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ビットコインに強まる先高観 分散投資の受け皿に
2024/04/30 04:00 日経速報ニュース 1597文字

 今年に入ってからもっとも価格が上がった投資商品が、暗号資産(仮想通貨)の代表格であるビットコインだ。2023年末比の上昇率は23日時点で約6割と、MSCI全世界株指数(ドルベース、4%高)や金(ロンドン現物、12%高)を大きく上回る。20日にコインの新規供給量を調整する「半減期」が発生し、需給引き締まりへの期待もマネー流入につながっている。
 ビットコインの価格は3月中旬に史上最高値(7万3000ドル台)をつけて以降、6万5000ドル前後の高値圏で推移する。上昇のきっかけは1月に米国市場に上場したビットコインの現物上場投資信託(ETF)だ。機関投資家が運用対象にしやすくなるとの期待が高まり、幅広い層からマネーを引き寄せた。
 米証券取引委員会(SEC)の承認を受けた11本が上場。約3カ月で現物ETFの運用資産の合計は500億ドル(約8兆円)強に達している。「7月で上場半年を迎える現物ETFの運用実績を見て、新規の買い入れを検討する機関投資家が増えそう」(暗号資産交換業のSBIVCトレードの西山祥史アナリスト)との期待も根強い。
 現在、世界のビットコイン取引の重心は米国に傾いている。通貨別の出来高をみると全体の6割超が米ドル建て取引だ。ただ今後、他の地域でもETF承認が広まれば取引シェアの構図が変わる可能性もある。
 4月15日には香港証券先物委員会(SFC)が、中国の資産運用大手の華夏基金管理(チャイナ・アセット・マネジメント)など複数社のビットコインをはじめとする暗号資産の現物ETF上場を承認した。