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あるサイトに こんなのがありました。

質問
高血圧等の自発性脳溢血と交通事故等の外傷性の脳損傷について
1.両者のレントゲン所見で脳出血部の差異はどんなふうに異なりますか(素人が写真を見て分かるような差異か)?
2.サンバイオ社が脳神経細胞再生医薬品SB623(脳細胞の栄養成?)を開発しておりますが、外傷性脳損傷の治験には有効ながら慢性脳損傷には効かなかったようです。どんなことが考察されますか?
3.脳溢血で手足のシビレはよくある症状ですかそれとも稀な症状ですか?
4.そのしびれに対しては現在のところ「リリカ錠」しか有効薬はありませんか?
掲載日
2020年06月19日(1略)
2.サンバイオ社の治験結果についてですが、「慢性脳損傷」(実際には2019年1月に発表した慢性脳梗塞後の麻痺に対する治験の結果)に効かなかった原因は幾つかの可能性が考えられます。技術的には、投与量・投与方法や、評価方法が異なれば、結果が違っていた可能性も考えられます。しかし、結局のところ、患者さんがその治療を受けて良かったかどうか(患者さんの主観的な満足度)が最終的にその治療が行われる様になるかどうかを決めることになると思いますが、今回の検討では、客観的な指標の評価は行われましたが、主観的な満足度は測定されていない様です。

  • >>14589

    まるこ様

    大変参考になりました。
    主観的満足度は、非常に重要だと思います。

    Stroke誌に論文発表もある、ピッツバーク大学神経科Lawrence R Wechsler氏の、下記談話は、それに該当すると思われます。
    「測定していない項目において、ポジティブな変化を報告した患者が数多くいたのです。それらの患者さんのコメントは、記憶が良くなった、精神機能が改善された、活力が湧いた、考えが明確になった、というものでした。運動機能については、スケールに現れた変化のみならず、評価指標には表れない小さな変化も患者さんから報告されています。手が上手く使えた、バランスをとって歩けた、といったものです。」

    このテーマは、以下の資料が参考になりました。

    治験における Patient Reported Outcomes
    ~臨床開発担当者のための PRO 利用の手引き~

    医薬品の開発においては,臨床試験によってその有効性,安全性を検証することが必要である.近年では被験者自身により直接新薬の有効性・安全性さらには有用性を評価するという考え方で,PRO が重要視されている。

    PRO は QOL(Quality of Life:生活の質)や自覚症状(痛み,口渇,倦怠感,頭痛,うつ状態,不安感,睡眠障害等),機能状態(身体機能(歩行等),社会機能,認知機能,生活の制限等),全般的な健康状態や幸福度,治療に対する満足度,治療遵守などを測定することができる。

    2007 年から 2013 年にかけて ClinicalTrials・gov に登録された試験について調査した結果では,製薬企業が実施した臨床試験 30,012 試験(検証試験以外も含む)のうち,1887試験(6・3%)で主要評価項目に PRO が設定されていた.

    日本における主要評価項目に PRO が用いられていた品目の薬効分類別一覧
    中枢神経系用薬、消化器官用薬、泌尿生殖器官及び肛門用薬、抗ウイルス剤、眼科用剤他

    サンバイオは、特にstrokeについて、このPRO 積極利用も視野に入れて、プロトコルを組んでみる価値はありそうですね。