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レールガン実用化へ次の課題は連射 防衛装備庁
2024/04/22 05:00 日経速報ニュース 3471文字

 防衛装備庁が実用化を目指している「レールガン(電磁砲)」の開発が、いよいよフェーズ2に移行している。レールガンはSFの世界ではおなじみの存在だが、世界で実用例がない。同庁は「まだ装備化が見えている段階ではないが、注目の技術なので速やかに実用化したい」(技術戦略部技術計画官付総括班長防衛技官の松井弘樹氏)と意欲を示す。
 レールガンは電気エネルギーから発生する磁場を利用して弾丸を打ち出す兵器である。火薬を使用する従来火砲では実現不可能な弾丸初速を実現できる技術として、世界各国で開発が進められている。
 これまで同庁は、主な想定用途とする「極超音速誘導弾」の対処に向けて、弾丸を加速することにフォーカスして研究を進めてきた。「弾丸が砲身から出るときの威力や飛翔(ひしょう)の安定性を確立するための検証を行ってきており、それらを実証できた」(松井氏)としている。つまり、レールガンはSF世界の兵器ではなく、現実世界でポテンシャルを持つことを確認済みだ。
 ただし、現在は1発撃ったら充電を繰り返す「単射」で、これでは実戦で威力を発揮できない。そこで2023年度予算の160億円を充てて連続射撃(連射)の実現を目指す。この開発には4〜5年の歳月が必要だという。