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投稿コメント一覧 (401コメント)

  • 2年前、米国神経学会(AAN)でTBI-Ph2の最終解析結果が発表された

    それに合わせてサンバイオはIRを出し、「…運動機能障害の改善は、SB623 投与群で 48 週時点まで維持されました…」とした 文句なしの結果だと

    しかし、外部の見解は少し異なっていた
    ANNの公式ニュースソース、Neurology Todayは
    「移植された幹細胞は、6か月でTBIに効果あるも、48週間で衰退」
    (Implanted Stem Cells Significantly Benefit TBI at 6 Months but Wanes at 48 Weeks)
    と題する記事を載せた 
    コメントした専門家の一人、Dr. Coxは「この試験のあいまいな結果をどう判断すべきか確信が持てない 最初は有望であると思ったが、より長いフォローアップで衰退した 運動機能の改善は一時的なものであることが分かった」と述べた

    移植3年後に効果はどれだけ残るのか?、5年後では? 

    SB623に対して、帝人、住友、それに産みの親である出澤博士自身も関心を失った

    TBI試験データが公開されてから随分になる 製薬からの提携オファーはもうないだろう いい新薬と見れば他社に先を越されまいと急ぐものだから

    昨年、米子会社従業員を解雇した これについて四季報は「サンバイオが事実上の「アメリカ撤退」、窮余のリストラ策」と題する記事を載せた
    「…製薬企業の生命線を握る基礎研究をはじめ、最新の細胞治療薬ではとりわけ重要となる製造技術の研究開発でも、長らくアメリカの子会社がグループの中心を担ってきた…サンバイオは重い決断をした。なぜか 理由は至ってシンプルだ それほど追い込まれている、の1点に尽きる…いよいよサンバイオには資金的な余裕が乏しくなってきている」

    米拠点を失って、TBIグローバルPh3自社開発がどうしてできるというのか カネも無いし

    国内での商売だけで細々と生き延びていけるかどうか、というのがこの会社の現況だろう

    「再生医療分野のグローバルリーダーへ」は今や単なるキャッチフレーズであり、空念仏に過ぎない

    脳梗塞でやられた時点で出澤細胞SB623の評価はほぼ決まりだろう

    今や孤独なランナー、サンバイオ

  • CTech記事(2023/12/20) 
    「アンジェス、2億5000万ドルの買収から3年でEmendoBio従業員110人を解雇」

    TheMarker記事(2023/12/20)
    「大規模な買収から3年後:レホヴォトのEmend-Bioが突然閉鎖され、110人の従業員全員が解雇」

    周回遅れの山田の弁明IR
    「Emendo 社研究所の閉鎖を決定した事実はありません」…そうだろう 抹消の手続きをしない限り、中はカラでも会社は存続していることになる

    「地政学的リスクを考慮する必要が増しております」…これは事実

    「イスラエルの Emendo 社研究所の縮小と米国への展開を含めた再構築を検討しております」…解雇をいずれゲロする前の伏線か 米への研究所移転?…不可

    「Emendoの従業員 99 名:2022 年 12 月末時点」…じゃなく、問題は昨年末の従業員数なんだよ

    まとめ:この重大ニュースに山田はまともに反論せず

    TheMarker
    「私たちは(アンジェスの)株価の暴落を懸念して見守っていましたが、少なくとも技術を完全に成熟させるために会社を売却しようとするだろうと予想していました」と、匿名を希望した従業員はTheMarkerに語った。「まさか閉鎖されるとは思っていませんでした。胸が張り裂けそうだ」

    もともと研究をしておらず、自社技術を持たないこのテレワークバイオは他人のフンドシで相撲をとってきた だが、負けっぱなしで悉く散財 市場から厳しい制裁を受け、バーコード株に転落 これでは市場におねだりをしても、子供Emendoを養い続けるだけのお金はもう出してもらえない

    Emendoを売却できれば、累計400億円もの巨額散財にはならない、いくらかは回収できる しかし、買手はつかなかったか OMNI技術は認めるものの、PLの大半が遺伝性の超希少疾患向けでは商売にならない、と見られたか

    3年前の買収時、東洋経済は「分不相応な買収」と皮肉った 今、己の分際をわきまえなかったツケが回ってきている

    このテレワークバイオの厚化粧を鵜呑みにし、素顔を見ようとしてこなかったホルダーは、その代償を支払いつつある

  • 先月28日のDIAMOND onlineに、金持ちの高齢者が投資で失敗した話が載っている
    最初に挙げられている例は次のようなものだ

    「70代の女性会社経営者Aさんは、さかのぼること3年前の2020年、新型コロナウイルスで注目されたあるハイテク銘柄の株を1億円分購入した。その後、その銘柄はAさんの読み通り、加速度的に価格が上昇した。Aさんは追加で同銘柄をどんどん買い進めた。約半年で投資した金額は3億円。株価が上昇したので、資産は約5億円になった。つまり、約2億円の含み益が出たのだ
     しかし、Aさんの投資は大成功……とはいかなかった。好調は長くは続かず、株価はなんと100円にまで下落。3億円の投資金額が、1500万円の価値になってしまった。20分の1にまで減少してしまったのだ。さらに現在、損失は拡大している。とはいえ、3億円が1500万円になろうと1300万円になろうと、もうここまでくると大差はない。」

    ここで言う「あるハイテク銘柄」をアンジェスと見れば話が合う 自社創薬脳を持たない会社をハイテクと呼ぶのは問題だけれど

    この記事で言いたいのは↓の戒めだ

    「若いうちであればいくらでも挽回が利く。しかし、人生の終盤に差し掛かったときの失敗はリベンジができない。よって、70歳以降の富裕層には、コンサバな資産運用が求められるのだ。」

    この話はAさんのような金持ちに限ったことではない 普通の高齢者にも当てはまる

    アンジェスのようなリスクの大きい株に惚れこんで、老後の資産増作戦を台無しにしつある高齢者がいるように見える 

    山田の厚化粧を鵜呑みにし、素顔を見ようとしてこなかったツケが彼らに回っている

  • 4875一択の人にとっては、他銘柄について話すのは不快だろう、と断った上で

    6月に上場した創薬ベンチャーのクオリプス

    我々が創薬株を買うに当たって考えるのは、

    薬としての市場規模は十分か
    創薬モダリティは斬新か
    社会の反響は大きいか
    そして、特に、
    成功(承認)までの待ち時間は長くないか
    成功確率は高いか

    この銘柄はこれらのすべてを満たしているように見える

    先行する治験の対象疾患は重症心不全
    有効な治療法はなく、何もしなければいずれ呼吸は止まり命を落とす 

    (他家由来)iPS細胞から作ったシート状の心筋細胞を患者の心臓の弱った部分に張り付ける(移植する) 観察期間を1年と設定している しかし、移植効果は早くに見える(これがポイント)

    この医師主導治験のリーダーは心臓外科の臨床医、澤芳樹・阪大医教授 
    山中伸弥・京大教授(当時)がノーベル賞を受賞する4年前の2008年から澤・山中の二人三脚での今回の研究開発が始まった 基礎研究から始めて15年、ゴールが近づいてきた

    iPS細胞実用化の大きなステップとなるか
    澤教授「1~2年でどの患者にも使ってもらえるのでは」
    山中博士「「うまくいくように」と毎日そればかりを念じている」

    我々はリスクのない銘柄など無いことを承知の上で投資する

  • >>No. 138

    見てないので、ニュースでどう言っていたのか知らないけれど、一部については間違いではない

    疑いのある人が専門医に行く 医者は認知症の進行度を問診で判断できる しかし、それで分かることはそこまでで、どのタイプの認知症なのかは分からない、アルツハイマー型なのか、違うタイプのか
    問診で軽度認知症と判断した人に医者は言う、「シスメックス検査を受けましょう」

    レカネマブが承認されたのが9月25日 
    承認後90日以内に保険適用にする、という一般ルールがあるので、年内に保険適応、薬価が決まる 決まったときにはニュースになるだろう エーザイが本格的に販売に乗り出すのはそれからだろう

  • この会社は「臨床治験」というワードがお気に入り  IRで頻出、松田も喋るときにこれを連発

    他創薬企業は、正しく、単に「治験」か「臨床試験」のどちらかを使っている 

    日経ドラッグインフォメーション(2021/04)
    「医療専門家の中に、臨床治験という用語を使用する方もいますが、治験はもともと臨床試験なので臨床治験という表現は不適切です」

    「臨床リウマチ」誌 (2009)
    東邦大学教授・川合眞一
    誌説:気になる誤用、「ステロイド薬」と「臨床治験」
    「…「臨床治験」は、その語呂の良さから一部では頻繁に使われているが、実は誤用である…つまり、治験は臨床試験の一部を定義したものであることから、「臨床治験」と呼ぶことは臨床が重複して「臨床臨床試験」と呼んでいることと同じである」

    専門用語はきちんと使ってね アマチュアからこんな指摘を受けるのはお粗末ですよ、「臨床治験」専業の会社さん 
    上場企業は沢山の人に見られているのだから

  • ちょっと前の話なので、既出かな

    この7月、米MadrigalはFDAに対して、レスメチロム(resmetirom)の迅速承認の申請を行った 優先審査なので、遠くない先に結果が出るだろう 承認されれば、遂にNASH治療薬の誕生となる
    画期的治療薬に指定

    Madrigalは多くの試験を行っている 12本のPh1、2本のPh2、それに4本のPh3(一部は現在も進行中) 

    既報のように、レスメチロムは1日1回服用の低分子経口剤 
    同剤投与の被験者(肝繊維化度F2 or F3(F4だと肝硬変))の3割でNASH症状が消えた(F0 or F1)という
    安全性にも大きな問題はなかった

    今年5月に発表されたNASH治療薬開発についての、ある総説的な論文には「激しいNASH薬開発競争の中で、レスメチロムはリーダーの地位を確立した」という意味のことが述べてある

    F351-中国肝線維症はともかく、F351-米NASHは完走できるとしても5年以上かかる長いレースになるだろう、レスメチロムを横目で見ながらの

  • アルツハイマー治療の流れ:
    簡易検査 → 精密検査→ 治療薬投与

    簡易検査
    シスメックス機器と免疫生物製の抗体(Aβ1-40およびAβ1-42)を使って診断
    この抗体は体外診断用医薬品として薬事承認された
    微量の血液で検査可 検査所要時間は17分 検査の費用は保険適用時に公開、数万円(適用前)か

    精密検査
    簡易検査でアルツハイマー早期と推定された人がPET検査で診断を確定
    費用30万円~60万円 保険が効かないので全額自己負担 この検査を受けられるのは全国で63施設しかない

    治療薬投与
    アルツハイマー早期と確定した人がエーザイのレカネマブや、もうすぐ承認されるイーライリリーのドナネマブの投与を受けられる
    費用はいずれも100万円以上 保険適用 高額医療費制度があるので実際の支払額は少ない 患者の年齢や収入によって異なるが、典型的な支払額は14万円ほど

    この治療の流れは、先月、ワールドビジネスサテライトでも放送された

    この治療が普及するためにネックになるのがPET検査となる
    しかし、アルツハイマー治療の普及の流れは変わらないだろう
    どの薬で治療を受ける人も最初にシスメックス簡易検査を受ける
    早めに簡易検査を受けておこうという人は増えていくだろう 薬が効くのは早期の人だけなのだから
    いずれは健康診断の検査項目に加えられると予測する人もいる

    アルツハイマー治療普及で一番儲かるのは、ひょっとしたら免疫生物かもしれない

  • 去年6月に免疫生物が発表したシスメックスとの提携IRに、「自社の特長ある抗体ライブラリをシスメックスのHISCLをはじめとする測定プラットフォーム向けに最適化し、診断薬原材料として供給する…」とある

    これは、免疫生物製の研究用の抗体(Aβ1-40 および Aβ1-42)をシスメックス機器HISCLにマッチするように「剤型加工」し、診断用に使えるようにする、そのための作業を両社共同で行うというもの

    なので、免疫生物製の抗体が診断用として独占的にシスメックスに納品される

    アルツハイマー薬のニュースが出るたびに免疫生物の株価が敏感に反応するのはそのため

  • >シスメックスがどこの抗体を使っているかは、発表がないのでわかりませんが?

    分かっていますよ 免疫生物の抗体ですよ 
    シスメックスの同意がなければ発表できないというだけ

    シスメックスのアルツハイマー診断は、同社のHISCLTMという機器と、「この機器に適合した」抗体を使って行われる つまり、販売会社が提供している抗体は、そのままではシスメックス機器では使えない

    去年6月に発表されたシスメックスとの提携IRに、「自社の特長ある抗体ライブラリをシスメックスのHISCLTMをはじめとする測定プラットフォーム向けに最適化し、診断薬原材料として供給する…」とある

    これは、免疫生物製の抗体をシスメックス機器に適合するように「加工」する、そのための技術開発を両社共同で行うというもの

    なので、抗体を販売している会社が他にあっても、シスメックスは使わない 免疫生物が独占的に納品する

  • 5年ほど前のBS-TBS「夢の鍵」の放送 まだ見ていない人は参考にしてもらいたい

    この放送は、患者自身の軟骨細胞を使った臨床研究が終わり、他人の軟骨細胞を使う研究を東海大・佐藤教授が始めた頃のもの その他人軟骨の研究も終わり、いよいよ治験が始まる

    膝の痛みで悩む世界の高齢者が救われる

    こちらはいくつもの創薬会社をチェックしているが、これほど大型で、かつ独占的な治療法は他にない

    https://www.youtube.com/watch?v=Wz2PINeAR84&t=5

  • 「研究開発型のバイオベンチャーである当社は…」
    山田のこの厚化粧

    しかし、たまに「当社には創薬基盤技術がございません」と山田がポロリと漏らすように、この会社には最初から創薬脳がない これがここの素顔

    2020年2月、新型コロナが流行りだすと、アンジェスはいち早くテレワークに切り替えた 在宅ワークでも問題ない「研究開発型バイオ」って…

    もともとこの会社は、森下グループの脳から出たアイデアが実用化できるかを試すために森下が作ったもので、森下試験(株)みたいな組織だ 創薬脳は阪大にあるので、この組織に脳を持たせる必要は最初からなかった

    森下脳が一人前であれば、下部組織アンジェスもそれなりにやっていけた しかし、何年経ってもロクな成果が出ない、カネを使うばかり このままでは会社が続かない

    そこで、山田が以前から手を出しているのが投資だ いわゆる、他人のフンドシで相撲をとる、というやつ これならテレワークでもやっていける つまり、ここの実体はバイオ系投資ファンド(運用責任者山田英)のようなもの

    別に他人フンドシが悪いわけではない 成功するのなら、そういうバイオがあってもいい
    しかし、アロべクチン投資や株式純投資に見るように悉く失敗 現在は、スタンフォード大に3億円払って経鼻ワクチンの研究を依頼(タテマエは「共同研究」)、VasomuneのARDS試験に出資(タテマエは「共同開発」、そしてEmendoへの投資

    このテレワークバイオが生き残れるかどうかがEmendo投資にかかっている
    この投資に失敗すれば、一巻の終わりだろう 「穴の開いたバケツ」と嘲られるこのファンドに、マーケットが無制限に資金を注いでくれることはないのだから

  • 塩素ガス試験の良さげな結果が明日にも出るか、の待ち状態なのに、出来高がいっこうに増えない 

    一方、セルシードの出来高は数日前から一気に10倍以上に膨らんでいる
    きっかけは、社長が「治験届をすぐ提出できるところまで来ている」と発信したこと もうすぐ治験が始められる、という程度の大した事案にも見えないのに

    ここは、運良く動物試験だけでよく、開発の最終局面にある それなのに
    セルシードは、Ph3試験だけでいいとはいえ、まだ開発ステージのイロハのイのレベルにも達していない 成功するにしても何年先のことになるのか分からない それなのに

    材料に対する期待の大小をマーケットはよく見分けているということだろう

  • 18日には出来高を伴っての株価上昇 
    長く続いた下落相場も遂に底を打ったサイン?  

    まだ赤字が続くとはいえ、売上高はかなりのもの
    これで時価総額56億円は評価が低過ぎるように思える

  • ここも免疫生物研究所も材料が出る日が近いと期待されている

    ここを買う勢いは弱い
    免疫生物を買う勢いは強い

    材料に対するマーケットの期待度に違いがあるからだろう

    7月に入るまでは、ここも免疫生物も300円台と、株価に大きな違いは無かった

  • ちょっと古い話になるけれど、2年前シンバイオに大相場があった そのとき、東洋経済はセミナーをした 内容は、赤字バイオが黒字化することは難しく、なったときには時価総額が大きく変わる、というもの
    https://www.youtube.com/watch?v=QAfI6AJQ01o 
    シンバイオに次いで、スリーディーマトリックスとキッズウェルも黒字化の計画をしていると

    2年後の現在、シンバイオはまた赤字に転落、株価は大相場前に逆戻り スリーディーマトリックスもキッズウェルも赤字のまま やはりバイオの黒字は難しい

    免疫生物は今期、営業、経常、純のすべてで黒字になる計画 今期中にアルツハイマー検査薬の売上も加わるので、計画の実現の蓋然性は高い

    今日株価が上がったとはいえ、時価総額は67億円
    東洋経済セミナー時点で黒字バイオ5社の時価総額の平均が1961億円で、最小は211億円

    今期黒字化する過程で免疫生物がマーケットにどのように評価されていくのか、楽しみだ

  • >>No. 391

    エーザイのアルツハイマー治療薬「レカネマブ」についての記事が東洋経済にも載った(14日(金))

    要点を一部のみ抜粋
    ・米で既に迅速承認を受けていたが、この7月、本承認となった 本承認により保険適用を受けられる患者数が飛躍的に増える
    ・日欧でも承認申請していて、日本では9月までに承認される予定
    ・エーザイは、2030年には世界で1兆円以上の売上を想定 
    ・いくつか課題はある 早期のアルツハイマー患者のみが投与対象になるため、前もって進行度を検査する必要がある PET検査が使われるが、価格が高い 30万~80万円ほどかかり、日本では保険適用外なので、その全額が被験者の自己負担になる 
    …………
    記事にあるように、PET検査は価格が高い 検査に要する時間も長い(120分~180分)

    2016年、認知症薬を事業の柱としてきたエーザイはシスメックスと組んで、簡易なアルツハイマー検査薬の共同開発を始めた 昨年末、検査薬は薬事承認され、先月、シスメックスは販売を開始した
    血液1滴採取、安価で検査所要時間は17分 
    具体的な薬価は非開示、保険適用が決まった時点で公表する 保険適用により被験者の負担はさらに少なくなる

    アルツハイマー病でこうした体外診断用医薬品が販売されるのは国内初(神戸新聞)


    アルツハイマー早期患者が「レカネマブ」治療を受ける際には、先ずシスメックス診断薬を使って進行度を診断されることになる

  • >>No. 378

    昨年末、血液検査装置大手シスメックスが承認申請していた、微量の血液からアルツハイマー病を診断する試薬を厚労省が承認した
    そして先月、シスメックスはこの試薬の販売を開始した

    アルツハイマー病はアミロイドβというタンパク質が脳内に蓄積され、これが神経細胞に障害を与える病気 病人の血液にも微量のアミロイドβが含まれる 
    エーザイと共同で開発したこの試薬を使うと、一滴の血液からアミロイドβの蓄積量(微量であっても)を測定できる 
    所要検査時間は17分 安価
    なので、アルツハイマー病の早期診断に活用できる

    アルツハイマー病は問診やテスト、磁気共鳴画像装置(MRI)で脳を撮影するなどして診断する ただ、症状がある程度進行していないと診断が難しい 脳内に蓄積するアミロイドβの計測でも、既存手法では患者への負担やコスト面で課題があった

  • >IPS細胞が製剤化されないのは何故か


    30日の「ガイアの夜明け」を見た人はいないのか

    iPS細胞由来の心筋細胞シートを使った虚血性心筋症対象の医師主導治験(大阪大学医学部・澤芳樹教授)が終わった 全例で好結果だった
    2024年の承認申請を目指す

    心臓移植しか治療法のない、重症の心臓病の患者を開腹し、この心筋細胞シートを患部に張り付ける
    これにより、被験者全員が完治またはそれに近い状態にまで回復したのだ

    山中教授の宿願であるiPS細胞の実用化第一号が実現しようとしている 日本発の研究成果が現実に病気の治療法となり、それが世界に普及する、その記念すべき第一歩が記されようとしている

    肩入れしたいのだろうが、SHEDとiPS細胞を比較する意味はない SHEDにはSHEDなりの使い道はあるだろう

  • 既報のように、米Madrigal(Nasdaq)はレスメチロム(resmetirom)を用いたNASHのPh3に成功した(去年12月)

    今年4月、FDAはレスメチロムをbreakthrough therapyに指定した

    実はMadrigalは4本ものPh3を行っており、すべてが完了するまでにはあと一歩 

    薬効、安全性に関する基本データは既に揃っている
    レスメチロム投与により肝線維は減少し、肝硬度も下がった 被験者の3割でNASH症状が消えた

    これまで大手を含む多数の製薬が失敗し、または挑戦中の難攻不落のNASHの治療薬第一号が誕生しそうだ 

    低分子の経口薬である点でレスメチロムとF351は同じだ

    レスメチロムは1日1回服用
    F351の投与方法はどうなるのだろうか
    中国F351-肝線維症 Ph2では、F351を1日3回、各食事の30分前に服用、加えてエンテカビルを空腹時に1日1回服用、だった 
    米F351-NASHでも同じ投与法になるのではないか

    服用を1年間(おそらく、実用時にはさらに長期間)続けるとなると、患者にとって、F351とレスメチロムの利便性の差は大きい
    F351-NASHが使われるようになるためには、薬効/安全性でレスメチロムを上回る必要があるのではないか

    世界の市場規模が数兆円と言われるNASH薬の開発についての記事を読むと、その競争は「死闘」とも言えるほどに激しく思える この競争で次々と脱落組が出ているのは、病態に関わる因子が多様なため、もともと開発の難易度が高いからだという

    後発組になるF351-NASHの開発は、他社の開発動向を睨みながらの、完走を約束されない長い旅になるだろう

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