話題株ピックアップ【夕刊】(2):ABCマート、ソシオネクス、INPEX

4/11 15:15 配信

株探ニュース

■エービーシー・マート <2670>  3,008円  +123 円 (+4.3%)  本日終値
 エービーシー・マート<2670>が大幅反発し年初来高値を更新。10日の取引終了後に発表した25年2月期連結業績予想で、売上高3658億円(前期比6.3%増)、営業利益587億円(同5.4%増)、純利益403億円(同0.7%増)と増収増益を見込み、年間配当予想を株式分割を考慮すると実質増配となる66円としたことが好感された。国内で郊外のショッピングセンターを中心に45店舗の新規出店と50店舗程度の改装を計画しており、既存店では好立地への移転・増床を積極的に行うほか、売り場面積の拡大を進め、「GRAND STAGE」と複合業態の出店を拡大する方針。また、海外では韓国を中心に新規出店26店舗、改装15店舗を計画しており、これらにより増収増益を見込んでいる。なお、24年2月期決算は、売上高3441億9700万円(前の期比18.7%増)、営業利益556億7100万円(同31.6%増)、純利益400億900万円(同32.2%増)だった。

■ソシオネクスト <6526>  5,165円  +205 円 (+4.1%)  本日終値
 ソシオネクスト<6526>が高水準の商いをこなし、全般下げ相場のなかプラス圏で推移する強さをみせた。ここ売買代金も不動のトップを占めていたレーザーテック<6920>を凌ぎ首位となる日もみられるなど、マーケットのソシオネクスに対する視線が日増しに熱を帯びている。半導体設計の大手で日の丸半導体ラピダスが目指す回路線幅2ナノメートルの最先端半導体量産では、半導体設計のソシオネクスの存在が大きい。既に2ナノプロセスのチップレット開発では台湾のTSMC、英アーム・ホールディングスなどと提携するなど、抜かりなく近未来に向けた布石を打っており、株価も先高期待が強い。日経225採用に伴い国内外機関投資家の組み入れニーズが高まっているほか、「直近では外資系証券経由の貸株調達による空売りの買い戻しも株価に浮揚力を与えているもようだ」(ネット証券マーケットアナリスト)という。

■INPEX <1605>  2,568円  +95.5 円 (+3.9%)  本日終値
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>、ENEOSホールディングス<5020>といった石油関連株が高い。INPEXは3日続伸し、2008年9月以来、15年7カ月ぶりの高値圏に買われている。10日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の5月限が前日比0.98ドル高の1バレル=86.21ドルと上昇した。イランの最高指導者ハメネイ師が10日、在シリア大使館が空爆を受けたことに関してイスラエルに対し改めて報復を示唆したことから、中東情勢の緊迫化が警戒されるなか原油市場は強含みの動きとなっている。

■チヨダ <8185>  901円  +26 円 (+3.0%)  本日終値
 チヨダ<8185>が大幅反発。10日の取引終了後、集計中の24年2月期連結業績について、営業利益が従来予想の7億円から10億7100万円(前の期22億3400万円の赤字)へ、最終利益が3億8000万円から18億5100万円(同26億200万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。衣料品事業で残暑の影響により秋物商品の立ち上がりが遅れたことや、暖冬の影響による防寒商品が不振だったことから、売上高は945億円から933億2000万円(前の期比1.3%増)へ下振れたものの、子会社を通じて仕入れたプライベートブランド商品の販売が好調に推移したほか、不採算店舗の閉鎖、人事効率の改善などに取り組み管理費を削減したことが利益を押し上げた。

■フジクラ <5803>  2,666.5円  +74 円 (+2.9%)  本日終値
 フジクラ<5803>が新値追い。同社はきょう、次世代のエネルギー源として期待されるフュージョン(核融合)関連の技術を持つ京都フュージョニアリング(東京都千代田区)に出資したと発表。これが新たな買い手掛かりとなったようだ。京都フュージョニアリングは、2019年に設立された京都大学発のスタートアップ企業。フジクラのものづくりの技術力と京都フュージョニアリングの核融合関連のノウハウを結集し、研究速度を上げていくほか、フュージョンエネルギー分野でフジクラの製品を発展させるための協業も視野に活動するとしている。

■出光興産 <5019>  1,087円  +28 円 (+2.6%)  本日終値
 出光興産<5019>は高い。午前10時30分ごろ、全国農業協同組合連合会(東京都千代田区)の子会社である米国の全農グレイン(ルイジアナ州)と「SAFサプライチェーン構築の戦略的協力」に関する覚書(MOU)を締結したと発表しており、好材料視された。今回のMOU締結は、持続可能な航空燃料(SAF)製造技術の一つであり、植物油などを水素化処理して得られる水素化エステル・脂肪酸(HEFA)技術向けの多様な植物油原料確保を目的とするもの。HEFA技術には原料として植物油などが使用されているが、SAF需要の世界的な拡大に対応するには、原料油の確保が課題となるとされることから、今回原料油の確保を目的に、米国において穀物メジャーに匹敵する規模で事業展開する全農グレインと協業し、大豆油を中心とした植物油・その裏作でカバークロップ(緑肥)として栽培される非可食油糧種子由来の植物油の活用を検証。今後、北米でのSAFビジネス展開を目指すとともに、国内への植物油原料供給も視野に検討するとしている。

■パンパシHD <7532>  3,931円  +89 円 (+2.3%)  本日終値
 パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>が続伸。10日の取引終了後に発表した3月度の月別販売高(速報)で、国内リテール事業の既存店売上高が前年同月比11.0%増となり、22カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。週末や春休みなどを利用した行楽や旅行、遠出など外出機会の増加に伴い、カー用品や自転車、旅行小物などが伸長した。また、月末は全国各地で桜の開花が広がり、酒類や菓子類、行楽消耗品などの花見需要が活況となった。なお、前年と比較して休日が2日多かった影響が3.3%ほどあるとしている。

■ベル24HD <6183>  1,554円  +29 円 (+1.9%)  本日終値
 ベルシステム24ホールディングス<6183>が反発。10日の取引終了後に発表した24年2月期連結営業利益は114億7900万円(前の期比23.0%減)と大幅減益だったものの、25年2月期は同125億円(前期比8.9%増)と増益転換を見込んでおり、好材料視された。前期に、ワクチン接種問い合わせなどの新型コロナウイルス関連大規模業務はほぼ終了したものの、人材不足などによるアウトソース需要の拡大やDXソリューションなどの新サービスによる貢献が期待でき、売上高は1530億円(同2.9%増)を見込む。基礎業務の増収効果に加えて、連結子会社の業績伸長も見込めるため、営業利益は増益に転じる見通しだ。

■三菱UFJ <8306>  1,562.5円  +26.5 円 (+1.7%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクがそろって上昇。米国時間10日朝発表の3月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回って上昇した。粘着性の高いインフレ環境の長期化で、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げに踏み切れにくくなるとの見方が広がるなか、同日実施の米10年債入札の結果が低調だったこともあり、米長期金利は4.5%を上回る水準に急上昇した。円債市場にも米金利が上昇した流れが波及し、新発10年債利回りは0.835%に水準を切り上げている。直近では日銀による早期の追加利上げ観測が広がっていたこともあって、金利上昇が事業環境に追い風となる銀行セクターに資金を振り向ける動きがみられている。

■日本農薬 <4997>  762円  +9 円 (+1.2%)  本日終値
 日本農薬<4997>が高い。午後1時ごろ、エヌ・ティ・ティ・データCCS(東京都品川区)と共同で、新サービス「NacField」を開始したと発表しており、好材料視された。新サービス「NacField」は、営農サービス提供事業者向けにAI病害虫雑草画像診断をはじめとする各種機能をAPIとして提供するサービス。両社はこれまで、それぞれの知見を生かしたAI画像解析技術などにより、病害虫雑草診断、生態図鑑、農薬図鑑など農業従事者の利便性を向上させるためのソリューションの開発を進めてきたが、今回のAPIの提供により営農サービス提供事業者は、煩雑なシステム開発作業をすることなく、自社のサービス上に簡単に機能を追加することが可能になる。まずは「レイミーのAI病害虫雑草診断」で用いられているAI病害虫雑草診断API、病害虫雑草図鑑API、農薬図鑑APIの3つの機能を提供するとしている。

株探ニュース(minkabu PRESS)

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最終更新:4/11(木) 18:28

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