プロフィール
エンジニアを経て保険業界へ転身。保険営業に携わりながらセミナーや社内勉強会、金融コラムの執筆と活動の場を広げ、2023年に株式会社400Fに入社。エンジニア時代に培った論理的思考を用いてお金の話をわかりやすく伝えることをモットーに、住宅・教育・老後資金など総合的なライフプランニングをご提案している。
株式投資を始めたものの、「銘柄探し」でつまずいてしまう株初心者は多いのではないでしょうか。2023年6月30日現在、上場会社数は3,889社(※)あります。銘柄の探し方は目的によって異なりますが、本記事では株初心者向けの方法を5つ紹介します。あわせて株式投資の情報収集に役立つサイトも紹介するので、銘柄探しにお役立てください。(監修者:金融オンライン・アドバイザー 松井大輔)
多くの上場会社があるため、やみくもに銘柄探しをしても良い銘柄はなかなか見つからないでしょう。効率よく銘柄探しをしたい株初心者の方は、これから解説する5つの方法を実践するのがおすすめです。
1. 日常生活から探す
2. 株主優待銘柄から探す
3. 高配当株から探す
4. 『会社四季報』を見て探す
5. マーケットランキングから探す
日常生活には、株の銘柄探しのヒントが数多く隠されています。
いつも利用しているスーパー、好きな飲食店、最近購入した商品やサービスなど、自分が「いいな」と感じたものに目を向けましょう。それらを提供している企業が上場していたら、ぜひ投資先候補として事業内容や業績を詳しく調べてみてください。思いもよらない良い銘柄に出会えるかもしれません。
伝説のファンドマネージャーと呼ばれるアメリカ人投資家のピーター・リンチも、日常生活をヒントにした銘柄探しを推奨しています。銘柄探しの第一歩として、日頃から投資家目線で身の周りの商品やサービスを見る癖をつけましょう。
金融オンライン・アドバイザー 松井さん:
普段利用している商品やサービスをどんな会社が提供しているのかを見てみると、株式投資に対する興味や関心も高まってくるのではないでしょうか。また自分がよくわからない会社に投資するよりも、日常的に活用している会社の方が情報収集や分析がしやすいと思います。
株主優待とは、企業が株主に優待品を贈る制度のことです。もらえる優待品は企業の自社製品や優待割引券、金券、カタログギフトなど銘柄によって異なり、株主優待の実施企業は約1,440社以上(2023年7月時点)もあります。(※)
株主優待の実施企業は株主還元の意識が高い傾向にあるので、株主優待銘柄に絞って銘柄探しをするのはおすすめの方法です。ただし、株主優待の権利が確定する権利確定日前は買いが集中し、株価が割高になることもあります。株主優待銘柄に投資する場合は、株価の動きを見ながら、権利確定日の2~3か月前を目安に早めの買付をするとよいでしょう。
※引用元:楽天証券|株主優待検索(外部サイト)
<初心者におすすめの株主優待銘柄の例>
・イオン(8267):お買上金額に対し、保有株数に応じてキャッシュバックされる特典や、イオンギフトカードがもらえる長期保有優待特典などがある
・クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387):保有株数や保有期間に応じてお食事券がもらえる
・日本電信電話(9432):保有期間に応じてdポイントがもらえる
※株主優待の内容は変更される場合があります。
金融オンライン・アドバイザー 松井さん:
好きな会社の好きなサービスを優待で受けられるのは特別感があり、実際に優待目的で投資をしている方は多くいらっしゃいます。
ただ、株主優待は直接資産を形成していくものではありません。資産形成が目的であれば株主優待だけでなく、会社の業績などもしっかりとチェックした上で銘柄を探すことが大切です。
配当利回りの高い銘柄は「高配当株」と呼ばれ、根強い人気があります。どのくらいの配当利回りを高配当とするかは人によりますが、一般的には3%以上をボーダーラインとする場合が多いようです。
株主優待と同じく、配当に力を入れている企業も株主還元の意識が高い傾向にあります。特に増配を繰り返している銘柄は人気が集まりやすく、長期的に見て株価が上昇傾向になっている場合も珍しくありません。
株を売却したときの譲渡益だけでなく、保有中も配当による利益を得られるのはありがたいものです。中長期でじっくりと運用できる銘柄を探している方は、ぜひ高配当株をチェックしてみてください。
<初心者におすすめの高配当株の例>(2023年7月時点)
・KDDI(9433):予想一株配当140円/予想配当利回り3.30%
・リコーリース(8566):予想一株配当150円/予想配当利回り3.61%
・JT(2914):予想一株配当188円/予想配当利回り6.23%
金融オンライン・アドバイザー 松井さん:
高配当株は依然として高い人気がありますが、高配当を出している会社がこの先もずっと高配当を続けるという保証はありません。高配当が理由で人気のある企業が、将来的に業績悪化や資金難などで配当が減った場合に、株価が急落してしまう可能性があります。高配当株に投資する際には、配当の安定性や持続性をしっかりと分析したうえで、投資を行いましょう。
『会社四季報』は全上場企業を網羅し、3月・6月・9月・12月に刊行される企業のデータブックです。企業の特色や注目材料、業績などがコンパクトにまとめられており、投資家の間では「株式投資のバイブル」ともいわれています。銘柄探しの材料となる情報が盛りだくさんなので、本格的に株式投資と向き合いたい方は一度購入してみるとよいでしょう。
会社四季報を使った銘柄の探し方はいろいろあります。例えば、各銘柄ページの見出しだけを拾い読みする方法です。【最高益】【独自増額】などポジティブな見出しが付いている企業を中心に分析すれば、これから値上がりが期待できそうな有望銘柄を効率的に探せます。
ほかにも、会社四季報を使った銘柄探しの手法は多くの書籍になっています。会社四季報をうまく使いこなしたい方は、そういった書籍を読んで参考にするとよいでしょう。
証券会社や投資情報サイトのマーケットランキングも、銘柄探しに活用できます。例えば値上がり率、値下がり率、出来高、売買代金など、切り口の異なるさまざまなランキングがあります。マーケットランキングを日々確認すれば、これまで知らなかった銘柄に出会うきっかけになるでしょう。
マーケットランキングは、このあと紹介する「銘柄探しに役立つ情報収集サイト」で確認可能です。無料で閲覧できる情報もたくさんあるので、うまく利用しましょう。
ここからは、銘柄探しに役立つ情報収集サイトを5つ紹介します。複数の情報サイトを併用すれば、お宝銘柄を発掘できる可能性も高まるはずです。
<おすすめ情報収集サイト5選>
1. 証券会社のスクリーニング機能
2. Yahoo!ファイナンス
3. MINKABU
4. 株探
5. 会社四季報オンライン
証券会社のスクリーニング機能を使えば、一定の条件を満たす銘柄をすばやく抽出できます。主な証券会社のスクリーニング機能の例は以下のとおりです。
・SBI証券…国内株式銘柄スクリーニング(外部サイト)
・楽天証券…スーパースクリーナー(外部サイト)
・マネックス証券…マネックス銘柄スカウター(外部サイト)
・auカブコム証券…カブナビ(外部サイト)
Yahoo! JAPANが運営する、投資やマネーの総合情報サイトです。
マーケットランキングや株主優待情報、新規上場(IPO)情報など、株式投資に役立つコンテンツを無料で閲覧できます。また銘柄別掲示板では、投資家のリアルな声を見られて面白いです。
Yahoo!ファイナンス
MINKABU(みんかぶ)は、「みんなでつくる」株式投資の総合サービスです。
特に、おすすめ銘柄紹介や配当+株主優待利回りランキングは、株初心者の銘柄探しに役立ちます。個人投資家の予想売買傾向をチェックできる「みんなの株価予想」も必見です。
MINKABU(外部サイト)
株探(かぶたん)はMINKABUが提供するサービスの1つで、銘柄の発掘・選択のサポートに特化したサイトです。
検索窓に気になる銘柄コードや企業名、テーマを入力して検索すると、株価のトレンドや業績推移などをチェックできます。
株探(外部サイト)
会社四季報のオンライン版です。
マーケットランキングやスクリーニング機能、最近の四季報は無料で閲覧できます。さらに有料プランを契約すると、サプライズ銘柄の先行配信や会社四季報のバックナンバー閲覧、高機能スクリーニングの利用が可能です。
会社四季報オンライン(外部サイト)
株式投資の銘柄を探す際は、1つの方法にこだわる必要はありません。できるだけ多くの探し方を知っているほうが、良い銘柄に出会える可能性は高まります。本記事で紹介した銘柄の探し方を参考にしつつ、いろいろな視点から有望株発掘を試みてください。
【NISA口座開設におすすめ】証券会社NISA取引手数料ランキング
株式投資についてを詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみましょう。
初心者が知るべき知識をわかりやすく解説
株価変動要因とは?
株主優待ランキング おすすめ銘柄15選
本記事に掲載されている情報は2023年7月14日時点のものです。
注記:
※ 本記事の内容は、情報提供を目的とするものであり、投資その他の行動の勧誘を目的とするものではありません。
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