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投稿コメント一覧 (71コメント)

  • >>No. 1324

    既存のパイプラインはどうみても打ち切りでしょうね。そもそも、今回の食道がんの結果が出る前から、その他のパイプラインはまったく希望を持っていなかったですし、唯一チャンスがあるのが術後補助療法の今回の治験で、それでも単剤では厳しいって見立てだったので今回の結果は予想通りではあるのですが、心のどこかで株主として希望を持っていたみたいで、失敗は普通にショックでした。
    塩野義の今後の対応はまったく読めないですが、塩野義はがんのエリアを得意としているわけではないし、会社の方針としてもがん領域を伸ばそうと思っているようには見えないので、すっぱり手を切るかもしれないですね。それはそれで、ペプチドの権利を返してもらって、PD-1/PD-L1 阻害薬を持てっている別のところと提携か、どこかに身売りかってのでも悪くはないと思います。

  • >>No. 1265

    メラノーマ、腎がん、食道がん、卵巣がんあたりは PD-L1 高発現なので、相手が悪かったと言えば悪かったですね。だいぶ前に書いた通りペプチドワクチン単剤では厳しいと思っていましたが、一方でペプチドワクチンの強みもだいぶ分かってきて、今回の P3 もそれを完全にフォローする内容のようなので、自分の中でのオンコの評価は変わってないのですが、株価的にはがっつり来週下がるでしょうから、中々妙味のある状況がやってきたと思ってます。

  • >>No. 833

    こんばんは、キョロさん。流石に今日はすごい投稿量であっというまに投稿が流れて行ってしまいますね(笑)
    治験自体は失敗でしたけど、CTL の *高い* 誘導率を P3 で証明できたのって実は画期的なことですよね。ただ、CTLを誘導できても、PD-L1 が発現しているがん細胞に対してはT細胞の活動が抑制されてしまうので、治験のデザインとして PD-L1 陰性や弱陽性に対象を絞らなかったのは塩野義も悔やんでいるんじゃないかと思います。CTL の誘導が P3 で確認できたので、あとは選択肢として (1) PD-L1 陰性・弱陽性にターゲットを絞る、(2) PD-1/PD-L1 阻害剤と組み合わせる、(3) サイアスのアプローチのようにT細胞を再活性化して物量勝負でしょうから、ここまできたら塩野義は諦めずに (1) か (2) を進めてほしいところです。ただ、塩野義が諦めてペプチドの権利を返してくれたら、それはそれで、PD-1/PD-L1 の阻害剤を持っているところをもっと良い条件で契約できるチャンスもあるんじゃないかと思います。

  • やっぱり単剤は失敗でしたか。予想していたとはいえ残念です。オンコがリリースでいろいろ付加情報を書くのは分かるとして、塩野義も発表でわざわざ高いCTL誘導率と書いているので、PD-1/PD-L1阻害剤との併用に望みをつないでいる気はします。詳細な結果発表待ちですが、PD-L1 陰性や弱陽性に限定した場合の RFS/OS の結果にも大変興味があります。この治験を始めた当時と違って、今では PD-L1 の状態を選択基準にしている治験は多いですからね。

    さすがに次の塩野義の決算説明会でペプチドワクチンの今後の開発方針についてコメントがあると思いますが、その他の開発品もいったん全部打ち切りになる可能性は高いのではないですかね。そのうえで、PD-1/PD-L1 阻害剤との併用をターゲットにした開発方針が打ち出されるか、ポストホック解析に基づいたなにか新たな話題が提供されるかに注目です。

  • >>No. 189

    今回の治験は HLA アリルが 2402 の患者さんのみが対象です。近大の P2 と違って今回の P3 は二重盲検なので、HLA アリルが 2402 以外の方はそもそも対象外としています。近大 P2 は HLA2402 陰性の患者さんは対照群として扱ってました。

  • >>No. 134

    はい、POTOMAC はランダム化オープンラベルですね。治験のスキームが結構複雑で Durvalumab と BCG の組み合わせと BCG のみのランダム化で、それぞれに対して BCG Induction と BCG Maintenance を組み合わせる関係で、オープンラベルじゃないと対応できないのが理由じゃないかと思います。被験者の募集が打ち切られたのが去年の9月なので、結果は来年でしょうかね。

    Durvalumab と S-588210 を使う DURANCE 試験ですが、BCG抵抗性を示す患者さんは多くて特に BCG relapsing は再発のたびに BCG を繰り返すことが多いので、新たな治療法が求められている領域です。キートルーダの NCT02625961 より良い成績となることを期待しています。

  • >>No. 130

    中々楽しい話題が出てますね。Durvalumab は膀胱がんのエリアだと DANUBE 試験で失敗しているので一抹の不安はありますが、S-588210 と同じく筋層非浸潤生膀胱がんを対象にしている POTOMAC試験は頑張って欲しいところです。

    UCL Cancer Trials Centre は改装工事で8月末までオフィスがクローズとなっているので、まさかこの改装工事の影響で DURANCE 試験の開始が遅れないことを願っております。

  • エルパモチドの治験を始める段階では、膵がんの PD-L1 発現率が他と比べてかなり低いことを知って上で、ターゲットにしたと思えないですが、結果として狙いはよかったのかもしれないですね。単に使った KDR169 の力不足だったのだと思ってます。

  • PD-L1 の発現率が50%のがん細胞が3割として、もし本当にその3割に対してペプチドワクチンが奏効しないとなると、有意差を出すのはかなりハードルが高いんですよね。。。やっぱりこの点が塩野義 P3 に自信が持てない理由の一つです。なので全体解析では有意差が出ず、サブグループ解析で PD-L1(-)の場合に有意差が出るといった展開は十分にあるんじゃないかと思います。ちょうど今年の ASCO で発表されたテセントリクも同じような状況でしたね。テセントリクの場合は全体解析でも有意差を出してはいましたが。。。

    PD-L1が発現していないと免疫チェックポイント阻害剤が使えないと落ち込む患者さんは多いですが、その場合はペプチドワクチンが選択肢になるとしたら救われる患者さんは多いですよね。あとは先ほど書いた通りペプチドワクチン+免疫チェックポイント阻害剤も有望なので、塩野義 P3 がコケてもそんなに悲観はしていないです。

  • 近大 Study で示された CTL(-)/PD-L1(-) での効果の高さと、逆に CTL(-)/PD-L1(+) の症例での効果の低さ(というより効果ゼロ)も今後の方向性を考えるうえで示唆に富んでいましたよね。やはり、PD-L1 発現例については免疫チェックポイント製剤との併用でじゃないと厳しそうですが、近大 Study は症例数が少なかったので、今回の P3 でこのあたりがどんな結果になるのか楽しみです。

  • 追加された DEPDC1 と MPHOSPH1 の CTL 誘導率は悪くはないものの、正直なところ近大 Study の結果を見る限り、Primary の RFS で有意差を出せるかというとギリギリかちょっと厳しいかな思ってます。ただ、サブグループ解析ではかなり興味深い結果が出るんじゃないかと思います(治験としては失敗ですけどね)。

    この10年の研究の積み重ねで、ペプチドワクチンが夢の薬じゃないことははっきりしましたが、一方で、有用性があることも明確になってきたので、今回の治験が失敗しても塩野義は諦めない気がします。サブグループ解析を基にしたより確度の高いプロトコルや免疫チェックポイント阻害剤との併用といった形で将来日の目を見るのではないかとの希望的観測を持ってます。

    もちろん、予想に反して今回の P3 の Primary で有意差が出れば素晴らしいのですけどね。

  • オンコが開発中のワクチンは CTL・キラーT細胞を誘導するタイプなので、どこかの製薬会社と共同開発にでもなってくれたら面白そうなんですけどね。

    変異ウイルス撃退のカギ、免疫の主役「キラーT細胞」
    https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC161XE0W1A410C2000000/

  • 近大 Study ですが、CTL誘導性に比例して生存期間が延びている点は非常に筋の良さを感じますし、PD-L1(+)の5例ではワクチンの効果が全く見られなかった点からは、免疫チェックポイント製剤との併用でより強い効果を期待できる内容ですね。ただ一方で、治験の主要評価項目である無再発生存期間は達成できておらず、事後解析によって “食道がん特異的生存期間” であれば有意差を証明といった状況なので、塩野義の Phase III においても同じ状況となったら承認されるかどうかは何とも分からないです。比較対象としてはまったく適切ではないですが、世界が注目しているアデュカヌマブについても、ちょうど FDA の Advisory Board が事後解析による承認審査に否定的な意見を表明したところですし(事後解析によって高容量群で有意差があることを見いだして承認申請)、かといって、サブグループ解析については規制当局との話し合いやそもそもの治験のデザインにも寄るところなので、塩野義 Phase III を楽観するところまではいけてないです。

  • 個人的に来月頭の決算発表で注目しているのは、実質的に 2 カ月分の PCR 検査の売り上げがどれぐらい上がったのかって点です。地味ですが現金を稼ぐって意味では地に足の着いた話なので注目してます。あわよくば、がんプレシジョン医療関連事業のセグメントの黒字化が見えるぐらいの売り上げがあるといいんですけどね。

    今のパイプラインが全部コケても CPM/がんプレシジョン医療で生き残って体力付けてまた創薬にチャレンジってシナリオでも最悪いいんじゃないかと自分の中の期待値を下げてます。

  • 去年のプレスリリース見る限り、オンコのペプチドだと思いますよ。

    1.当社は、当社が権利を保有する特定のがん治療用ペプチドワクチンに関して全世界における特定のがん種を対象とした独占的な開発・製造・販売権をサイアスに供与する。またサイアスに対して、開発・製造に必要な情報を提供し、協力を行う。
    2.サイアスは、当社のがん治療用ペプチドワクチンを利用して製造した再生T細胞を用いたがん患者さんの治療を目指す。
    3.当社は、本契約締結に伴い契約一時金、マイルストーン及び上市後のロイヤルティーをサイアスから受け取る。

  • 久しぶりに掲示板を拝見していますが、塩野義の発表はまた延期になったんですね。残念ですが果報は寝て待てですね。近大 Study の p値(0.045)がギリギリだったことを憂慮されているコメントがありましたが、症例数が比較的少ない 60 例前後なので、あまりp値を気にする必要はないと思いますよ。色々と条件が違うので正確な値は出せませんが、症例数が 270 の塩野義 P3 の結果が近大 Study と同じ奏効率であったら、p値は0.01を下回るはずです。

  • 中村先生もいつかノーベル賞取って欲しいですけど、さすがに今年ってことはない気がしますし、ノーベル賞をすぐに取らないほうが、毎年この時期に思惑が生まれていいかもですね、村上春樹の文学賞と同じで(笑)
    そういえば、2,3日前の CNN のノーベル賞予想記事でも中村先生の名前が出てました。

  • 実際のところ PIII の2年経過時点でそこまでの有意差が出たとしたら充分だと思いますが、もう少し補足すると例えば2年の時点で再発や死亡のイベントが発生していない人たちについては打ち切り扱いとなり、ざっくり説明すると「うち切りサンプルも、もし打ち切りにならなければ他のサンプルと同様の確率でイベントが生じたと仮定して」計算されます。近大のデータで2年と3年では確かに差がありますが、2年の時点で打ち切りデータを加味して計算した場合も実際の3年に近い結果が得られるはずなので、治験には莫大なお金がかかることや、1日でも早く申請に進めるためにも経過観察期間として2年を用いる方が企業の観点では妥当ではないかと思います。

  • 治験のプロトコルを見ると94週までの投与なのと、食道がんの再発の少なくとも80%以上が2年以内であることを考えて、個人的には2年の経過観察が妥当なんじゃないかと思ってます。食道がんは予後が悪いがんの1つで、術後補助療法として使われている薬剤はあるものの、私が知る限り延命効果が証明されたものはないので、S-588410 が成功すれば福音となる患者さんは多いと思います。

    コロナの影響で被験者が医療機関に訪問できないなど、日本でもかなりの数の治験が影響を受けている状況ですので、ある程度の遅れは避けられない状況だったのでしょうね。

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