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「お金持ち」企業、増配期待高まる　自動車関連に目立つ
2024/04/22 04:00 日経速報ニュース 3279文字

今後、マネーはどんな銘柄に流入するだろうか。参考になるのが、中小型株ファンドの組み入れ銘柄だ。三菱アセット・ブレインズが「国内株式・小型」に分類する公募投信で3月末時点の純資産総額が100億円を上回る27本を対象に、月次リポートで公表されている上位10銘柄を集計した。

目立つのは独自事業を展開する企業だ。スマートフォンの充電器レンタルを手掛けるINFORICHは7本の投信で組み入れ上位に入った。同じスマホを数年以上使用する人が増え、外出中の充電需要が高まっている。コンビニなどバッテリースタンドの設置台数が増えると、利便性が高まり利用拡大につながると見られる。2023年12月期に最終黒字になり、一段の収益拡大期待が高まる。

中小企業向けM&A（合併・買収）仲介のM&A総研ホールディングスは6本の投信で組み入れ上位に入った。高齢化で中小企業では事業承継のニーズが強い。人工知能（AI）を使い買い手企業候補リストを作成。成約件数の増加や成約期間の短縮を実現している点が評価された。

成長期待が高い半導体関連も多い。半導体製造装置向けの電源製品が伸びているダイヘンやTOWA、日本マイクロニクスなどが並ぶ。
有望銘柄をどうやって見つけるのか。ある市場関係者は「PERやPBRで見て割安感があり、キャッシュを潤沢に創出している会社を探す」と話す。発掘した企業の1社が電線中堅のSWCCで数年前から投資している。

野村アセットマネジメントの田中啓章シニア・ポートフォリオマネージャーは「新規株式公開（IPO）での新しい事業モデル」に注目する。その周辺事業が盛り上がる可能性が高いため。運用する投信ではIoTプラットフォームを展開するソラコムなどに投資する。