日経平均は３０２円程度安、売り一巡後は下げ渋る動き＝１１日前場

　１１日午前１０時すぎの日経平均株価は、前日比３０２円程度安い３万９２７９円前後で推移する。現地１０日に発表された米３月ＣＰＩ（消費者物価指数）で、インフレ圧力の強さが確認され利下げ開始期待が後退。ＮＹダウが３日続落し、ナスダック総合指数は４日ぶり反落したことを受け、朝方から売りが先行。午前９時１４分には、同５１６円５０銭安の３万９０６５円３１銭を付ける場面もみられた。売り一巡後は、短期的なリバウンド狙いの買いや、押し目を拾う動きから、下げ渋る展開となっている。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、１０日の大阪取引所清算値比３３０円安の３万９２２０円だった。

　業種別では、３３業種のうち２４業種が下落、９業種が上昇している。三井不 <8801> 、菱地所 <8802> などの不動産株や、ＳＵＭＣＯ <3436> 、ＬＩＸＩＬ <5938> などの金属製品株が下落。テルモ <4543> 、ＨＯＹＡ <7741> などの精密機器株や、王子ＨＤ <3861> 、北越コーポ <3865> などのパルプ紙株も安い。大林組 <1802> 、大和ハウス <1925> などの建設株や、帝人 <3401> 、東レ <3402> などの繊維株も軟調。ＫＤＤＩ <9433> 、ソフバンＧ <9984> などの情報通信株や、ニトリＨＤ <9843> 、ファストリテ <9983> などの小売株も弱い。一方、ＩＮＰＥＸ <1605> 、石油資源 <1662> などの鉱業株や、中部電 <9502> 、東ガス <9531> などの電気ガス株、三菱ＵＦＪ <8306> 、三井住友 <8316> などの銀行株が高い。

　個別では、吉野家ＨＤ <9861> 、サイゼリヤ <7581> 、リズム <7769> 、ＫＬａｂ <3656> 、東邦鉛 <5707> などが下落。半面、トレファク <3093> 、コシダカＨＤ <2157> 、山田コンサル <4792> 、ＭＲＯ <3064> 、北海電 <9509> などが上昇している。

　東京外国為替市場は午前１０時時点で、１ドル＝１５２円台の後半（１０日は１５１円８４－８５銭）、１ユーロ＝１６４円台の前半（同１６４円８３－８７銭）で取引されている。

提供：ウエルスアドバイザー社