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さらに、追加レポートとして、 ◆NO22207 IB4さん寄稿 2月11日 19:56 日本医事新報社の「プロからプロへ」の記事から抜粋。コラテジェンの本承認に期待しているお医者さんも多いのだと思います。 ーーー NO5160(2023年03月18日発行)p、52 寺師浩人(神戸大学医学部付属病院形成外科教授) 田中里佳(順天堂大学大学院医学研究科再生医学主任教授/形成外科教授/) 登録日:2023ー03ー14 重症下肢虚血(CLT)の血流改善治療において、末梢血行再建術が困難な患者への再生医療は現在どこもまで進んでいるのでしょうか。また、今後の展望を教えてください。順天堂大学:田中里佳先生にご解説をお願いいたします。 質問者 寺師浩人 神戸大学 回答:「現在、コラテジェン(R)が条件付き承認され臨床で使用されており、細胞治療薬の開発が進んでいる」 CLIや包括的高度慢性下肢虚血(CLTI)の既存の治療として薬物療法、カテーテル治療による血行再建術やバイパス手術などが存在しますが、これらを行っても十分な血流改善が得られない場合は下肢切断を余儀なくされます。大血管の治療法は確立されていますが、微小血管に対する治療法はなく、これらに対する新たな治療法が確立されれば、下肢救済できる患者が増えると思います。 2019年にCLTIに対して初めての再生医療等製品としてヒト肝細胞増殖因子(HGF)コラテジェンが条件付き承認となりました。コラテジェンの血管新生作用によって、血流改善に伴い創傷治癒を促進することが期待されています。 現在、本承認に向けて手続きがなされています。
「vta」さんが、2019年2…
2024/05/05 23:03
「vta」さんが、2019年2月20日 薬事・食品衛生審議会 再生医療等製品・生物由来技術部会議事録より抜粋した参考人の発言を紹介しています。この方は関西医科大学附属病院の血管外科の善甫先生で、審議委員の立場からの発言ではなく「vta」さんの紹介しているように参考人としての発言です。 なお、善甫参考人は審議会の議論の最後に以下のように発言していますので、併せて紹介しておきます。 ○善甫参考人 特に、閉塞性動脈硬化症の患者さんは、長期にわたり下肢の虚血に陥っておりまして、主にバイパス手術には患者さんの同側の大伏在静脈、自家静脈を使ってそれを反転若しくは弁を破壊してバイパス手術に使うのですが、その自家静脈の径が小さく、若しくは性状が悪くてバイパス手術に使えない場合があります。膝下膝窩動脈までは人工血管を使って行いますが、脛骨、腓骨動脈、特に最近は年間1,000例以上の症例で、足関節レベルの血管径が1~1.5mm程度の細い血管にバイパス手術する場合には、どうしても静脈を使わなければいけませんので、そのバイパスグラフト材料がないという場合もあります。また、いい静脈がありましても、例えば大腿、膝上または膝下膝窩動脈をドナーアーテリーとして、その末梢側動脈の血管抵抗が非常に高くて、いくら良い静脈を使ってバイパス手術をしても、早期に閉塞してしまうという病態もあります。そういうのが、いわゆるバイパス手術をしても全く効果がないということです。 あと、血管外科医のみならず、循環器内科の先生、若しくは放射線科の先生が、カテーテルインターベンションで浅大腿動脈から下腿の動脈の治療をされますが、カテーテルインターベンションをした場合は、血行再建のパワーがバイパス手術よりは弱いのです。それと、カテーテルインターベンションの一番の問題は、再狭窄の問題が起きます。施行後3か月から2年以内に血管内膜肥厚が起きまして、再狭窄によって、また下肢の虚血が再燃してしまうということがありますので、そういう患者さんは何回もできるものではありません。3回程度はできますが、先ほどお話しましたような末梢の血管が悪くなり血管抵抗が増して、結局インターベンションも駄目と、そういう患者さんもおられますので、そういう意味からも、このHGFを使った血管新生治療は意義があるものと考えます。