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閉塞性動脈硬化症は主に下肢の主幹動脈に狭窄や閉塞が生じ、下肢に血流障害を呈する疾患です。そのため、血液の流れに支障が生ずることから酸素や栄養を十分に送り届けることが出来なくなると、足先が冷たくなったり、筋肉の痛みが出たりします。このような状態を閉塞性動脈硬化症と言います。 発症要因としては他の部位と同じように加齢、喫煙、糖尿病、高血圧、脂質異常などが関与していて、生活習慣病の増加と共に、高齢化社会と言われて久しい日本においても増加傾向にあります。また、下肢の主幹動脈に見られる閉塞性動脈硬化症は全身の動脈硬化症の一部であり、発症部位によって脳の動脈が狭窄・閉塞すると一過性脳虚血発作や脳梗塞を起こし、心臓の冠動脈が狭窄・閉塞すると狭心症や心筋梗塞を起こします。 閉塞性動脈硬化症の症状はFontaine分類では4つの段階に分けることが出来ます。 狭窄や閉塞が悪化すると、症状が段階的に進行します。 Ⅰ度:冷感・しびれ感 Ⅱ度:しばらく歩くとふくらはぎなどが締めつけられるように痛くなり歩けなくな るが、休憩すると痛みが無くなって再び歩ける間欠性跛行 Ⅲ度:安静時疼痛:歩かずに安静にしていても痛みが続く。 Ⅳ度:潰瘍・壊死:皮膚や筋肉の血流が不足して、小さな傷や低温やけどなどをき っかけに、皮膚に潰瘍や壊死を起こす。 HGF遺伝子治療用製品コラテジェンの本承認申請の対象疾患はFontaine分類のⅣ度に該当する血行再建術の施行が困難な閉塞性動脈硬化症、及びバージャー病を対象としたものです。ただし、投与部位の筋肉やその周辺組織に悪性腫瘍のある患者やその既往のある患者、骨または腱の露出を伴う潰瘍を有する患者、壊死を有する患者、感染症を伴っている患者の方は適応外になります。 なお、安静時疼痛に対する適追加のための国内第Ⅲ相臨床試験ついてはプラセボ群に対して有意差を見出すことはできなかったことから2022年9月に国内開発の中止を決定しています。 米国におけるコラテジェンの後期第2相臨床試験の対象患者は、2019年6月に公表されたグローバル治療指針を踏まえて、下肢切断リスクの低いFontaine分類のⅠ~Ⅱ度の患者を対象に実施しています。
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23年11月に発表した中間決算の説明資料11ページに、真性多血症(PV)向けの新薬候補における、他社の契約事例が掲載されています。資料によると、契約一時金は15億−26億円、開発マイルストーンは前臨床段階のもので191億円、治験1相段階のもので606億円です。「PPMX−T003」も同じ規模を期待していいのでしょうか。 創薬ベンチャーの場合、開発パイプラインにどれくらい価値があるのか、なかなか伝わらない。必ずしもそういう金額レベルを暗示するものではないが、ポテンシャルは感じてもらえたらいい。 契約一時金に関しては、少なくともそれくらいの規模から交渉をスタートしたいと思っている。ただ交渉ごとなので、当社が希望したからと言ってそうなるわけではない。 ■ほかの治療法に対して圧倒的に副作用が少ない ──「PPMX−T003」は、真性多血症に対する既存の治療法や、決算説明資料に載せていたほかの新薬候補とどう違いますか。 重要な質問だ。真性多血症は赤血球が非常に多いことが原因で、血液がドロドロになって血栓ができ、血管が詰まってしまう病気だ。昔は、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こして数年で亡くなる人がたくさんいた。 今はまず非ステロイド性抗炎症薬のアスピリンを飲んで、血液をサラサラにする。そのうえで、基本的な治療法として瀉血をして、血液中の過剰な赤血球を減らす。瀉血というのは献血と同様に血を抜くこと。血を抜くと血液中の鉄が減り、鉄が減ると赤血球も作れなくなる。 今やほとんど亡くならない病気になったが、瀉血を続けると、貧血になる。とくに瀉血の頻度が高い患者さんや、その他の強い薬を飲まないといけない患者さんは、現在でもQOL(生活の質)が非常に悪い。 決算説明資料の新薬候補はいずれも「へプシジン」という鉄量を調整するホルモンを狙っている。身体の中では主に肝臓に鉄がたくさんあり、へプシジンは肝臓から体内の鉄の量などをコントロールしている。それを抑制することで、血液の中を循環する鉄の量を絞る。ただし、瀉血の場合もそうだが、赤血球と同時にほかの細胞に必要な鉄も減ってしまい、さまざまな神経に副作用が出る。 「PPMX−T003」は一見似ているが、本質的に違う。「赤芽球」という赤血球の元の細胞が鉄を吸収するのだけを止める。ほかの治療法に対して圧倒的に副作用が少なく、赤血球だけを減らせることに、自信を持っている。患者さんにとっては待望の新薬になると思う。
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心筋梗塞などで心臓の筋肉細胞が多数壊れれて血液のポンプ機能が低下した心不全の状態になると、従来はハードルが高い心臓移植でもしないかぎり抜本的な治療方法がありませんでしたが、今週は心臓にこの種の問題を抱える患者さんにとって朗報な再生医療の進展のニュースがありました。 『ヒトiPSでサルの心機能改善 課題の不整脈抑制に成功 信大・慶大』朝日新聞デジタル 2024/4/26 https://www.asahi.com/articles/ASS4T45CPS4TUTFL010M.html iPS細胞で心筋細胞を培養して心臓に注射することで心臓の機能を回復する研究は以前から行われており、かつて2016年には実際に信州大学の研究チームにイナリサーチが協力してカニクイザルでこの効果を証明。しかしこの時点では心臓の機能が回復した一方で不整脈の副作用が起きておりその解決が課題として残りました。 『iPS細胞を用いた新しい心臓病治療法を開発』2016/10/5 https://www.shinshu-u.ac.jp/topics/uploaddocs/20161005%20release.pdf 今回の報道は懸案だった副作用の不整脈を抑制する方法を開発し、心臓機能の回復と副作用の抑制を合わせてカニクイザルでの検証に成功したというもので、治療の実現につながる前進と言えます。今回は慶応大学と信州大学の共同研究ですがこれまでの流れで引き続きイナリサーチのラボを使ったのだろうな・・・と思って大学のプレスリリースを見るとはたしてイナリサーチでした。 『ヒトiPS細胞から作製した心筋球移植による心臓再生に成功 』2024/4/26 https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2024/4/26/240426-1.pdf また今回の実験ではiPS細胞を培養した東京の慶応大から長野のイナリサーチまで4時間かけて輸送した上で移植実験に成功しており、これは将来的にiPS細胞の培養拠点から全国の病院へ輸送して再生医療を行い得ることの実証にもなるわけで、iPS再生医療の実用化がいっそう近づいてきたと感じます。
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地合いが悪い。世界は狐と狸の化かし合い。そしてスパイ.コブラ対スパイ.マングースの戦いだ。アジアでもスパイ大蛇が蛙を飲み込もうとしているが、猛毒を持った美しい蛙を飲み込むと逆に大蛇がやられてしまう。日本も注意。 株価も売りと買いの化かし愛❤️、ゆっくり行こう。 さて、株価を眺めてばかりではダメだから、期待されるIRをもう一度纏めて再確認です。 バイオに関して、ここ数週間か数ヶ月で、或いは1~2年で多くのIRが期待されるのは、国策であり世界展開するパイプラインが多いクオリプスが初めてでしょう。 徐々に国内外で 評価され株価に反映されると思います。 ❶虚血性心疾患(ICM) 2024年 世界初の承認申請(4月~6月) IR待ち ❷拡張型心疾患(DCM) 2024年 治験4人。既にスタートしている筈の第一例目の手術後の発表。 IR待ち 2025年年末/2026年 承認申請予想。 IR待ち ❸ 「未来医療国際拠点」 2024年 大阪「Nakanoshima Qross」中之島クロス 7月オープン? IR待ち ❹2024年 米国州政府の補助金。 IR待ち ❺2024年 米国子会社設立。IR待ち ❻2024年 米国大学との研究開発内容の発表。IR待ち ❼虚血性心疾患(ICM) 2025年万博オープン前には承認されると予想。IR待ち ❽2025年 4月大阪万博, iPS心筋細胞シートや心臓展示。国内外のマスメディアが宣伝。IR待ち (細胞治療) ❾カテーテル(2022年4月、朝日インテック社と共同研究締結) 豚による実験中、2024年結果IR待ち。2025年には治験目標としている。IR待ち 【急性心筋梗塞(AMI)】 【慢性完全閉塞(CTO)】 ➓体内再生因子誘動剤 (2023年10月締結。新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学分野との共同研究) 2024年 中間報告のIR待ち 【肝硬変】 【非アルコール性脂肪肝炎】 【閉塞性動脈硬化症 ほか】 ⓫ICMを対象とする心筋細胞シートの海外治験。IR待ち 【海外→主に米国や欧州などでの治験。ICM承認申請後にはスタートするのでは?】 ⓬2024年/2025年 世界展開で米国、欧州、中東、シンガポール主要各国と提携のIR待ち ⓭日本の子会社(クオリプスヘルスケアサイエンス株式会社) (細胞培養時の廃棄物を削減すると共に、安定した収益獲得を目指し、廃棄物の一部であった培養上清液の販売を目的)→本当に単なる販売だけなのか? 世界的に有名で専門家の女性が社長であるから、提携して販売と同時に新しい製品も開発するのでは? 2024年/2025年 IR待ち。 ⓮2024年/2025年 Nasdaq上場が当然有る筈(米国の子会社設立の目的は単なる箱物では無い、世界展開の為) IR待ち ⓯2024年/2025年/2026年 各パイプラインの進展状況で提携のマイルストーン。IR待ち ⓰CDMO事業(細胞) 2024年【上記のICM承認申請後に生産再スタートし、受注増加予想】 IR待ち ⓱その他飛び入り。IR待ち
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昨年の記事を読んで確認して見よう。 iPS心筋シート治験、3年8例で移植計画完了 「承認申請めざす」 2023/5/19 大阪大は5月19日、心不全の患者に、iPS細胞からつくった心筋シートを移植する臨床試験(治験)で、予定していた8人の患者への移植が完了したと発表した。★東京女子医大病院で🌠3月、⭐️8人目の患者に移植した。✴️半年後までの安全性や有効性のデータをまとめ、厚生労働省への承認申請をめざすという。 治験は医師主導で、2020年に始まった。心臓の血管が詰まり、心筋がはたらかない「虚血性心疾患」の患者が対象で、術後3カ月は、免疫抑制剤を飲んで拒絶反応を抑える。 京都大iPS細胞研究所がつくったiPS細胞から心筋細胞をシート状にしたものを作製し、手術で患者の心臓に3枚ずつ貼りつける。シートから出る物質が心臓の血管の再生をうながし、心機能が回復することが期待される。 阪大病院で3例目までを実施。その後、遠隔地に運べる体制も整え、順天堂大や九州大でも移植した。 今回は、東京女子医大で60代女性に移植された。女性は、数年前に心筋梗塞(こうそく)を発症してカテーテル治療を受け、心不全の治療薬やペースメーカーなどでも治療したが、心機能は低下した状態が続いていたという。シートの移植後、4月に退院し、現在まで安全性の問題はみられていないという。 →(3月に移植手術を受けた⭐️8人目の患者ですね) ............. 下記は別の記事ですが同じ内容です。 澤特任教授らは20年1月に医師主導治験を始め、🌠23年3月に東京女子医科大学病院で⭐️8例目となる60歳代の女性患者に移植した。計画の前半の3例のうち2例で安全性と有効性を確認し、計画の後半として22年8月以降に5例を実施した。安全性や有効性の詳細なデータは独立した委員会が評価するが、おおむね状態は改善しているという。 データが揃う★23年10月以降に分析を進め、24年初めにも薬事承認を申請する。製品の販売や製造は阪大発スタートアップのクオリプス(東京・中央)が担う。澤特任教授らは19日に都内で記者会見し「他の治療で治せない患者でも治せるという強い手応えがある。世界中の人に元気になってほしい」と海外での実用化にも意欲を示した。 →データが揃う23年10月以降に分析を(最後の8例目から半年後)進めるとある。承認申請はそろそろと思いたいが、分析にはどの位の日数が掛かるのだろう? 5~6カ月ならもう直ぐだ。 【待てば海路の日和(ヒヨリ)あり】と言うところか?
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2024年1月18日、早老症治療薬ロナファルニブ(商品名ゾキンヴィカプセル50mg、同カプセル75mg)の製造販売が承認された。適応は「ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群およびプロセシング不全性のプロジェロイド・ラミノパチー」、用法用量は「開始用量は115mg/m2、4カ月後に維持用量150mg/m2に増量し、1日2回、朝夕の食事中または食直後に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する」となっている。 早老症であるハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群(HGPS)およびプロジェロイド・ラミノパチー(PL)は、若い時点から死亡率が加速度的に上昇する非常にまれな遺伝性の希少疾病である。日本においてハッチンソン・ギルフォード症候群は指定難病であり、HGPS患者は国内で約10人、全世界で約140人が特定されている。PLはHGPSより発症率が低く、全世界で50人程度と推定されている。いずれの病型ともに、深刻な成長障害、強皮症に似た皮膚、全身性脂肪性筋萎縮症、脱毛症、関節拘縮、骨格形成不全、動脈硬化の促進などの早老症状が現れる。心筋梗塞や脳卒中などの重篤な動脈硬化性疾患が起こることが多く、HGPSの平均寿命は14.5歳と報告されている。 HGPSおよびプロセシング不全性のPLは、いずれも変異プレラミンA(プロジェリンまたはプロジェリン様蛋白質)が核膜に蓄積することで生じる。通常、核膜を構築する蛋白質の1つであるラミンAをコードするLMNA遺伝子から翻訳された未成熟のラミンA(プレラミンA)は、ファルネシル化された後、メタロプロテアーゼにより、ファルネシル化された部位を含むペプチドが切断されることで、ラミンAになる。しかしHGPSでは、LMNA遺伝子の変異によってスプライシング不全が起き、変異プレラミンAが生じる。また、プロセシング不全性のPLでは、HGPSとは異なる部位でのLMNA遺伝子の変異あるいは、メタロプロテアーゼをコードするZMPSTE24遺伝子の変異に起因して変異プレラミンAが産生される。 medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/series/drug/update/202403/583678.html
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> 小林製薬のホルダーと、反ワクのヤベー奴らが同一視されるのは迷惑だと言ってるんだよ!察しろ。 ↑ 小林製薬のナットウキナーゼの特許 JP2021000056A patents.google.com/patent/JP20210… 本発明は、ナットウキナーゼを含み、保存安定性を向上させた経口組成物に関する。 血栓症は、血管内に血栓が形成され、循環系における血流が閉塞する病態であり、脳梗塞、心筋梗塞、肺梗塞等の重篤な疾患を発症させる要因になっていることが知られている。従来、血栓症の予防又は治療には、抗血小板剤、抗血液凝固剤、血栓溶解剤等の薬剤の投与によって、血栓の形成を妨げたり、血栓を溶解させたりする方法が用いられている。しかしながら、このような薬剤は、副作用を伴ったり、医師の管理下での服用が必要であったりするため、簡易且つ日常的に摂取できるものではない。 一方、日本の伝統食品の1つである納豆は、血栓溶解活性を有するナットウキナーゼが含まれていることが報告されて以来、納豆の健康食品としての価値が見直されている。しかしながら、納豆は、独特の臭いや粘りがあり、納豆を食さない人も多く存在しているのが実情である。そこで、従来、ナットウキナーゼを容易に摂取できるようにするために、ナットウキナーゼをカプセル剤や錠剤等の食品に製剤化したものが開発されている。このようなナットウキナーゼを含む食品は、医師の管理下での服用を必要とせず、簡易且つ日常的に摂取できるので、セルフメディケーションの上でも有益である。
(プロジェクト4) ●PJ4 …
2024/05/13 21:53
(プロジェクト4) ●PJ4 カテーテル カテーテルによる新たな血管内アプローチでヒトiPS細胞由来心筋細胞を心臓へ移植する治療技術について、朝日インテック株式会社(本社:愛知県瀬戸市)と共同研究開発を進めております。循環器内科医が急性心筋梗塞、慢性完全閉塞性病変等の経的冠動脈インターベンション時に、⭐️開胸を行うことなく心機能の回復を高めるための治療技術の開発を行っております。 当連結会計年度において、朝日インテック株式会社との共同研究開発では、★カテーテル及び投与する⭐️細胞の研究開発が✳️順調に進捗していることを受け、今後も両社間でより緊密に研究開発を行うこと、🌟日本及び🌟米国での事業化検討を推進すること、さらには★心臓以外の⭐️他臓器治療への★応用を議論すること等について朝日インテック株式会社と⭐️追加合意に至っております。