    チャートは三角もちあいの下限に達しながらも、まだ中長期的な上昇トレンドが崩れたわけではない。現時点では個人投資家の追い証が多発するようなレベルではないが、日経平均で2万9000円台後半より上値水準ではシコリ感が生じているため、需給面の悪化から調整が長引く可能性が出てきた。

    反転のきっかけになるとみられる決算発表についても、過度な期待はできない。コロナ禍に不透明感が増したことから、企業も予想について保守的な数値を出してくるとみられる。それを見越して決算を先取り買いする動きはみられず、決算を見極めたいと考える投資家が多くなるのではないか。

  • 鈴木英之氏【上値重い日経平均、GWに向けての見通しと勘所】(1) <相場観特集>

    ―近くて遠い3万円大台、果たして上値追い本番はいつか―

     週明け19日の東京市場は、日経平均株価はわずかにプラス圏を維持したとはいえ後半値を消した。下値では買いが厚いものの、企業の決算発表も気になるところで上値の重い展開が続き、3万円大台がなかなか見えてこない。日米首脳会談を通過してマーケットのセンチメントに変化はあるのか。ここからの全体相場の見通しと物色の方向性について、第一線で活躍する市場関係者2人に意見を聞いた。

    ●「当面は一進一退も、隠れ半導体関連株に注目」

    鈴木英之氏(SBI証券 投資調査部長)

     日経平均株価は上値の重い展開が続いている。これは、今週から本格化する決算発表で慎重な見通しが打ち出される可能性があることなどが、上値を抑える要因となっているのだろう。

     市場では、22年3月期業績の増益期待が強いが、新型コロナウイルスの感染拡大が続くなかでは、企業側の見通しはどうしても慎重姿勢になることが予想される。いち早く発表を行った2月期決算企業では、しまむら <8227> のように慎重な見通しが警戒された例も出ている。同じく2月期決算で、決算発表を行った安川電機 <6506> の株価も下落した。

     菅首相が新型コロナワクチンに関して「9月末までに(全対象者への)供給にメドがたった」と語ったことはポジティブ要因とみていいだろう。今年の相場は「前半高」「後半安」を想定していたが、コロナワクチンの接種などを考慮すると「前半安」「後半高」へ見通しを修正してもいいのかもしれない。

     こうしたなか、今後1ヵ月程度を想定した日経平均株価のレンジは2万8500~3万500円を想定している。全体的には横ばい圏の展開を予想している。

     物色のテーマとしては「半導体」は息の長いものになるだろう。新光電気工業 <6967> のような銘柄の活躍が期待できるほか、なかでも隠れ半導体関連株とでも呼べそうな銘柄群には一段の見直し余地がありそうだ。デンソー <6902> はトヨタ自動車 <7203> と共同出資会社を設立しており、車載半導体の供給面などでも注目できる。また、東海カーボン <5301> は 半導体製造装置の部材、CKD <6407> は半導体製造装置向け機器を手掛けており、半導体関連株としての再評価も期待できる。

    (聞き手・岡里英幸)

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