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ブラジル レアル / 日本 円【brljpy】の掲示板 2020/05/12〜2022/09/13

【サンパウロ=宮本英威】ブラジル中央銀行は4日開いた金融政策決定会合で、政策金利を1%引き上げて12.75%にすると決めた。利上げは10会合連続。燃料や食料品など幅広い分野で価格は上昇している。景気は厳しいものの、中銀はインフレ抑制を優先させた。

委員が全員一致で決めた。2017年2月以来の高い金利水準となる。21年3月に始まった今回の局面での利上げ幅の合計は10.75%に達している。

4月前半の消費者物価指数は前年同期比で12.03%上昇した。中銀の目標上限(5%)を大幅に上回っている。月間の上昇率は1.73%と、4月としては1995年以来の高い水準となった。

「薪(まき)に戻る」。大手放送局グロボは4月30日、価格が高騰しているガスのかわりにまきを使って料理をする人々が増えていると報じた。北部アマパ州では低所得者層を中心に「ガスが高い」との不満が高まっているという。同州では13キロのガスボンベの価格が126レアル(約3300円)と、月額の最低賃金(1212レアル)の1割を上回っている。

米連邦準備理事会(FRB)は4日、0.5%の利上げを決めた。米国が利上げペースを引き上げたことは、新興国にとって資金流出への懸念につながる。ブラジル中銀は声明で、先進国の金融政策によって「新興国は不確実性やボラティリティー(変動率)が増大する」と警戒を示した。

ブラジル中銀は次回6月会合について「より小さい幅での調整を続けると予測している」と言及した。年明け以降は堅調に推移していた通貨レアルがここに来て弱含んでいることも、小幅な追加利上げを後押しする可能性がある。

中銀が民間エコノミストの予測をまとめて公表する「FOCUS」では、22年の実質経済成長率は0.7%、インフレ率は7.89%と見込まれている。