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◯同社の発表によれば、障害が発生しているのは、動画共有サービス「ニコニコ動画」、KADOKAWAのオフィシャルサイト全体、ECサイト「エビテン(ebten)」など広い範囲。学校法人の角川ドワンゴ学園が運営する「N高等学校(N高)」「S高等学校(S高)」でも障害が発生し、学習アプリ「N予備校」での映像学習やレポート提出などすべてのサービスが利用できない状況となった(すでにN/S高の生徒に限定し利用再開)。KADOKAWAは出版事業も手掛けており、書店からサイト経由での発注や出庫確認ができないとの情報もある。 同社は関連するサーバーをシャットダウンしているため、現在、外部からのアクセスはできない
影響はKADOKAWAの主力事…
2024/06/14 17:52
影響はKADOKAWAの主力事業である出版や、経理業務にも及んでいる。 出版事業ではシステム停止により書籍の出荷数量が減るほか、新刊の刊行や重版の制作が遅れる可能性がある。大手書店からは「KADOKAWAの倉庫から新刊が届かない」との声が出ている。出版・IP(知的財産)事業の2024年3月期の売上高は前の期比1%増の1419億円と全体の半分以上を占めている。 経理業務では決済システムが一時的に機能停止状態となっている。一部の取引先への支払いが遅れる可能性がある。 ニコニコ動画はすでにシステム全体の再構築を進めている。数百のシステムが連携して動くサービスをほぼ一から作り直す作業が必要があり、復旧までに最低で1カ月かかるという。 ニコニコ動画などを含む動画配信サービス「ニコニコ」の月額有料会員数は24年3月期末時点で117万人いる。過去に投稿された動画はグループのデータセンターとは別に管理しており、安全に保存されているという。 KADOKAWAでは8日午前3時半ごろ、グループの複数のサーバーのアクセスできない障害が発生した。幅広いサービスが使えなくなった。 同社のホームページは閲覧できなくなくなり、臨時のホームページを立ち上げ、株主総会や決算の関連資料を掲載している。通信制高校「N高」「S高」でも学習用のアプリ「N予備校」が一時つかえなくなった。 KADOKAWAの夏野剛社長は14日に公開した動画で「ユーザーや読者、クリエーター、作家、取引先の皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけしおわびする」と陳謝した。 サービスの停止に伴いニコニコやN予備校の月額会員料について6〜7月分を補償する予定だ。25年3月期の業績への影響は現時点では「不明」とした。 KADOKAWA株の14日の終値は3145円と、サイバー攻撃発覚前の7日終値から220円(7%)下落した。