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12月30日アメリカ
ブレント $61.92/バレル、▲$0.02/バレル、▲0.03%(EST4:59PM)
WTI $57.95/バレル、▲$0.13/バレル、▲0.22%(EST4:59PM)
12月30日は、前日の話題が続いた。
① イエメンを巡るサウジvsアラブ首長好連邦の対立⇒供給不安?
② 「プーチン私邸攻撃」でロシア・ウクライナ和平後退。和平⇒ロシア原油世界市場復帰⇒原油需給緩和・価格下落への期待も棚上げ
また・・
③ 大陸間弾道ミサイル製造再開や核兵器計画疑惑が持ち上がっているイランへの新たな攻撃をトランプ大統領が支持
④ サウジアラビア、アジア向けアラブ・ライト2月渡し価格引き下げ
と言った話題も。
① サウジvsUAE
▶ 政情不安が続くイエメンでは、暫定政権vsフーシ派の対立のみならず、南部独立を巡り、UAE系の南部暫定評議会とサウジ系現政権が呉越同舟だった。
▶ イエメン政府は、武器や軍用車両を積んだ二隻の軍用輸送船が南部独立派支援目的で入港した事を非難していた。
▶ その後12月30日、サウジアラビアはイエメン南東部ムカッラ港に集結中だったUAE軍一群へ飛行機から威嚇したと発表。
▶ 空襲後の30日にUAEはイエメンに残る軍を引き上げ中と発表。
▶ サウジは、本来近い関係のUAEのイエメンでの行動を「高レベルで危険」とし、サウジの国家安全を脅かすと非難。
また、サウジは声明で、ムカッラ港に「限定的攻撃」を30日朝に行ったこと、イエメン政府のUAE軍に対する国外退去を求める政府を支持する事を表した。
▶ 当初UAEはサウジとイエメンからの非難に拒絶反応し、空襲に対し驚きを表明したが、後に防衛大臣が「近況を鑑み」イエメンに展開する「テロリズム対策部隊」残存部隊の自主的撤退を発表。
▶ サウジアラビアとUAEは中東並びOPECの二大国であり、協調関係にヒビが入れば、原油生産割当などの地政学上の問題に影響が表れ、原油価格も不安定要素を抱える事になる。
② プーチン私邸攻撃
▶ ラブロフ外相は同事件が和平協議の最中だった事に触れ、ロシアは協議に対するスタンスを見直すが協議は止めないとした。
▶ ゼレンスキー談
・ 「ロシア連邦の嘘がもう一ラウンド始まった」
・ 「昨日の我々とトランプ大統領との会談は明確な事実。それはロシア側にも明らかだ。もし我国とアメリカが乱れなく和平協議を進展させたら、ロシアには都合が悪いだろう。なぜならロシアは戦争を止めたくないからだ」
・ 「ロシアが我が国首都、多分、政府建造物攻撃の準備を整えてるからだと思う」
▶ トランプ発言
・ 「今聞いたばかり。何も判断できないが、とても良くない事だ。」
・ 29日にプーチンがトランプに電話を掛けてきて「私邸攻撃」について打ち明けたと後にトランプ大統領は述べた。
「その話はプーチン大統領が今朝電話を寄こし打ち明けた。良くない。良くないことだよ。知っているだろう、覚えているよな、トマホークのことを。俺はトマホークを止めたんだぞ。当時はトマホークを持ち出す時期ではなかった。攻勢に出る事は当然の事、ロシアも攻勢中なんだから。でも奴の自宅への攻撃は別問題だ。状況はそこまで差し迫ってない」
・ アメリカ情報機関からプーチン私邸攻撃の証拠を受け取ったか、との問いに対し
「攻撃が実際にはなかったかも、と言いたいんだろう?あり得るとも思う。しかしプーチン大統領が電話で今朝俺に攻撃されたと言ってきたんだぜ」
② トランプ大統領、イラン攻撃支持
▶ 29日トランプ大統領は、イランが大陸間弾道ミサイル製造や核開発計画を再開させるならば、アメリカは新たにミサイル攻撃を行うと警告した。
▶ トランプ大統領はフロリダの別荘マー・ア・ラゴでイスラエルのネタニヤフ首相との会談の席で、ワシントンはテヘランの一挙手一投に注視していると発言。
「イランがまた造ろうとしていると聞く。もしそうなら、奴等をノックアウトするだけだ。地獄の先まで殴り飛ばしてやる。でもそこまで行かないとを願っている」
④ サウジアラビア、アジア向けアラブ・ライト価格引き下げ
▶ アジア向け二月渡しのアラブ・ライト価格を0.10~0.30ドル/バレル引き下げると見られる。世界的に原油供給に過剰感が残り、中東ベンチマーク銘柄のスポット価格が下げていることが背景とされる。
▶ この結果、代表的銘柄オマーン/ドバイに対するプレミアムは0.30~0.50ドルと過去5年間で最低。
▶ サウジアラビアは、通常出荷一ヶ月前の5日前後に価格通告を行うがコメントはしない。
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12月29日アメリカ
ブレント $61.64/バレル、+$1.19バレル、+1.97%
(EST4:59PM)
WTI $57.84/バレル、+$0.91/バレル、+1.60%(EST4:59PM)
12月29日は、ゼレンスキーとトランプの間で和平の話合いで進展があったと、ゼレンスキーのXへの投稿があった。
これにより、和平進展⇒ロシア原油復帰近し⇒原油価格下押し・・のはずだったが、以下の地政学リスクで原油価格は上昇。
① サウジアラビアによるイエメン空襲
② ウクライナによるプーチン邸へのドローン攻撃
ウクライナ和平は遠のき、ベネズエラは一次的に視野外・・と言った印象。
① 12月26日、サウジアラビアによるイエメン空襲
▶ 元々、イエメン南部独立を巡って、サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)は、異なる勢力が後押ししていたことから、対立があった。
▶ 今回の事件はサウジアラビアと国境を接するハドラマウト地域で起ったもの。25日には、サウジ系イエメン政府組織とUAEの支援する南部暫定評議会(Southern Transitional Council、以下「STC」)がハドラマウト地域で衝突した。自派に二人の死者が出たとSTCは発表。翌26日に同地域のSTC武装集団へサウジは空襲。
▶ 27日、イエメンのサウジ系連立政府はサウジ国家報道局を通じ、STCが同地域で軍事的行動をすることは今までの緊張緩和努力に水を差しかねないと警告。
▶ STCは三週間前にはハドラマウト地域の支配権獲得目的に同地域で攻勢に出ている。更にそれ以前にオマーンと国境を接するマフラ県で同じような騒ぎやサウジアラビアの支援するイエメン政府系組織と衝突を起こしている。
▶ 前述のようにハドラマウト地域はサウジと国境を接しており、更には、面積的にも大きく、かつ経済的にも豊かなである。サウジからすれば・・ハドラマウトへの攻撃は、(国際社会から正当性を認知される)イエメン政府に於けるサウジの役割並びサウジ自身の安全保障を傷つけられたと映るだろう。
▶ サウジとUAEはイエメンやスーダンを巡っての考えが衝突してきた歴史があり、今回の事件でその軋轢が国際社会に露呈した形となった。
▶ STCによる攻撃の三週間前にはサウジのモハメド・ビン・サルマン皇太子がホワイトハウスを訪れ、トランプ大統領にスーダンの内戦に懸念を表明した経緯もある。
② ウクライナによるプーチン邸へのドローン攻撃
▶ 29日ロシア北部ノヴゴロドにあるとされるプーチン邸へウクライナ・ドローンによる攻撃があったと、ラブロフ外相が非難。ロシアはこれを理由に和平協議におけるポジションを見直すと言っている。
▶ ラブロフは「12月28~29日の晩、キーフ政権は91基の長距離ドローンを使ってロシア連邦の大統領公邸にテロリスト・アタックを仕掛けた」と発言。新華社によると、ラブロフは、侵入してきたドローンをロシア軍が全て撃墜し、破壊されたドローンの破片でけが人や建物への被害の報告はなかったと語った。
▶ ウクライナはこの話を否定。ゼレンスキー大統領は「典型的なロシアの嘘」でウクライナに対する攻撃継続の言い訳作りに過ぎないとした。ゼレンスキーはロシアが過去に何度もキーフにある複数のウクライナ政府建造物を標的とした攻撃についても言及した。
▶ トランプ大統領は29日朝にプーチンから電話でこの攻撃を知らされと言い、ウクライナ側の否定について記者団からの質問をされてもプーチンの話を真に受けたままだった。
▶ トランプ大統領談「気に入らないし、良くない。」「プーチン大統領から今日(29日)知らされた。俺は怒っている」。このような攻撃がされたことに証拠があるのではと聞かれ、「我々は見つける」と言い、29日朝のプーチンとの電話は「とても良い話合だった」と評した。
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12月26日アメリカ
ブレント $60.45/バレル、▲$1.35バレル、▲2.18%(EST4:59PM)
WTI $56.93/バレル、▲$1.42/バレル、▲2.43%(EST4:59PM)
① クリスマス翌日と言うことで取引は少ない中、ウクライナ和平で新たな進展が見え、ロシア原油が供給過剰気味な世界市場に戻る可能性が出てきた。
② ナイジェリアのイスラム国へのアメリカによる攻撃が26日伝わったが、原油市場には影響はなさそう。
③ ホワイトハウスはベネズエラ海上封鎖2ヶ月続く、と予想。追跡中のタンカー取り逃がしが響いたようだ。
① 進むウクライナ和平
▶ トランプ・ゼレンスキー対談が終戦に向けて28日フロリダで行われることになった。20項目からなる和平フレームワークや安全保障協定の案も完成は近いとされ、ゼレンスキー大統領は領土問題に踏み込んだ話をすると見られている。ゼレンスキー自身も「新年の前に多くの事が決まるだろう」と発言している。
▶ トランプ大統領は「自分が認めない限りゼレンスキーは手にできるものは何もない」「ゼレンスキーが得るものが何か、はご覧あれだ」と語った。
▶ ロシアはアメリカから26日にウクライナ和平案に関するアメリカ側からの提案を受け取った。プーチン外交政策側近がトランプ政権内部の複数の人間と話をしたとクレムリンは発表。
▶ ロシア外務副大臣セルゲイ・リャブコフは、ウクライナ側の20項目から成る和平案を、米露で協議した複数のキーポイントで「ラジカルな相違がある」と評した(ロシア側メディア)。
② ナイジェリアのイスラム共和国(ISIS)へトランプ攻撃指示
▶ 26日、トランプ大統領はナイジェリア政府と協同で同国北西ソコト州のイスラム国民兵への攻撃を敢行。
▶ ナイジェリアはPECO加盟国で原油産出量は2025年11月現在143万バレル/日強。原油地帯や輸出インフラは主に南部にあり、今回の攻撃対象地とは離れる。
▶ 26日は市場参加者も少なかったこともあり、原油市場ではナイジェリアの騒ぎは大きなものとして受け止められなかったようだ。
③ ベネズエラ海上封鎖2ヶ月は続く
▶ ホワイトハウスはアメリカ軍にベネズエラ原油の「封じ込め」に少なくとも今後二週間は集中するように命じた。
▶ 25日にアメリカ政府関係者は「軍事的選択肢はまだ残ってはいるが、ホワイトハウスとして最初にフォーカスするのは、成果を出すために制裁を課し経済的圧力を掛けることだ」と語った。
▶ カリブ海に軍事力を展開していることもあり、アメリカはマドゥーロ政権が大幅な譲歩をしない限り、来年1月までには「ベネズエラ経済に大災害」を齎すとしている。
▶ 米沿岸警備隊は三例目のベネズエラ沿岸拿捕となるはずだったタンカーBella 1を今のところ確保できていないことを認めた模様。今回の海上封鎖強化発令の一因と見られる。
④ その他
1.国際エネルギー機関(IEA)12月レポート発表
▶ 2025年世界石油需要は前年比83万バレル/日増。世界マクロ経済・通商貿易見通し改善が背景。2026年見通しも前回77万バレル/日増から86万バレル/日増へ上方修正。
▶ 11月の世界石油供給は61万バレル/日減。減少は3ヵ月連続。OPEC+が減少の三分の二を占める。制裁を受けたロシア、ベネズエラがOPEC+に加盟している結果。
▶ 11月のロシアの石油輸出は42万バレル/日減少。価格低迷もあり売上収入は110万ドル減少。
▶ 2025年の世界石油供給増加量は前回予想から10万バレル/日減の300万バレル/日。2026年については2万バレル/日下方修正し240万バレル/日。
▶ その結果、石油総供給量は、2025年は1億620万バレル/日、26年は1億860万バレル/日と予想。
2.ウクライナ・ドローン攻撃余波
▶ 中央アジアのカザフスタンはOPEC+に加盟し、150万バレル/日の生産割当量を受ける。2025年5月にはこれを超える188万バレル/日を記録。
▶ 輸出用のCPCブレンドはロシアの黒海から出荷される。ウクライナ・ドローンの攻撃で傷付いた黒海のインフラ修理が荒天から出荷がはかどらず、その量は2024年114万バレル/日まで落ち込んだ。10月以来の低水準。計画では170万バレル/日なので三分の一未達。
▶ カザフスタン原油採掘はシェブロン、エクソン・モビル、エニ、シェルが担う。
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12月24日アメリカ
ブレント $61.80/バレル、▲$0.58バレル、▲0.93%(EST4:59PM)
WTI $58.35/バレル、▲$0.03/バレル、▲0.05%(EST4:59PM)
クリスマスイブで取引が少なかった24日。
大きな原油変動要因は・・
・ 需要側:4.3%と発表された米第3四半期GDP成長率
・ 供給側:ベネズエラ海上封鎖やウクライナ戦争
① アメリカ第3四半期GDP
▶ 商務省は第3四半期GDPを4.3%と発表。過去二年間で最も高い値。旺盛な消費者支出や輸出の急回復が後押ししているとされる。
▶ 一方であまり景気が強すぎることは、将来の利下げの先延ばしにつながりかねず、複雑。実際、CME・FEDウォッチツールによれば、市場参加者の主流は来年4月まで政策金利据え置きと見ているとする。
▶ ついでながら・・労働省は12月20日までの週間雇用保険申請件数を21万4千件と発表。ダウジョーンズの事前予想22万5千人、前週実績21万4千人とも下回り市場の期待に応えた。
② ベネズエラ海上封鎖
▶ CNBCはベネズエラ海上封鎖を原油価格上昇の一番重要な要因と位置付けている。
現状ではベネズエラで原油を積んで出向待ちのタンカーは1ダース以上あって、それらはオーナーからの行先指示を待っている状態だと言う。
▶ 今月初めのアメリカ政府による超大型タンカー「スキッパー」拿捕並び先週末の二隻のタンカーの拿捕・追跡を眼前で見せられた出荷側は、航行の自由が縛られた状態となっている。
▶ 顧客の方も買いたいと手を上げる人の数も減っているとも言われる。
保険や船のスケジューリングに関するリスクも上昇し、原油の積込スピードも遅くなっている。
このまま行けば、ベネズエラからの輸出は落ち、貯蔵庫がイッパイになって生産も頭打ちとなるとされる。
③ ロシア・ウクライナ戦争の影響
▶ カザフスタンからの原油輸出はロシア国内のCaspian・パイプライン・コンソーシアムを経由するので、ここにウクライナの攻撃がヒットすれば、出荷が落ちることになる。
事実12月の出荷量は三分の一減り2024年10月以来の低水準となった。
④ アメリカ石油在庫(アメリカ石油協会(API)調べ)
▶ 20日の週・・
原油在庫は239万バレル増加。
ガソリン在庫は109万バレル増加
中間蒸溜物在庫は68万5千バレル増加
少し意外な上昇だったと見られている。
▶ クリスマス休暇でエネルギー情報省の発表は29日となる。
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色々な因子が絡んだ原油市場、
日本語で取れる情報はどうしても限界があります。
CNBCやoil price.comを始め、色々見て書いてます。
マーケットの動向を知らず、チャートだけで取引することが怖い人だけ、お読みいただけることを期待しております。
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毎日長いの貼ってなんやねん
ベアはむずいね
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12月23日
ブレント $62.38/バレル、+$0.31バレル、+0.50%(EST4:59PM)
WTI $58.38/バレル、+$0.37/バレル、+0.63%(EST4:59PM)
価格指示要因:ベネズエラで拿捕したタンカーの石油を売るとのトランプ大統領発言
価格下方圧力要因:ウクライナのロシア船舶・桟橋攻撃
① トランプ、拿捕原油販売発現
② ウクライナ、ロシア船舶等攻撃
③ その他
① トランプ、拿捕石油販売発言
▶ 22日トランプ大統領はフロリダでの記者会見で、最近のベネズエラ近海で拿捕したタンカーの石油について「我々は手元に置いていくだろう」「多分売却するか、持ち続けることになるだろう。国家戦略備蓄として利用するかもしれない」と発言。
▶ 同様に拿捕したタンカーそのものにも「我々の手中にある」と言及している。
▶ トランプ大統領は麻薬撲滅の一環と言うことでマドゥーロ大統領とベネズエラに圧力を加えており、ベネズエラの海上封鎖を実施している。これまで二隻タンカーを拿捕し、一隻を追跡中。
▶ トランプ大統領は船舶拿捕のゴールがマドゥーロ大統領辞職にあるのかと問われ、「多分そうだろうと思う。マドゥーロ次第さ、奴がどうしたいかで決まる。奴は利口だからどう動くべきかは分かっているだろう。もう一度言うが我々は結果を見たいだけだ」
▶ これとは別にアメリカ軍は東太平洋の公海上で麻薬輸送或いは人身売買などが疑われる船を発見、これを攻撃し一人が死亡したと言う。
② ウクライナ、ロシア船舶等攻撃
▶ ロシア南部の都市クラスノダール地方の村でウクライナ・ドローンが攻撃。二隻の船舶と二基の桟橋が被害を受け、村内に火災発生。
▶ またウクライナはロシアのっ海運輸送施設も標的にしており、ロシア制裁回避に貢献する影の船団のタンカーにも攻撃を加えてきた。
▶ ロシア側も22日遅くにウクライナの黒海に面するオデーサ港を攻撃。港湾施設、船舶に被害。今回の攻撃は前回攻撃から24時間立たないうちに行われた。
▶
③ その他
1. バークレイズ予想
▶ 22日バークレイズは2026年前半、石油市場は十分な供給に恵まれるが、第4四半期には70万バレル/日縮小するとしている。
2. 制裁下にあるタンカー、海上封鎖にも拘らず、ベネズエラで原油積み込む
▶ アメリカがベネズエラ原油輸出規制強化に乗り出した12月11以降、少なくとも6隻のタンカーがベネズエラで原油を積んだとされる。
▶ ベネズエラ原油の大半は影の船団で中国に出荷される。アメリカは海上封鎖で原油輸出の資金還流を絶つことでマドゥーロ政権の命脈を絶つ考えだ。
▶ しかし、ベネズエラ原油の対米輸出(メキシコ湾岸精油地帯向け)についてトランプ政権は認めている。ベネズエラでの操業特別ライセンスを有するスーパー・メジャーのシェブロンがジョイントベンチャーで、ベネズエラで原油を採掘、アメリカに輸出しているから。
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12月22日
ブレント $62.07/バレル、+$1.60バレル、+2.65%(EST4:59PM)
WTI $58.01/バレル、+$1.49/バレル、+2.64%(EST4:59PM)
22日の原油価格は上昇。19日の二隻目のタンカー拿捕に続き、20日にベネズエラ近海で米沿岸警備隊三隻目のタンカー追跡を始めた、原油供給への不安が価格を押し上げた。
20~22日にはフロリダで米欧ウで戦争終結への話合いが行われたが、ロシアの反応は冷たい。
① 米アルゼンチンでタンカーを追跡
② 米欧ウ会談
① 米アルゼンチンでタンカーを追跡
▶ 追跡を受けているタンカーは「ザ・ベラ・ワン(the Bella 1)」。拿捕はアルゼンチン沿岸の公海上。同船は以前イラン原油貿易に関わっていた。
▶ 当初同船はベネズエラ領海に達しておらず、米沿岸警備隊からの乗船も拒否しカリブ海方面への逃走を図り、現地時間22日昼の時点で追跡を受けている。
▶ アメリカの政府関係者によると当タンカーは「制裁を受けている影の船団の一員であり、ベネズエラの不法な制約破りを担っている」「偽の国旗を掲げていたことからも、法的に対象となる」と言う。
② 米欧ウ会談
▶ 18~20日フロリダで開催。ロシアのウクライナに対する戦争を止めさせることを目標に米欧ウで話合いが行われた。
▶ これと並行して、別室でアメリカはロシアからの使節団と会って話をしている。
▶ 米ウィトコフ特使は二つの話合いともを生産的だったと評価。
▶ ロシアは、和平の見通しはほとんどないとした。また、クリスマスまでに和平をと唱えたトランプ大統領をあざ笑うかのように、「アメリカ人はこの時期クリスマスを(ロシア正教徒のクリスマスは別の日)祝うようだが、働く人はそう多くない」とロシア使節団のウシャコフは素っ気なく言っただけでロシアに戻った。
▶ ウシャコフはワシントンがウクライナ・ロシア・マエリカの直接対談を提案したとするゼレンスキー大統領の発現にも冷や水をかけた。「自分の知る限り、今のところ誰もそんなイニシアチブについて真剣に話はしていないし、進んでいるわけでもない。」とした。
▶ ウクライナ使節団のウメロフはウィトコフ米特使とトランプ大統領の義理の息子クシュナーを筆頭とする米チームと会談したと話し、「建設的で実り多い話合いだった。更に進展し、実体ある成果を期待したい」と語った。
▶ 他方ウクライナは国境近くの戦闘でロシアが50人の民間人をさらったことを非難。
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アメリカ時間19日にベネズエラ沖公海上でタンカー一隻拿捕と米国土安全保障長官が発表。
同タンカーはベネズエラへの入港の後、航行を始めたようだ。
国土安全保障長官は「制裁対象となっている石油は、この地域の麻薬テロの資金源となっており、アメリカはそうした不法な石油の動きを今後とも追跡し続ける」と言う。
19日の朝方にはロイターにアメリカの政府担当者が拿捕について話をしていたそうだ。
イギリスの海自リスクマネジメント企業ヴァンガードによると、拿捕されたのはパナマ船籍のセンチュリーズで、カリビア海に浮かぶバルバドス((と言う国)の東で拿捕されたと言う。
アメリカがベネズエラに制裁を課したのは2019年の事である。
それ以来ベネズエラ原油を買ったトレーダーや精油業者は、所在地を粉飾するような「影の船団」のタンカーに買った原油を持ち込むか、イランやロシアの原油を運ぶ制裁対象となっている船を頼るしか運ぶ方法はなかった。
影の船団の船舶はアメリカからの何らかの罰則処分を受けていると見られる。
積荷の原油の販売者であるベネズエラ国営企業PDVSAの内部資料によると・・
今回拿捕されたセンチュリーズは影の船団にも属するとされ、今回は「クラグ」と言う別船名でベネズエラ産Merey原油を180万バレルを積み、ベネズエラから中国に向かおうとしていた。
「クレッグ」ことセンチュリーズは、ベネズエラ海軍のエスコートを受けた後17日にベネズエラから離れたとされる。
原油の買主はPDVSAから中国独立系精油企業への販売を仲介する企業Satau Tijana Oil Tradingである。
今週時点で、70隻以上の石油タンカーがベネズエラ海域に居り、影の船団に所属すると見られ、その内の38隻内外はアメリカ財務省から制裁を受けていると言われる。また少なくとも15隻は原油か燃料油を積んでいるともされる。
一方で、ワシントンの弁護士事務所Hughes Hubbardのパートナーで、アメリカ外国資産管理局の調査官だったこともある弁護士は、この船が制裁対象ではなかったと言い、制裁対象外の船を拿捕すると言うことはベネズエラへのプレッシャーを益々高めると言うトランプ大統領の意思表示だろうとする。
更に、トランプ大統領は、制裁を受ける全ての石油タンカーは封鎖の対象となると言っていたが、今回の拿捕はその言葉と矛盾する、とも言う。
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12月19日
ブレント $60.55/バレル、+$0.73バレル、+1.22%(EST4:59PM)
WTI $56.65/バレル、+$0.50/バレル、+0.89%(EST4:59PM)
12月19日のCNBCの原油評はベネズエラ侵攻一色。
EUによるウクライナ支援や対露制裁もあり、市場の関心は和平から少し離れたもよう。
① アメリカのベネズエラ侵攻と市場
② EU2026~27年ウクライナ融資決める
③ EUウクライナ対露追加制裁
④ その他
① アメリカのベネズエラ侵攻と市場
▶ 今までアメリカは、麻薬運搬疑惑のあるボートを攻撃してきた。その正当性については議論が広がり、下院で調査対象とされている。先週にはベネズエラ湾岸で石油タンカーを一隻拿捕し、トランプは16日にベネズエラの「全面的かつ完全な海上封鎖」を指示した
▶ 19日トランプ大統領はNBCニュースに出演し対ベネズエラ戦を否定しなかった。大統領は同番組に電話インタビュに応え、「ベネズエラとの戦争を排除できない」と言った。大統領はマドゥーロ・ベネズエラ大統領排除が目的か否かについては答えなかった。「マドゥーロは俺が望むところを知っている。誰よりも良く知っている」とトランプ大統領はNBCに語った。
② EU2026~27年ウクライナ融資決める
▶ 今週長い議論の果て、EU19日にEUはウクライナへの900ユーロ(1,050億ドル)の2026~27年の融資を決めた。
▶ EU内で凍結されたロシア資産(1,400億ユーロ=1,650億ドル)を利用してのウクライナへの金融支援がトップ・アジェンダである。しかし、今回の融資は対露防衛こそ目的とするが、ロシア凍結資産が原資ではない。
▶ そのロシア凍結国有資産のウクライナ支援への充当はEU首脳間で長く論議されている。だがプーチンは19日に、「EUのイメージを吹き飛ばすもの以上だ。ユーロ圏の信用力を崩すようなものだ」「数多くの国がユーロ圏にゴールドや外貨準備高を預けているのが実情だ。ロシアだけでなく多くの産油国もそうしている」と評した。在EUのゴールドや外貨準備高が脅かされるのはロシアだけでなく産油国たちもだ、と言いたいわけだ。
③ EU対露追加制裁
▶ 上記と別に、EUには船舶に制裁をより頻繁に発する計画があり、週ごとの発動も視野に入れている。
▶ ロシア原油を材料とした製品の輸入を禁止する新ルールも制定。インドやトルコなどの精油ハブが標的と言う。
▶ 制裁をしても抜け道が作られイタチゴッコとなりかねないが、EU担当官僚は「ロシアの歳入は確実に落ち、成果は次第に積み上がっている」と言う。
▶ EUは今週新たに40隻を制裁対象リストに加えた。この結果制裁対象は600隻に上り、ロシアの影の船団所属船舶の最大75%が制裁対象となる。
▶ 中国に対する効果は確認し難い。誰も中国と向き合いたくないのが担当者達の本音かもしれない。EUは少数の中国石油ターミナルに制裁をしたがモグラたたき程度と言われ、EU官僚達もそれを認める。
④.その他
1.ウクライナ反撃状況
▶ 19日ウクライナから2,000km離れた地中海南部で、ロシア影の船団として原油を輸送するオマーン国籍タンカーがウクライナ・ドローンから攻撃。被害は甚大。
▶ 最近数週間、ウクライナは標的を空積み荷の船舶にまで広げ、その結果、ロシア原油を積むタンカーは最短の黒海ルートを避け、ジョージア・トルコ湾岸沿いを通るルートに代えている。ノヴォロシースクからトルコ海峡へジョージア・トルコ湾岸沿いで向かうと560km(航路の70%相当)距離が増える。
▶ ウクライナ軍はロシアの精油所、貯蔵施設、輸出関連インフラをドローンやミサイルで攻撃。政治アナリストは標的を西側製精油施設に代え、ロシア自力での再建が困難なものに絞っていると指摘。
2. マースク二年ぶりに紅海を通過
▶ 世界最大級海運会社マースクはほぼ二年ぶりにコンテナ船にバブ・エル・マンデブ海峡と紅海を無事通過させることができた。スエズ運河周辺でイランが後押しするフーシ派が船舶攻撃を行っていたため。
▶ 今迄マースクなど海運企業の多くはアフリカ経由にルート変更を余儀なくされた。航海距離も所要時間も増え、到着時刻は遅れ、サプライチェーンも傷付き、運送コストも増加した。
▶ 今回成功裡に航行したマースクだが、まだ警戒心を解かず、スエズ運河航行への復帰はゆっくりされるとしている。
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12月18日
ブレント $59.82/バレル、+$0.14バレル、+0.23%(EST4:59PM)
WTI $56.15/バレル、+$0.21/バレル、+0.38%(EST4:59PM)
前日にトランプ大統領が対露追加制裁を仄めかしたことやベネズエラ石油タンカー海上封鎖から原油価格は僅かに上昇。
① ベネズエラ海上封鎖
② 対露追加制裁
③ その他
① ベネズエラ海上封鎖
▶ 世界原油供給量でベネズエラの占める割合は1%程度だが、重質油に限れば4~5%程度となる。輸出の大半も重質油であり、アメリカのメキシコ湾岸精油企業の施設も重質油精製用が多いと言われる。
▶ ベネズエラ海上封鎖で60万バレル/日の輸出が影響を受ける。但し、殆どが中国向け。
▶ シェブロンのタンカーは前回のアメリカ政府の認可を取っていることからアメリカの港からの出向を続けており、今までなされてきたベネズエラからアメリカへの輸出16万バレル/日も恐らく継続されると見られる。
▶ アメリカの具体的な海上封鎖のやり方については明確にされていない。沿岸警備隊は先週ベネズエラ石油タンカー拿捕と前代未聞な手法を取ったが、今後も同様な手法を取ると見られる。
② 対露追加制裁
▶ 17日ウクライナ和平案にロシアが同意しなければ、アメリカはロシアに追加制裁を課すと言う情報がブルームバーグから出された。
▶ ホワイトハウス関係者はロイターに対し、トランプ大統領は対露制裁に何も決めていないと語った。
▶ 和平合意ができなければ、ロシアインフラへの攻撃は強まり、供給に影響が出る。更にはベネズエラ海上封鎖も合わせてみれば、現状の原油価格は少し安い、とする向きもある。
③ その他
1. バンク・オブ・アメリカ2026年予想
▶ 2026年WTI平均価格は57ドル/バレルと見ている。
▶ 原油供給量が下がれば、アメリカ原油生産量は落ち込むと見ており、シェールオイルだけでも7万バレル/日落ち込むと言う。
2. 国際機関共同データイニシアティブ、10月石油需要増進と発表
▶ 国際機関共同データイニシアティブ(JODI)は、日本も加盟する国際エネルギー・フォーラム事務局で運営される組織。https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/energy/e_forum_about.html
▶ 10月の加盟48カ国の石油需要は9月比で67万6千バレル/日増加。前年同月比では240万バレル/日増加。原油輸出は前月比74万5千バレル日増加。原油在庫は前月比3,690万バレル増、石油製品在庫は1,390万バレル減少。
▶ 中国の報告では9月比で10月の原油輸入量は2万8千バレル/日減少。全石油製品の需要は15万バレル/日減少した。
▶ 中国の民間化学大手企業恒力石化によると、中国の石油需要は2026年央まで緩慢なままだそうだ。
▶ アメリカ、中国に次ぐインドは10月の石油製品需要が9月比で20万1千バレル/日増加した。10月は休暇シーズンでもあり、6月~9月末の雨季明けで農業活動や建設工事も旺盛だった。
3.中国、イランの怒り買う
▶ 中東3カ国で日本批判をした王毅外相だが、アラブ首長国連邦(UAE)・イラン間で領土問題化している三つの島々に関し、13日「UAEの領土問題への平和的解決に向けての努力を支持する」と発言。イランの怒りを買った。
▶ イラン外務省スポークスマンは「UAEが海外からの外交使節来訪の度に誤った自国の主張を宣伝する場としている」と直接中国を批判しなかったが、マスコミはそうは行かなかった。
▶ 主筆が最高指導者の指名である強硬派メディアKeyhanは、中国のUAE支持は「中国は台湾問題での自らの主張が議論の余地のあるものだと暗示したようなもので、やはり平和的な協議で解決しなければならないだろう」と言い返した。
▶ イラン国会議長会メンバー、アフマド・ナデリはイランの領土の保全に口を挟んだ上で一つの中国を主張するのは「ダブルスタンダード」とした。
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12月17日
ブレント $60.61/バレル、+$1.69バレル、+2.87%(EST4:59PM)
WTI $56.74/バレル、+$1.61/バレル、+2.92%(EST4:59PM)
トランプ大統領が制裁対象船舶のベネズエラへの出入り封鎖を発表したことで
原油価格は上昇。
① トランプ大統領ベネズエラ海域封鎖発言
② アメリカ在庫統計
③ ロシアへの追加制裁
④ その他
① トランプ大統領ベネズエラ海域封鎖発言
▶ トランプ大統領が「全面的かつ完全に」ベネズエラ海域に制裁対象となっている船舶の出入の封鎖を命じたと発表。
▶ ウクライナ和平が見え始め、下げていた原油価格は上昇。
▶ ベネズエラはアメリカによる海上封鎖に初めて公式な反応を示し、「我国に属する富を盗もう」とする企て、とトランプ大統領を非難した。
▶ 一方で海上封鎖を受けベネズエラは外国通貨流入が急速に減少している。制裁で今後も原油収入が減れば、ドルなどの外国通貨や仮想通貨は入手しづらくなり、ベネズエラ企業も輸入代金決済に困難を見る事となる。
▶ また原油バイヤー側も、船に積んだは良いが何時出荷できるか分からない状態に陥るリスクも孕むので、ベネズエラ側にディスカウントを求めている。
▶ IMFはベネズエラ通貨(ボリバル)が日々減価し、今年末にはベネズエラのインフレ率が548%に達すると予想。
▶ また隣国トリニダード・トバコがアメリカ寄りの姿勢を示し、実際にアメリカ軍に港湾や空港の利用を指せている。これにより、ベネズエラは同国を裏切者と非難し、天然ガス供給契約を破棄した。
② アメリカ在庫統計
▶ エネルギー情報省発表によると、12月12日アメリカ商用原油在庫4億2,441万7千バレル。前週末から127万4千バレル減少。過去五年平均に比べ4%低い水準。
生産量は1,384万3千バレル/日で前週比1万バレル/日減。
▶ 12月12日アメリカガソリン在庫は2億2,562万7千バレルで前週末から480万8千バレル増加。過去5年間の水準よりは低いレベル。
▶ 原油輸入量について。12月12日の週の原油輸入量は652万5千バレル/日で前週より6万4千バレル減。
③ ロシアへの追加制裁(トランプ大統領プーチンが和平案を飲まなければ新たな原油制裁をすると発言)
▶ 今週初めにはアメリカとウクライナは、ベルリンでの会談で和平合意に向けて一定の進展があったと示唆。アメリカはNATO条約5条スタイルの安全保障案をウクライナに提示中と言われる。
▶ 一方、領土問題は全く解消されず、プーチンは占領地を全て欲しいと言う。
▶ トランプはアメリカが仲裁する和平案をクリスマスまでに飲ませたいと言われる。16日、ゼレンスキー大統領はアメリカによる和平ドラフトは数日中にロシアに提示されると述べた。
▶ ロシアの反応は不明だが、今まで自らの領土要求や条件を主張し、全てのドラフトを拒否してきた過去がある。
▶ アメリカはロシアによる拒否に対する新たな制裁を考えており、財務省は現在制裁対象外の疑惑ある船舶やそれらの関与人物への制裁を計画中と言う。具体的案は今週後半に発表される。
④ その他
1.ウクライナ、ロシア精油所、貯蔵施設へ攻撃
▶ ロシアのクラスノダール地方にあるスラビャンスク石油精製所とロストフ市にある燃料貯蔵庫へ夜を徹して攻撃。モスクワの資金源であるエネルギーインフラ壊滅作戦継続。
▶ キーフは新たに距離の離れた前線を効率的に切り開くとし、Grayfer掘削リグやキャスピ海沖のVladimir Filanovsky油田への攻撃を始めたとしている。
2.イラン国内情勢
▶ 社会的又は経済的問題から、12月に入ってイランは人権擁護や労働運動ストライキが全国に広がっている。2025年に入ってイラン体制下で死刑判決件数は100件を超え人心を不安にさせている。
▶ IMFによると2025年のイランのGDP実質成長率は0.6%(2024年は+3.7%、2023年は5.3%)なのに、インフレ率は43.3%に達するとされる。通貨のリアルも急激に減価している。
▶ 暗い経済見通しの原因は絡み合った下記の要因が挙げられる。
・慢性的なミス・マネジメント
・組織的な汚職腐敗
・国際社会からの制裁
・2025年6月に短期間ながら無理を押してイスラエルやアメリカと戦争を行ったこと
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ベネズエラ続報
トランプ大統領は「制裁対象となった全ての石油タンカーのベネズエラへの入出港を全面的かつ完全に封鎖する」と発表。
トランプ大統領はベネズエラ外務省を「外国テロリスト組織」と定義し、大統領は、自らがマドゥロ政権が関連しているとする麻薬取引や人身売買を含む邪悪な活動との闘いとして、今回の封鎖を正当化している。
更に、トランプ大統領は「南アメリカ歴史上最大の艦隊を送った」が、トランプが言うところのアメリカに帰属する石油埋蔵地と資産を返還する迄その規模を増やすとも言った。
マドゥロ大統領はアメリカの行動はベネズエラの広大な石油の富を植民地化しようとするものだと先に発言しているが、ベネズエラ政府は今のところ今回のトランプのエスカレーションに公式な反応をしていない。
今回の封鎖は制裁を受けているタンカーだけを対象としているが、ここでも長く「影の船団」が存在し、色々な制約をかいくぐってきた。しかし、今回の措置でベネズエラの約85万バレル/日と言われる原油輸出(主に中国向け)の大部分ができなくなる可能性がある。ライセンスの下でアメリカ向けにシェブロンが生産している原油については、今のところ影響がないとされる。
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追加・・
アジア時間早くに原油価格はトランプの制裁対象のベネズエラタンカー封鎖発言で1%以上上昇。
この動きでベネズエラ原油のかなりの部分が輸出できなくなり、世界市場の需給バランスにも影響が出ると見られる。
とは言え、下押し因子は幅広く存在し、盛り上がらない中国の需要やウクライナ和平協議を巡る楽観論などでベネズエラ原油途絶論効果は相殺されると見られる。
詳細はまた今日中か、明日に。。
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12月16日
ブレント $58.92バレル、▲$/1.64バレル、▲2.71%(EST4:59PM)
WTI $55.27/バレル、▲$1.55/バレル、▲2.73 %(EST4:59PM)
16日の原油先物は3%近く下落。2021年初頭以来の水準。
今年に入ってからの下げ率はブレントで21%。WTIは23%と2021年初頭以来の低い水準。
過剰供給やウクライナ和平が意識される。
① ウクライナ和平
② ロシア原油
③ アメリカのガソリン価格
① ウクライナ和平
▶ アメリカ、ウクライナ両国関係者は、ベルリンでの和平協議がロシアによる侵攻の停止に実質的実りのある会議だったと語った。
▶ アメリカ参加者からは、NATO条約5条スタイルの安全保障案がウクライナに提示されたとの発言。和平への楽観論が高まり原油価格には下押し材料として働いた。
▶ トランプ大統領はアメリカの協議参加者が「全てを終わらせる努力をしてきた。もうすぐだ」「プーチン大統領とも数多く対話をしてきた。今まで以上に合意に近づいた。これまでの努力の結果をもうすぐ目にできる」と評価。トランプ大統領は最近プーチンと話をしたとしているが詳細や日時については明かしていない。
▶ ゼレンスキー大統領は、会談はタフだったが有意義と評価。「正直言って、このような協議は常に困難さが付きまとう。しかし今回は詳細に至るまで生産性のある話だった。詳細に至るまで・・」と米ウ会談後のドイツ・ウクライナ・ビジネス・フォーラムでゼレンスキー大統領は言った。
▶ ウクライナ東部、とりわけドネツク地方の帰属問題は最も議論を呼ぶことに今後も変わりはない。上記ビジネス・フォーラムでの会見後ドイツ・メルツ首相との記者会見でゼレンスキー大統領は、領土問題は「終わっていない」とし、ウクライナ・ロシア間で「違い」がでていると言う。「領土問題は痛みを伴う。ロシア側が求めるものは100%分かっている。ロシアの領土に関する主張についてアメリカが自分に聞いてくる。それが自分にとってキーなのだ」「アメリカは仲介者として(領土問題やウクライナ復興資金を含めた)数多くの問題解決法を精査してくれるものと信じる」と続けた。
▶ ゼレンスキーはドネツク地方割譲には譲れないとし、ドンバスの最前線から兵を引かせるとするなら、ロシア側も同じようにするべきだと主張する。
▶ プーチンは領土割譲を断固主張し、ドンバスと知られるウクライナ東部地区を寄こせと言っている。それがされないなら力づくでも取りに行くとしている。
▶ 両国の戦争行為が続く一方で和平外交は高まるが、ヨーロッパ首脳は凍結したロシア資産をウクライナ支援に使うことに考えを巡らせている。
② ロシア原油
▶ ロスネフチとルクオイルへの制裁以降、船舶で輸送されるロシア原油はお手上げ状態で、今でも買い手を探している状態だ。ロシア原油の洋上在庫は一説には1億7千万バレルに達すると言われる。
▶ ロシアのウクライナ侵略以降、ロシア原油の最大級の購入国だったインドは、12月の購入量が80万バレル/日と11月の190万バレル/日から大きく落ち込むようだ。
▶ ロシアへの制裁が解消されれば、OPEC+に働くインセンティブも変わってくると思われる。来年1~3月期には増産見合わせを予定しているOPEC+だが、ロシアが戻って足並みがそろえば、高い生産能力を駆使しマーケットシェアを獲得する戦略へ復帰するかも・・との見方も出ている。
③ アメリカのガソリン価格
▶ ドラバー協会AAAによると、アメリカのガソリン価格は3ドル/ガロンを割り込んだ。クリスマス商戦を意識した値下げもあるが、過去4年間で最低の水準。
▶ 石油類価格低迷は経済不振を映す鏡でもある。アメリカの11月雇用増加数は64,000人と10月の105,000人を下回った。失業率も過去4年で最高の4.6%。
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12月15日
ブレント $60.41バレル、▲$/0.71バレル、▲1.16%(EST4:59PM)
WTI $56.68/バレル、▲$0.76/バレル、▲1.32 %(EST4:59PM)
12月15日アメリカでは米・ベネズエラ間緊張と市場全般にわたる供給過剰懸念・ウクライナ和平によるロシア原油復帰が原油価格を通じた綱引きをした。
① ベネズエラ情勢
② ウクライナ和平
③ JPモルガン、今後の石油過剰について
④ その他
① ベネズエラ情勢
▶ 先週アメリカはベネズエラ沿岸でパナマ船籍タンカー一隻を拿捕し、ベネズエラと取引のある石油関連海運企業並び船舶に対し新たな制裁を発動した。これによりベネズエラの石油輸出は急速に落ち込んだ。
▶ アメリカは今後もベネズエラから石油を運ぶ船舶を拿捕し、ベネズエラ大統領ニコラス・マドゥロへの更なる圧をかける計画。
▶ とは言え、ベネズエラ石油の最大の購入者である中国には既に大量に出荷済みで航海中。また原油供給過剰と需要の低迷ということもあり、制裁の原油価格下落効果抑止要素も若干なりと存在する。
▶ ベネズエラに経済的貢献をしているのがキューバ。マルコ・ルビオ国務長官がキューバによるマドゥロ支援を遮断する戦略を後押ししている。両国は石油供給を軸として長期に渡る安定した関係を続けてきたが、最近はキューバ向け石油を中国に転売する事が大変多い。従って、タンカー拿捕は中国への原油供給にも影響が出ると考えられる。
② ウクライナ和平
▶ 12月14~15、米ウィトコフ特使とゼレンスキー(他にドイツのメルズ首相)がベルリンで会談。ウクライナ側によって修正された案が提示。14日は5時間ほどで終了し、具体的な結論が翌日持越しとなった。
▶ 14日の時点でゼレンスキー大統領はNATO加盟を諦め、和平合意を優先させたと言う。ゼレンスキー大統領はこれを「妥協」としたが、個別の安全保障が和平条約に盛り込まれるべきともした。
▶ 15日にアメリカ関係者側からは、戦争終結のためのウクライナ・リーダー達とのディールは殆ど完結したと発表があった。だが領土問題は未解決のまま。アメリカ、ヨーロッパからウクライナへ強い安全保障を付与すること、についても行き詰ったままである。
▶ NATO条約5条には一加盟国に対する外部からの攻撃は全加盟国への攻撃とみなす、とあり、ゼレンスキー大統領はこの第5条に類する安全防衛を和平案に盛り込むことを求めたと14日に複数のアメリカ関係者が話したが、同時にこのような保障を付すには議会の承認が必要だとも述べた。
▶ ある関係者は、ロシアが最終案をすべて受け入れるだろうとし、ウクライナがEUに加盟することには反対しないだろうとした。
▶ 今回の会談は具体的進展があり、原油価格には建設的であり生産的だったと評価する向きもある。制裁解除となれば制裁で市場から消えていたロシア原油が戻る事になり、需給バランス崩壊で原油価格下落は必至。
③ JPモルガン、今後の石油過剰について
▶ 2026年の石油供給量は2025年より26年27年と年を追って拡大するとしている。具体的には、2026年を通じて供給の成長率が需要のものの三倍となると言う。
▶ リスクオフの流れや弱いアメリカ証券市場、更には想定以上に弱い中国経済指標などが原油価格の足を引っ張る、とUBSもしている。
④ その他
1. ロシア、ガソリン輸出禁止期間を12月末から来年2月末まで延長
▶ 15日タス通信が報道。ガソリン輸出禁止は生産者、トレーダーも含めありとあらゆるガソリンに関わる市場参加者が対象。
▶ 軽油についても輸出禁止が課されているが、期間は今年末から来年一月末に変更された。現在対象は非製造者となっている。
2. EU、ロシア影の船団へ新たな制裁へ
▶ 15日、EUは4つの企業などの組織体とロシア原油輸送に関わる影の船団の支持者5人への制裁を発表。
▶ 対象となった個人はロスネフチやルクオイルに直接間接関与があり、全員がロシア政府歳入を齎すセクターに関与するとされる。またロシアから直接或いは第三国を経由してロシア原油を輸出する影の船団をコントロールしているとされる。
3.イラン、国内ガソリン価格値上げ、2019年以来
▶ 政府はガソリンの安値販売を永遠に続けられるわけにはいかないとし、2019年以来の値上げに踏み切る。背景には精油能力を超えた需要で、コスト的に合わない輸入品への依存があること。
▶ イランは年間500億ドルの石油補助金を出しており、中東湾岸諸国では最高
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12月12日
ブレント $61.12バレル、▲$/0.16バレル、▲0.26%(EST4:59PM)
WTI $57.44/バレル、▲$0.16/バレル、▲0.28%(EST4:59PM)
シーズン的にクリスマス・正月休暇が近づき、取引は少なめ。
WTIは5月以来の安値。過剰生産が気にされる。
① OPEC、EIAレポートの影響
② ロシア・ウクライナ和平
③ ベネズエラ情勢
④ その他
① OPEC、EIAレポートの影響
▶ 双方、11日にレポートを発表し、2026年世界市場需給を予想。
▶ OPECは需給を均衡が取れたものと予想し、IEAは供給過剰を予想するが、前回発表よりも過剰量が緩むとする。
▶ 来年の供給過剰への警戒感は高まり。10月以来のトレーディングバンドの下限に原油価格は押しやられている。ブレントに対するショートも過去7週で最高。トレーダーは更なる下落を予見している模様。
② ロシア・ウクライナ和平
▶ ロシア・ウクライナ和平が進展すれば、制裁解除・ロシア原油市場復帰となり、世界市場が更なる過剰供給に見舞われると考えられる。
▶ トランプ大統領が、ゼレンスキー大統領が大統領選を行っていないと非難してきたが、ゼレンスキー大統領はこれを行うと発表。戒厳令下で出来なかったが、行えるよう法改正すると言うと共に、他国の為の選挙ではないと強調。和平最大の問題である領土割譲も選挙で問われることになる。
▶ 一方、ロシアの11月の海運での石油輸出は10月比で0.8%減少。黒海やアゾフ海など南回りの石油輸送がうまく行かなかったが、定期的メンテナンスが無事終了した事で減少は幾分和らいだ。
▶ 12月のロシア石油ガス収入が前年同月比50%減の4,100億ルーブル(51.5億ドル)。ルーブル高響く。コロナ期2020年8月(4,050億ルーブル = 51億ドル)依頼の低調
③ ベネズエラ情勢
▶ 10日のアメリカによるベネズエラ(またはパナマ?)船籍タンカー「Skipper」拿捕後、トランプ大統領はベネズエラへの新たな制裁を発表。ニコラス・マドゥロ大統領の三人の甥と六隻のタンカーを新たに制裁対象に加えた。
▶ 今回の拿捕はベネズエラへの揺さぶりの新たな局面の始まりに過ぎず、アメリカは他にもベネズエラ原油を運ぶタンカーを拿捕する計画だと言われる。原油価格上押し要因となっている。尚、既に30隻のベネズエラ原油を海外に運ぶタンカーがアメリカの制裁対象になっているとも言われる。
▶ アメリカが石油タンカーの拿捕に拘る目的はマドゥロ統領の経済的生命線を絶つことにあると言われる。
▶ その結果ベネズエラからの石油製品輸出を根絶させるともみられているが、12日ホワイトハウスは次のステップについてのディスカッションについて沈黙を守った。
▶ ベネズエラの輸出収入の90%近くは石油関連。今後タンカー拿捕を継続すれば、ベネズエラは海外に頼る食料品輸入、政府の武器購入に支障が出る。
④ その他
▶ アラブ首長国連邦に属するフジャイラ首長国の石油製品在庫が過去8ヶ月で最高となった。12月8日時点で2.1%増加。需要が弱いと現地トレーダーは分析。
▶ トランプ大統領がバイデン政権下で施された北極野生生物国家保護区並び国有地を含むアラスカの石油・ガス開発制限を解いた。アラスカは1988年には200万バレル/日の原油生産を誇ったが、現在では全米生産の3%に過ぎない。
▶ トランプ政権はメキシコ湾のアメリカ領海800万エーカーの181ブロックをリースすると発表。3億ドル強の収入がもたらされると見られた。ブリティッシュ・ペトロリアム、シェブロン、ウッドサイド・エナジーを始めとする30社が219件、3億7,188万ドルで参加。
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12月11日
ブレント $62.65バレル、▲$/0.93バレル、▲1.49%(EST4:59PM)
WTI $58.96/バレル、▲$0.86/バレル、▲1.47%(EST4:59PM)
① 訪露のウィトコフ特使、ロシア側の理解を得る
② アメリカによるウクライナ和平工作へのヨーロッパ首脳の評価
③ アメリカ沿岸警備隊によるベネズエラ沿岸でのタンカー拿捕続報
④ 国際エネルギー機関(EIA)2026年世界原油需給予想更新
⑤ OPEC2026年原油需給見通し
⑥ ベンチマーク原油銘柄信用残について
① 訪露のウィトコフ特使ロシア側の理解を得る
▶ 10日の市場の関心はアメリカのよるベネズエラ沿岸でのタンカー拿捕が一手に引き受けたが、11日はウクライナ和平に関心が戻った。
▶ 11日、ラブロフ露外相は米ウィトコフ特使のモスクワ訪問で両国間の誤解が解けたと発言。
▶ ラブロフはロシア側の集団安全保障条約案をワシントン側に渡したとも言っている。
▶ 市場はまだこれで和平が進むか、半信半疑。
② アメリカによるウクライナ和平工作へのヨーロッパ首脳の評価
▶ イギリス、フランス、ドイツ各国首脳はトランプと電話でワシントンのウクライナ戦争終結への最新の働きかけについて話し合った。
▶ 今回のワシントンの動きについて、首脳たちは和平交渉において「クリティカルなモーメントだ」と評した。
▶ 一方でウクライナ軍は初めてロシアCaspi海の石油掘削リグへのドローン攻撃をし、このリグからの原油・ガスの採掘は止まってしまっている。
② アメリカ沿岸警備隊によるベネズエラ沿岸でのタンカー拿捕続報
▶ トランプ大統領は「ベネズエラ沿岸でタンカー一隻を拿捕した。大きいタンカーだ。とても大きい。今までにない大きさのものだ。実際、他に起きていることもある」と発言。
▶ アメリカ政府は船名を明らかにしていないが、イギリスの海運シスクマネジメント企業ヴァンガードによると、当タンカーの船名「Skipper」で、ベネズエラ沿岸で拿捕された情報は間違いなさそうだ。
▶ これくらいの話ならまだ市場への影響は出ないだろうが、アメリカ・ベネズエラ間のいざこざがエスカレートすれば話は別、と評する声もある。
④ 国際エネルギー機関(EIA)2026年世界原油需給予想更新
▶ 11日EIAは2026年世界石油需給を更新。トランプ関税の影響緩和などで5月の前回発表より90万バレル/日の需要増を見込む一方、ロシア・ベネズエラへの制裁を織り込み供給の伸びを若干切り詰めた。
▶ この結果、2026年の原油過剰供給量は5月時点の予想では409万バレル/日が今回は384万バレル/日。
⑤ OPEC2026年原油需給見通し
▶ 11日にはOPECも月次報告を発表。2025年の世界原油需要は130バレル/日増、26年は140バレル/日増と前回予想値を据え置いた。
▶ 2026年のOPEC+への需要は前年比6万バレル/日増加し、4,300万バレル/日とする。
▶ 中国やインド、中東での原油消費にはレジリアンスがあると評する一方、OPEC外からの供給は2025年以降穏やかなものに留まるとしている。
▶ OPECの予想では需給がほぼ均衡しており、OPECとしては来年の市場は需給均衡が取れると期待しているようだ。
▶ OPEC+は引き続き市場の安定性を保つアンカーの重責を担っていくとしている。
⑥ ベンチマーク銘柄信用残について
▶ 投機残高が徐々に増えており、ブレントやWTIの先物価格を弱めている。両銘柄とも一年以上100日移動平均線を下回っている。
▶ 今週、ICEブレント未決済ポジション残は史上最高の550万枚を記録した。一方2026年2月限と3月限だけは2025年12月限を上回った未決済残があり、来年の供給過剰を予見しているかのようだ。
▶ ヘッジファンドはここ二ヶ月原油にショートポジションを積み上げており12月2日現在で174,703枚。
▶ 政府閉鎖の影響はアメリカ商品先物取引委員会にも出ていて、WTIのポジショニングデータ発表はまだ時間がかかっており、やっと10月のデータが最近出てきたところ。ヘッジファンドがネガティブポジションを取っているとされる。
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12月10日終値
ブレント $62.65バレル、+$/0.71バレル、+1.15%(EST4:59PM)
WTI $58.96/バレル、+$0.71/バレル、+1.22%(EST4:59PM)
① アメリカ沿岸警備隊、ベネズエラ沖で石油タンカー拿捕
② アメリカ・エネルギー情報局在庫統計発表
③ アメリカFRB金利0.25%引き下げ
④ その他
① アメリカ沿岸警備隊、ベネズエラ沖で石油タンカー拿捕
▶ アメリカ沿岸警備隊によるタンカー拿捕のニュースで、過剰供給懸念から一転してベネズエラ原油途絶懸念に市場の関心は移った。その結果原油価格は下落から上昇に転じた。
▶ 拿捕されたのは一隻でアメリカ側関係者は船名や拿捕理由などは明かさなかった。トランプ大統領は時間を置いて拿捕したことは認めたが、それ以外の事は何も語らなかった。
▶ ベネズエラ側からすると、海運関係者に原油輸出へのためらいが生じ、輸出に支障が出るのではないかとされている。
▶ またベネズエラ原油の輸出は殆ど重質油、中国向けであり、通常仲介社を通した形である。制裁リスクからディスカウント幅は大きい。中国がベネズエラ原油、就中重質油の調達に支障を来せば、代替品にドバイ購入に向かうのではないか?
② アメリカ・エネルギー情報局在庫統計発表
▶ 12月5日の商用原油在庫は前週末比181万バレル減、4億2,569万バレル。この時期の過去5年間平均の値に比べ4%低い。原油生産量は1,385万バレル/日で前週比4万バレル/日多い。輸出は400万バレル/日(+40万バレル/日)、輸入は658万バレル/日(+60万バレル/日)。
▶ 自動車用ガソリンは前週末比639万バレル増、2億2,081万バレル。この時期の過去5年間平均の値に比べ1%低い。
③ アメリカFRB金利0.25%引き下げ
▶ 米FRBは10日政策金利0.25%引下げを決定。
▶ FRB内の投票では利下げに9人が賛成、3人が反対。スティーブン・ミラン理事は0.5%の下げを支持。据置を支持したのはカンザスシティー連銀ジェフリー・シュミット総裁、シカゴ連銀オースタン・グールズビー総裁など。
▶ 市場は早くも来年の利下げに関心を移す。CMEフェド・ウォッチ・ツールによると2回以上の利下げの確率は77%以上。
④ その他
▶ シェブロン、ベネズエラ石油で米政府と協議
トランプ政権とベネズエラでのオペレーションについて話し合いをしていると報道。先週には同社は社員ベネズエラ原油生産現場派遣を行った。この派遣にはアメリカ連邦航空局からの見合わせ要請があったとされるが同社は否定している。
シェブロンは3,000人をベネズエラで雇用し、100年以上操業している。
同社は自らの操業を現地規制とアメリカによる制裁双方に合致したものだと言う。
同社は、ベネズエラで公式に操業を認められたアメリカ・メジャー石油企業。4か月の間の生産見合わせを経て、8月にはベネズエラからアメリカへ平均10万バレル/日を上回る程度で出荷再開。生産量は24万バレル/日程度。生産も輸出もほとんど重質油。
▶ 2023年には380万バレル/日だった中国国内原油生産量430万バレル/日(日本の原油消費量が約400万バレル/日と言われる)に達しそう。
ここ10年間は外国企業が主だった川上部門のブームから締め出されていたと、不満の声もある。
このように高い生産水準にあっても、中国原油需要の70~75%は輸入に頼っている。
▶ ロスネフチとルクオイルへの制裁でロシア原油購入を減らしたインドではあるが、ロシア原油がベンチマーク原油に対し大きなディスカウントとなっている現状を前に、バーラト・ペトロリアム・コーポレーション・リミテッド(BPCL)とインディアン・オイル・コーポレーション(IndianOil)は、制裁対象外の企業からロシア原油(1月渡し)を買っている。
ブレントに対するディスカウントは6~7ドルとされる。
また別の国営精油企業ヒンドゥスタン・ペトローリアムも1月渡しの制裁除外ロシア原油を探していると言う。
▶ ブラジルのペトロブラスが12月15日からストライキ。労働協約で揉めている模様。労働者側は退職年金に赤字が生じているとして報酬制度の改革を要求。ただ操業や生産に影響は出ないとも言われる。

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12月8日終値
ブレント $62.18バレル、▲$/0.55バレル、▲0.88%(EST4:59PM)
WTI $58.25/バレル、▲$0.63/バレル、▲1.07%(EST4:59PM)
① イラク政府ルクオイルのWest Qurna2油田生産回復。
▶ 輸出用パイプから原油が漏れ生産に支障が出ていた。同地は46万バレル/日と世界原油供給の0.5%を占め、生産量は世界第2位の産油国イランの生産量の9%を占めるだけに影響が大きかった。しかし9日までにはフル操業に戻れる見込み。
▶ West Qurna2油田には露ルクオイル社が75%の操業権益を持っており、同社にとっては最大の海外資産。但し、アメリカによる同社制裁により同油田への権益を売却すると見込まれ、エクソン・モビルやシェブロン、カーライル(米系プライベート・エクィティ・ファンド)、HIC(アブダビ・コンギロマリット・アラブ首長国連邦王族系)が購入意欲を示しているとされる。
② ウクライナ
▶ ゼレンスキー大統領は8日にロンドンでイギリス・スターマー首相、フランス・マクロン大統領、ドイツ・メルツ首相と会談。
▶ 当会談で20項目からなる和平案が作成されたと発表。モスクワのごり押す領土割譲について合意は何もできなかった、とゼレンスキー大統領は語った。
▶ 「一般的にアメリカのムードは妥協を見つけたいと言うもの」「もちろん領土が絡んだ複雑な問題も複数ある。その分野では妥協は見出されていない」とゼレンスキー大統領は語った。
▶ このロンドンでの会談の後、ゼレンスキー大統領はブリュッセルでフォンデアライエン欧州委員長、アントニオ・コスタ欧州理事会議長と会った。今後アメリカにも提示されることとなる。
▶ 和平合意ができればロシア原油市場復帰で供給が溢れ、原油価格は下落と言う将来の構図は変わらない。
③ アメリカ石油協会(API)民間原油在庫予想発表
▶ 先週末(12月5日)原油在庫480万バレル減。ただしAPIの算定では今年に入ってからの原油在庫は12万1千バレル増加。
▶ 今週に入って米政府からは12月5日の政府政策備蓄在庫が20万バレル増加し、4億1,190万バレルと発表。トランプ政権は使った分だけ補充した模様。
④ アメリカFOMC
▶ 市場は概ね0.25%の利下げを確信しているが、一部では、ブレントが60~65ドル程度では(十分下落しているので)その効果は短期間に過ぎないかもしれないとするとも言われる。
▶ むしろ利下げ効果による需要拡大も、規模的には2026年過剰供給問題の方が大きいとも言われる。
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<誤>12月5日終値
<正>12月7日終値
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12月5日終値
ブレント $62.18バレル、▶$/1.27バレル、▶1.99%(EST4:59PM)
WTI $58.85/バレル、▶$1.23/バレル、▶2.05%(EST4:59PM)
5日は11月18日以来となる高値で原油市場は退けた。
しかし8日のアメリカ市場はウクライナ和平進展の進行への関心が高まり(ロシア原油市場復帰で過剰供給⇒原油価格下落・・)、今週行われるFRBの会合で利下げが行わるか(景気刺激⇒原油価格上昇)に注目が集まる。
① ウクライナ和平
② 新ロシア制裁案浮上
③ アメリカ利下げ
④ 中国、イラン原油購入
① ウクライナ和平
▶ 前回の通り、ケロッグ特使は合意まで10メートルと言ったが、そう簡単ではないようだ・・
▶ 7日晩、トランプ大統領は「ゼレンスキー大統領がまだ提案を読んでいないことに失望した。数時間前の話だ」「彼のスタッフは提案を気に入ったけど、ゼレンスキー自身はまだなんだ」と報道陣に言った。「ロシアはこの提案で大丈夫だと信じる。でもゼレンスキーがどう思うかは分からない」とトランプ大統領は言う。
▶ 和平に関するドラフトは複数あり、トランプの話がどのバージョンを指しているのか不明確だが、この発言の一日前にはマイアミで会議を米ウ間で行っている。参加者はウクライナ側からは大統領チーフ・ニゴシエーターのRustem Umerov、ミリタリー・チーフ・オブ・ゼネラル・スタッフのAndriy Hnatov将軍、米側からはスティーブ・ウィトコフ特使、義理の息子ジャレッド・クシュナーが参加した。
▶ しかし、この会議は和平プラン草案最終バージョンに明確な合意を作れず終えた。ゼレンスキーは「建設的であったけど、簡単なものではない」と評した。
▶ ロシアとウクライナはアメリカの仲介を通しても交渉の細部で合意を見ることができず、特にロシア側の求める領土割譲やウクライナ側の求める安全保障では厳しいものがある。
▶ 8日にはゼレンスキー大統領はロンドンに赴き、ロシア寄りに偏重した和平案を押し付けてきたアメリカに、ウクライナ領土の保全と(ヨーロッパ全体も含め)将来の安全保障で妥協しないことをヨーロッパ同盟国と確認した。
▶ 5日にはトランプの最新国安全戦略がリリースされた。この文面ではヨーロッパが危険を冒して「文明の消去作業」をしており、ヨーロッパ各国がアメリカの「信頼し得る同盟国として留まる」か「全く分からない」としている。またワシントンは戦略上の安定性をロシアとの間に再構築すべきだともしている。それだけにヨーロッパ首脳たちがアメリカがロシアの要求に易々と応じるのではないかと今迄以上に神経を尖らせている。
▶ クレムリンは7日にこのアメリカの新戦略を歓迎し、ロシアの「ヴィジョン」に概ね即していると評価。
▶ 結局、和平の進展は進んでいないとの評価も出ている。キーフの安全保障とロシアの求める領土割譲と相いれない対立が残るため。
② 新ロシア制裁案浮上
▶ G7各国とEUは制裁方法の刷新を考えている。ロシアからの輸出原油に現在課しているプライス・キャップ制度を、海上輸送サービス全面禁止措置へ移行すると言われる。
③ アメリカ利下げ
▶ 12月9、10日のFOMCで0.25%の利下げを行う確率は CME・FEDウォッチツールでは約89%と、LSEGでは84%としている。一ヶ月前は67%(CME)だった。
5日にはモルガンスタンレーが0.25%利下げ予想に転じ、JPモルガンやバンク・オブ・アメリカもこれに続いている。
▶ ただし、FRBメンバーのコメントからは、今回の会議では過去何年も見られなかったような意見の相違がメンバー内に出ると見られる。
④ 中国、イラン原油購入
▶ 中国独立系精油業者達は政府から新たに輸入割当を受け、制裁下にあるイランの陸上備蓄分の原油を輸入するとしている。
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アメリカのウクライナ・ロシア担当キース・ケロッグ特使は「和平条約」はすぐそこと発言。
解消すべき点は、ドンバス地方の領有権とザポリージャ原子力発電所の扱いと言う。
特使によれば、この戦争でロシアとウクライナの双方合わせて200万人の罹災者が出たと言う。
八年間ロシアの加勢を受けた独立派とウクライナ軍がドネツク、ルハンスク両地域からなるドンバス地方で衝突した後の2022年2月、ロシアはウクライナに侵略を始めた。第二次世界大戦以降ウクライナ戦争はヨーロッパにおける最も死傷者を出した戦争であり、冷戦終了で一旦は消滅したロシアと西側の最大級の衝突となった。
来年1月には退任予定のキース・ケロッグ特使はレーガン・ナショナル・ディフェンス・フォーラムで紛争を解決する努力は「最後の10メートル」まで来ているとし、いつでもそこが最も骨が折れると評した。
特使によれば、残されている二つの問題は領土絡みで、一つはドンバス地方の将来であり、もう一つはヨーロッパ最大級のザポリージャ原発の将来である。同原発は現在現在ロシアの統制下にある。
6日カルフォルニアのロナルド・レーガン・プレジデント・ライブラリー・アンド・ミュージアムでケロッグ特使は「仮にこの二つを解消し得たら、他の事は公正に巧く行くと思う」「もうすぐだ」と語った。
ケロッグ特使は、ウクライナ戦争での死傷者規模は地域戦争の範疇では「そら恐ろしい程」大きく、過去にも前例がない程だと評し、具体的には死傷者を含め被害を受けた人数は双方合わせて200万人と言う。
モスクワもキーフも互いに相手は損害を課題に言っていると言う。
現在ロシア側はウクライナの19.2%を支配下に置いている。具体的には特使2014年に併合したクリミア半島、ルハンスク全土、ドネツクの80%以上、ケルソン並びザポリージャの約75%、他にも占領領域の差はあれどもハルキウ、スームィ、ムィコラーイウ、ドニプロペトロウシクもロシアによる占領支配を受けている。
先月28項目からなるアメリカの手による和平案が漏れ出たが、ウクライナやNATO加盟国政府関係者はこれをモスクワのNATOに対する主だった要求に屈したものであり、ウクライナ国土五分の一のロシア割譲とウクライナ軍隊の縮小を飲めというものだと評した。
ロシアはアメリカの和平提案は27項目からなると言うが、彼らに言わせれば四つの部分に分けられると言う。正確な内容は領有権にはないと言う。
最初のアメリカの原案では、現在冷停状態にあるザポリージャ原発は国際原子力機関の下で再稼働し、発電電力はロシア・ウクライナ間で同じ量の配分を行うとしている。
6日、ゼレンスキー大統領はトランプ大統領、ウィトコフ特使、トランプ大統領の義理の息子ジャレッド・クシュナーと電話でじっくりと実のある話をしたと語った。
クレムリンは5日、クシュナーに実現性のあるディールの草案作りに中心的働きをしてくれることを期待していると発表した。
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12月1日の投稿で、前回のOPEC+月次会合(11月30日)で加盟各国の最大生産能力(maximum sustainable capacity 以下 MSC)決定の仕組みを見直す事が決まったと書いた。
前回(11月30日)の会合では、あくまでもMSCを評価する仕方を決められたにすぎず、具体的な評価は2026年に始まる。2027年には新たな各国のMSCが決められ、2027年の生産ベースラインとして用いられる。
MSC評価は2027年以降毎年見直す計画だ。
減産や減産巻戻し時には、この生産ベースラインによってその時々の生産量割当(output quotas)が見直される。
従ってこの制度は、加盟各国にとって原油歳入を左右する形となる。
今回はこの制度の詳細と見直しの背景について。
① MSCとは・・
▶ OPECまたはOPEC+が減産や減産巻戻しを行う時に90日以内に稼働し得る最大原油生産量の平均値であり、全ての定例メンテナンス期を含め一年間を通して継続的に維持できる量と定義される。
② MSC評価は2026年1~9月に原則外部コンサルによって実施
▶ OPEC+加盟22カ国中19カ国はアメリカ系監査法人が評価に当たり、アメリカから制裁を受けるロシアとベネズエラはアメリカ以外の監査法人を使う。
▶ イランに関しては、2027年の生産ベースラインは、OPECの選定したセカンダリー・ソースが評価する2026年8、9、10月の生産量平均値で決められる。
③ 生産量割当を巡るOPEC+内での論争の過去
▶ 過去には生産量割当を巡ってOPEC脱退した国もある。過去にアンゴラとナイジェリアは新たなフィールドへの投資不足や油田の老朽化が原因で、何年も割当量に達する生産ができなかった。これが祟り、2023年にはOPEC+のアグリーメントに従い両国は原油生産量割当量を減らされた。
その結果、アンゴラは他加盟国と論争の末16年間苦楽を共にしたOPECを24年1月に離れた。
▶ 一方で、イラク、アラブ首長国連邦、クウェートと言ったOPEC大規模産油国は今後数年で生産キャパ拡張工事が完了するので、その分を生産ベースラインに上乗せするべきだと主張してきた。実際、アラブ首長国連邦は2025~26年のベースライン設定時にこの主張を反映させることに成功している。
④ 得をするのはサウジアラビアやペルシャ湾岸産油大国?
▶ 新たな評価方法では、高い生産水準を維持すること、或いは能力拡張することにインセンティブが働きがち。強いものに優しく弱いものに厳しい。
▶ 大抵のペルシャ湾岸産油国にはキャパ拡張計画がある。サウジは1,200万バレル/日の生産キャパを持ち、現在の余裕キャパは200万バレル/日とされる。更には44ギガワットの再生可能エネルギー生産能力まで備えると言う。世界的エネルギーセキュリティに責任を持ち、原油生産能力のポテンシャルを維持していくとサウジは言うが・・。
▶ アラブ首長国連邦の現在のキャパは480万バレル/日とされるが、2027年には500万バレル/日まで拡張すると言う。市場が求めるなら600万バレル/日も視野に入れるとも・・。
▶ 現在400万バレル/日とOPEC生産量第2位のイラクも2029年までに600万バレル/日以上までキャパを拡げ、その5年後以内に700万バレル/日まで拡張する計画だ。但し、イラクはOPEC+アグリーメントを破って上限以上の生産を続けた過去があり、その清算のために生産を抑えているのが現状。
▶ MSC新評価方法で2027年割当量が決まるようになれば、OPEC+内でも、キャパと生産量ベースラインが高い産油国は益々有利となり、加盟国間の格差の問題は出るかもしれない。
また全世界的には上流部門投資は停滞おり、長期的にはOPEC+は生産能力面で世界シェアを高めることだろう。販売面でもOPEC+は世界シェアも高め、ここ数年でシェアを奪われたアメリカ原油へのリベンジも見えてくるだろう。
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12月5日終値
ブレント $63.75バレル、+$0.49/バレル、+0.77%(ICE)
WTI $60.08/バレル、+$0.41/バレル、+0.69%(NY)
原油価格は1%近く上げ、過去二週間の高値を付ける。週間レベルでも陽線引け。
来週のFRB利下げ期待、ロシア、ベネズエラの地政学リスクから両国産原油が市場から消えると言う思惑が上昇要因。
アウトライン
① FRB利下げ
② ベネズエラ情勢
③ アジア市場動向
④ その他
① FRB利下げ
▶ 12月9~10日のFRB会合で利下げが行われるとの観測から、景気回復・エネルギー需要拡大が期待される。
▶ 9月の米個人支出は穏やかな伸びを見せたが、それまでの三か月間は堅調な上昇と比べると第3四半期は経済に陰りが出始めたと見られる。
▶ 11月28日~12月4日までロイターがエコノミストを対象にサーベイを採ったところ、82%が次回FRB会合で0.25%利下げが期待できると回答。
② ベネズエラ事情
▶ 報道にもあるとおり、トランプはベネズエラへの陸上攻撃も辞さない態度でマヅーロ大統領体制崩壊を迫っている。
▶ 隣国トリニダード・トバゴ政府はトバコ空港に米軍運用を見据えてレーダーシステムを設置しており、ベネズエラへの軍事作戦実施は近いと言われる。
▶ ベネズエラは世界最大の原油埋蔵量(3,000億バレル超)を有すると言われるが、産出量は24年で97.5万バレル/日と全世界生産量の1%程度。内訳は軽質油が11.6万バレル/日、中質油が20万1千バレル/日、重質油が65.7万バレル/日。生産量の67%が重質油であるが同国重質油は生産量で世界シェア4.5%となる。
▶ 歴史的に言えば、ベネズエラの油田開発はその埋蔵量が確認されてから外国(中国、ロシア、イラン、アメリカ)からの投資で行われてきた。しかし、解消しがたい技術的問題や投資不足から2010年代前半から生産量は下落し始める。一時生産量は300万バレル/日に達したが、政権交代や事業国有化もあり2020年には62.4万バレル/日まで下がった。国内精油所が補修整備をまともに受けられないことも一因だ。
▶ だが、PDVSA (The Petróleos de Venezuela, S.A)が海外の精油利権保有を維持できた(子会社を通じてアメリカ三精油所の他カリブやヨーロッパに拠点を持つ)こともあり、2025年生産量は111万バレル/日を達成しそうだ。
▶ しかし、その回復傾向も今年のアメリカによる制裁で反転し、2030年末には90.1万バレル/日まで生産量は下落すると言われる。事実、2025年第3四半期にはベネズエラの輸出の81%を占めていた対中原油輸出が激減している。
▶ 一方でベネズエラ制裁は他国重質油市場へ影響を及ぼし始めている。アメリカは重質油向け精油施設が多いこともあり、ベネズエラからの原油輸入規制を緩和していた。しかし規制を厳格化すれば世界的に重質油価格が上昇するのは必至と言われる。
▶ 重質油価格上昇となれば、トランス・マウンテン・パイプラインでアジアへ供給されるカナダ産重質油へも影響が出るだろう。ドバイ油種も重質油であり、影響がでるかも。。
③ アジア市場動向
▶ 最近のドバイは国際指標油種ブレントを上回っている(図)。2024年にOPEC+が減産に入った事の影響、ロシアへの制裁で露産原油調達に難が出た事など要因は色々。
▶ アジアでのボラティリティは近い将来まで続くと見られ、地政学リスクからの価格上昇リスクは残るとされる。
④ その他
▶ 12月5日、米中間で電話会議。貿易戦争過熱化回避合意実施を含め貿易に関する話し合いが行われた。
▶ 12月5日、2026年サッカーワルドカップ抽選会がワシントンで行われるが、その場を用いトランプ大統領はメキシコ大統領やカナダ首相と会い、通商協議をすると見られる。通商上の緊張が緩和されれば経済成長やエネルギ-需要にはポジティブ。

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12月4日終値
ブレント $63.26/バレル、+$0.59/バレル、+0.94%(ICE)
WTI $59.67/バレル、+$0.72/バレル、+1.22%(NY)
① ウクライナ和平の行き詰まりで、ロシア原油復帰による供給過剰懸念後退
② FRB利下げへの期待高まる
③ アメリカ・ベネズエラ間緊張高揚でベネズエラ原油供給に懸念
④ ウクライナ、ロシア石油インフラ攻撃継続
⑤ サウジ、アジア向けアラビアンライト1月輸出価格発表。
⑥ プーチン、インド訪問
⑦ その他
① ウクライナ和平の行き詰まりで、ロシア原油復帰による供給過剰懸念後退
▶ 12月4日は二日連続の上昇。ウクライナ和平が成功しロスネフチなどへの制裁解でロシア原油が市場に溢れ、原油価格が下落するのではないかとの懸念が遠のいた。
▶ 但し、アメリカ在庫上昇があったなど原油供給過剰感などの原油価格上昇の足かせは残っている。
② アメリカ利下げ⇒景気回復⇒需要拡大への期待
▶ 12月9~10にFOMC開催。 CME Fedウォッチ・ツールによれば、FRBが0.25%の利下げを行う確率は90%。雇用が芳しくないことも影響している。
▶ 主要通貨バスケットに対しドルは10日連続で下げ、米ドル通貨以外の国々には原油が買いやすい環境下にあることも原油価格の支え。
③ アメリカ・ベネズエラ間緊張高揚でベネズエラ原油供給に懸念
▶ 12月3日にトランプ大統領は麻薬カルテルがある(と言われる)ベネズエラの国土への攻撃を始めると相変わらず発言。
▶ 実施されればベネズエラからの原油輸出は減るするので、原油価格上昇に繋がる。
④ ウクライナ、ロシア石油インフラ攻撃継続
▶ 12月3日のウクライナ陸軍情報局の発表によると、ロシアのタンボフ州中央ドルジバの石油パイプラインを攻撃。同パイプライン攻撃は5回目。同パイプラインはハンガリーやスロベニアへ原油を送っているが、ハンガリーの石油・ガス会社は供給に支障はでていないとしている。
▶ 11月ロシア黒海ターミナルからの原油輸出量は減少。計画値を下回る。ウクライナからの攻撃の他、悪天候も影響。
⑤ サウジ、アジア向けアラビアンライト1月輸出価格発表。
▶ アジア向け1月アラブライト公式価格をオマーン/ドバイに対し0.60ドル/バレルプレミアムと決定。価格水準としては2021年以来の低い水準。
⑥ プーチン、インド訪問
▶ プーチン、12月4~5日インド訪問。この訪問の間で両国は多くの取り決めに署名する。プーチン側からの一方的交渉とも言われる。
▶ インドは10億人を超える人口と8%を超える経済成長率誇り、ロシア原油の最大級輸入国でもある。
▶ 現在インドのロシア原油依存率は35%だが、ウクライナ侵略以前2.5%でしかなかった。モスクワが制裁を受け、ロシア原油が欧州市場から締め出され、インドはそれを買い叩いた歴史がある。
▶ トランプはロシア原油輸入を理由にインドへ25%制裁関税を課し、インドはロシア原油輸入を減らした。原油購入継続を望むプーチンとしてはインドに頭を下げざるを得ない。
▶ モスクワは原油に次いでインドへ売り込みたいのは、取引がソ連時代から続く武器である。インドは最新鋭ジェット戦闘機と防空システム購入を計画している。
⑦ その他
▶ 石油タンカー運賃が467%と急騰。出荷は増えるが、一部の重要航路が閉ざされていたり制裁対象となっている。例年ならば年末はコモディティ需要が少ないシーズンだが、今年の年末は異なり、原油のみならず、LNGや鉄鉱石、小麦などでも船舶運賃に弱さは見られていない。
▶ ウクライナの攻撃がロシア以外の国々にも影響が出ている模様。顕著なのがカザフスタン。ロシアのパイプラインが精油工程に組み込まれており、当該パイプラインが損傷すると生産が落ちる。
▶ 日本がロシア原油・ガスを買っていることが、海外サイトでは話題になっている。
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① ロシア、米和平案に妥協せず
② ロシアタンカー攻撃へのプーチンの反応
③ アメリカ商用原油在庫増加
④ ロシア、11月石油及ガス歳入前年同月比35%減
① ロシア、米和平案に妥協せず
▶ プーチンとウィトコフ米特使の間での会談は5時間かかったが、合意には至らず。
▶ プーチン側近ユーリー・ウシャコフは、会談はアメリカ側の和平草案にフォーカスし「非常に有意義、建設的、かつ情報性が高い」と評価。しかし「いくつかの点で合意はできるが、それ以外では批判が生じる。プーチン大統領は提案の多くに包み隠さず批判や否定的態度を示した。しかし大事な事は有意義なディスカッションができた事だ」と言う。
▶ ロシア側に提示されたのが最初の28項目案なのか、或は後に修正された19項目案なのかははっきりしない。しかしウシャコフは12月2日のディスカッションでは27項目案について話し合ったとし、アメリカからついか資料も受け取ったと言う。但し、資料内容については明らかにしなかった。またウシャコフは米露間で会談内容については明かさないことで合意ができているとも付け加えた。
▶ ペスコフ大統領報道官は「12月2日のディスカッションで初めて直接見解を交えることができた。「幾つかは受け入れられる。幾つかは受け入れがたいとせざるを得ない。妥協点を見出す上では通常のプロセスだ」と語った。
▶ 原油市場は会談の成果次第ではロシア原油の市場復帰(=原油供給過剰で価格下落)もあり得るので固唾をのんで見守ってきた。
② ロシアタンカー攻撃へのプーチンの反応
▶ ウクライナによる黒海ロシア影の船団攻撃が続き、プーチンが12月2日にウクライナに加勢する国にタンカーに対して、ロシアは何らかの対応をすると発言。
③ アメリカ商用原油在庫増加
▶ 米エネルギー情報省によると11月28日の商用原油在庫は4億2,750万3千バレルと前週末比60万バレル増加。それでも過去5年間の同じ時期の平均に比べれば3%低い。
▶ ガソリン在庫は2億1,442万2千バレルと前週末比451万8千バレル増加。過去5年間平均に比べ2%低い。
▶ 中間蒸溜物在庫は1億1,428万6千バレルと前週末比205万9千バレル増加。過去5年間平均に比べ7%低い。生産量が5万3千バレル増加していることが要因。
④ ロシア、11月石油及ガス歳入前年同月比35%減
▶ 連邦予算を石油ガスの生み出すキャッシュフローに頼り切るロシアにとっては、11月石油及ガス歳入35%急減は国家財政直撃となる。
▶ 考えられる理由は・・
1.世界的原油価格低迷
2.代表油種ウラルのブレント比ディスカウント率拡大
3.ルーブル高でドル⇒ルーブル寒山額が減ること
▶ 戦費拡大が続く現状での歳入減で、ロシアは国家財政上の蓄え維持と現在の歳出へのコミットメントのバランスをどう取るのかに直面してる。
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ロシア・・
和平、妥協できないと言ったそうだ。
原油価格も1%以上上昇。
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12月2日終値
ブレント $62.45/バレル、▲$0.72/バレル、▲1.14%
WTI $58.64/バレル、▲$0.68/バレル、▲1.15%
アウトライン:12月2日の市場を動かした要因他
① プーチン、3日米中東特使スティーブ・ウィトコフと会談
② プーチン、インドへ原油など売込へ
③ ウクライナによるロシア石油インフラ攻撃続く
④ サウジの混迷する財政と原油価格スランプ
① プーチン、3日米中東特使スティーブ・ウィトコフと会談
▶ プーチン大統領は3日に米中東特使スティーブ・ウィトコフ、トランプの義理の息子ジャレッド・クシュナーとウクライナ和平に関し会談する。
▶ しかし、プーチン達の考える和平は市場の期待するものとは距離があると見られる。
▶ 会談に先立ち、プーチンはヨーロッパがロシアと開戦するなら、モスクワはすでに準備が整っていると発言。
▶ ウクライナによる黒海のロシア影の船団に対するドローン攻撃に対し、プーチンはウクラインの海上封鎖をすると脅した。
② プーチン、インドへ原油など売込へ
▶ 4日~5日、プーチンはインドへ赴き、自国原油の他、ミサイルシステムやジェット戦闘機の拡販プロモーションを行う。インドとのエネルギー・防衛関係を回復する狙いが見える。
▶ プーチンのレトリックは少し原油の押し売りのようにも見えるが、ろしあとしては少なくとも原油供給には自信があるとインドの認識を維持してもらう事が狙いと言われる。
③ ウクライナによるロシア石油インフラ攻撃
▶ 先週末に攻撃を受けたノヴォシビルスク施設を運営するCaspian・パイプライン・コンソーシアム(以下CPC)は12月1日に、三つある係留地の一つから石油出荷を再開し始めたと発表。
▶ 一方、2日ひまわり油を積んだとされるロシア船籍タンカーがやトルコ沿岸で攻撃を受けたとされる。
▶ また、1日にはセネガル沿岸で、農機具や建設機材、発電機用の燃料を積んだタンカー一隻が攻撃を受け爆発炎上。その後この船は安定し係留されたとされる。死傷者はなかった模様。
▶ 最近数週間、ウクライナ海軍ドローンは制裁対象となっているロシア船舶を黒海で攻撃。ロシア石油業界へ打撃を与える。先週もノヴォシビルスクへ向かうタンカー二隻(船名は「Kairos」と「Virat」)に攻撃があり、後に米CNNにウクライナのSBUセキュリティ・サービスは海軍と共同でドローンを使って攻撃した、と話した。尚、両船は広範囲に損害を受け運用から離脱している。
▶ ロシア影の船団が侵略の財源となる石器油輸出を担っていることから、ウクライナは再三再四、西側に具体的行動を起こすよう働きかけている。
④ サウジの混迷する財政と原油価格スランプ
▶ 12月2日にサウジアラビアの2026年予算概要が発表。2026年は1.3兆リヤル(約3,500億ドル)の歳出を予算化し、27年も同程度としている。2026年財政赤字は対GDP比3.3%程度。
▶ サウジ財務相は、ツーリズムやロジスティック、製造業、AIイニシアチブ、或はヴィジョン2030プロジェクトに定められた多くの案件に投資してきた、そのリターンは借入コストを上回っており、財政赤字は心配する迄もない、とする。また、国家債務のGDPに対する割合もグローバル基準である40%を下回っているので、投資家に警報を発することもなくまだ債務を増やす余地はあると言う。
▶ 一方で原油価格ブレント価格60ドル強ではサウジ政府の予算想定の遥か下で、アナリスト達も予算均衡には程遠いとする。4月のトランプ関税騒ぎの時から比べれば石油収入少しはマシになったが、それでも過去5年平均には及ばない。サウジは新興国の中では最もアクティブな借手となり、今年の国際債務残高は200億ドルに迫る。
▶ だが、サウジの非石油セクターは実質GDPの50%以上を占め、政府は観光業と新興製造業が経済を牽引し、2026、27年の成長率を4.6%、3.7%と見込む。
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12月1日現地終値
ブレント $63.17/バレル、+$0.79/バレル、+1.27%
WTI $59.32/バレル、+$0.77/バレル、+1.32%
① アウトライン
▶ 以下の要因で上昇
・ウクライナによるロシアへのドローン攻撃
・OPEC+、2026年第1四半期増産見合わせ変わらず
・アメリカによるベネズエラ上空閉鎖
② ウクライナ・ドローン攻撃
▶ 世界中の石油1%の搬送を担うCaspian・パイプライン・コンソーシアム(以下CPC)によると、ロシア・ノヴォシビルスクのターミナルにあるCPCの係留地に攻撃があり、オペが止まったと言う。
▶ 一方、11月30日にCPCのの株主のシェブロンは、同地での作業は続いていると言う。三つの係留地のうち二つは積み下ろし作業に、もう一つはバックアップに用いられると言う。(CPCやノヴォシビルスクやシェブロンはカザフスタンと関連がある。この話については別途書きたい)
▶ ウクライナは黒海での軍事活動をステップアップしており、ノヴォシビルスクに向かう2隻の石油タンカーに損傷を与えたところだった。
▶ UBSアナリストはこの攻撃が原油価格上昇に貢献したとする。
② OPEC+来年第1四半期増産見送り継続
▶ 来年第1四半期増産は前回の月次会合で見送られたが、今回の会合で見送りを再合意。OPEC+も供給過剰を意識し始め、シェア防衛へ徐々に戦略転換し始めていると言われる。
▶ LSEGアナリスト「OPEC+が供給過剰を意識し、これを発言の中心に据えるようになった。OPEC+が目標生産量据え置いたことに市場は一安心したし、今後数か月は供給過剰への懸念も和らぐと思う」
③ トランプ政権vsベネズエラ
▶ 11月29日、トランプ大統領は「ベネズエラ上空とその周辺」を閉鎖するべきと発言。ベネズエラはOPEC加盟国でもあり主要産油国でもあるので、新たに不安定要素を業界に持ち込んだ格好。
▶ 11月30日、トランプ大統領はニコラス・マズーロ ベネズエラ大統領と会談したが、詳細は明らかにされていない。
④ その他
▶ 前インド外務相がニューデリで現地メディアにロシアからの原油輸入量を50%削減する可能性があると発言。ただ、インド・ロシアともアメリカによる制裁を避けながら、ある程度の原油の流れは確保したいとしている。
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30日OPEC+月例会合で決まった主だった事
① 加盟国2026年の産出割当量は従来のままで維持。
② 加盟各国の最大生産量を評価する仕組について合意がなされた。
③ 2026年第1四半期増産を見合わせるとした前回会合の決定を変更しない。
上記②項が今回の会合で最も注目される。
(1) 「最大生産能力」の意義
▶ アラブ首長国連邦のGulf Newsによれば、OPEC+加盟国の最大生産能力(maximum sustainable capacity)とは、その国が自国埋蔵石油に打撃を与えることなく継続的に生産できる量)を意味する。
▶ この最大生産能力の評価方法については、公式にOPEC+内で議論の的とされ、数年に渡り討議されてきたと言われる。各国最大生産能力はその国の生産割当量に直接影響を及ぼすもので、加盟各国にとっては死活問題になりかねない。
▶ 今年5月28日に開催された第39回OPEC+閣僚級会合では、決定事項第6項としてOPEC事務局に最大生産能力評価方法を確立し、2027年の生産量ベースラインのリファレンスとして使えるように求めていた。今回その評価方法をどうするか、が出たわけで、まだ具体的に各国の能力を算出したわけではない。
▶ 上述のように評価の仕方次第で一国の将来が左右されるとあって、OPEC+事務局が各国生産能力を評価する上で客観的である事が問われてきた。OPEC+は評価再設定に当たり独立したコンサルタントを雇ったとされる。
(2) 評価の実施時期、各国や市場の反応
▶ 評価対象となるのはOPEC+22ケ国のうち19ケ国。制裁を受けている加盟国には特別な配慮が払われる。実際に評価を行うのは2026年1~9月に行われると言う。
▶ この評価方法に最も神経質だったのはアラブ首長国連邦。生産キャパを拡張したにも拘らず、現行の最大生産能力に適切に反映されていないと主張していた。
▶ サウジ・アラビアのエネルギー相「第一に透明性に気を使った。何かやり残されたものがないか、適切に実行されているか、世界は注視するだろう。だから透明性のある行動で誰が見ても理解できる結果を出さねばならない」
▶ マーケットの反応は弱めだがポジティブ。原油価格もアジア時間の早い内は上昇。市場は今回の会合では変化がないと予想していた。供給過剰の兆候が出ている時期だけに、増産がOPEC+から出されなかったことからも救われた観がある。
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OPEC+月次会合
・2026年第1四半期までの増産見合わせはそのまま。
・各国の最大生産能力評価方法についても承認。この評価で27年以降の各国生産割当が決まる。
寝起きで描いたのでごめんなさい。明日真面目にやります。
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今週見かけた話を幾つか・・・
① アメリカ大手証券による原油価格見通し
▶ JPモルガン 2027年にはブレント価格は30ドル/バレル台まで落ちる可能性があるとする。
▶ ゴールドマン・サックス 原油供給は拡大傾向にあり、2026年は平均で200万バレル/日の生産過剰となると言う。価格下落の結果、2026年平均価格はWTIで53ドル/バレルとする。先週のCNBC番組で同社は投資家に今すぐショートすることを呼びかけた。
▶ 一方で、同社は供給が需要を大きく上回るのは2026年迄で、2027年にはリバランスすると見ている。
▶ その他の金融機関やアナリストからは、OPEC+内外で増産の動きは続き、原油がダブつくことは予想し得るが40ドル割れはないだろうとされる。ウクライナ・ロシア和平ができればロシアエネルギーの市場復帰でエネルギー価格を下押すことにもなるとされる。
② 28日ロシア・サラトフ地域にあるロスネフチの精油施設をウクライナ攻撃
▶ ウクライナ軍幕僚によれば、同精油所への攻撃は8月に続き二度目。8月の時は精油所の原油受入が止まったほどだった。
▶ 同精油所ではガソリン、燃料油、軽油、硫黄を含む20種類以上の石油化学製品を製造し、ロシアのウクライナ駐留部隊の必要物資も供給している。
▶ ウクライナ側は「連続した爆発音と、それに続いて標的地域での炎上も確認された。戦果があったのは確実だ」と言う。
▶ 二週間前の11月15~16日にもロシア第4位のリャザン精油所(ロスネフチ資産)がウクライナからドローン攻撃を受け、先週いっぱい精油工程の稼働を止めたと言われる。
▶ ここ数週間ウクライナはロシア・エネルギー・インフラへの攻撃を強めているが、それはロシア側も同じで、冬が近づくにつれウクライナのガス製造施設や電力・ガス供給網への攻撃を強化している。
▶ 一方で、今週一週間、トランプ政権が両国和平に力を入れ、今週前半にはウクライナも和平案に概ね賛意を表したと伝えられた。来週にはアメリカからウィトコフ特使がモスクワを訪れ政府首脳と和平案を協議すると言う。しかし27日、プーチン大統領は、ロシアが占領した地域からウクライナ軍が撤退しない限り戦争を止めることは無い、と言う強い要求を振りかざしてきた。
③ ウクライナによるドローン攻撃、ロシア経済に打撃
▶ ウクライナは長距離ドローンをロシア石油・ガス製造施設を目標として飛ばし、全精油施設の10%に打撃を与えている。
▶ 秘密とされる発射地点から爆発物を積んで2,000キロは飛ぶとされる長距離攻撃ドローン「リュティ」はその一つである。搭載されたカメラからの映像をリアルタイムで確認しながら操縦するドローン(FPVドローン)を用いてターゲットの飽和を最大化する戦術(swarming target)を、ウクライナ・ドローン部隊はこれまでの経験を通じ身に着けてきた。テクノロジーの進歩でウクライナはロシアの石油・ガス資源の主だった所はほぼ毎日攻撃できる能力を身に着けた。また同一標的への反復攻撃も行っているが、ロシア側もすかさず損害回復、再建に当たっている。
▶ ウクライナ政府の発表では、38あるロシア側の主要石油ガス関連生産基地の内、少なくとも半分は大きく被害を受け、7月には540万バレル日だったロシアの精油量も翌月には500万バレル/日内外まで落ちたと言う。
▶ アメリカの研究者によれば、ロシアは世界第3位の精油能力を誇る。目に見える形になるのはまだ数年先かもしれないが、スペア・キャパシティ建設にも取り掛かっている。だからロシア精油業の物理的崩壊が目の前に迫っている訳でもない。それでもロシアの持つポテンシャルは既に消耗の域に入っている・・と言う。
▶ ロシアはガソリン輸出を禁止しており、国民はガソリン不足や配給制に痛みを感じ始めている。ロシアは原油輸出増と石油製品輸出減を行っており、その結果受取代金は減少していると言われる。現在のロシアの化石燃料輸出年間収入は1,000億ドルだが、前年比では20%減だ。四年間続くウクライナ侵略は、経済的にも軍事的にも石油・ガス産業の輸出収入に大きく依存しいる。国民性として資源が足りない時は陸軍優先となる傾向があるだけに、戦況次第で国民への影響も大きくなるかもしれない。
▶ 更にゼレンスキー自身、ロシア精油施設への打撃こそ最大の制裁と考え行動に移している。
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11月28日現地終値
ブレント $63.20/バレル、▲$0.14/バレル、▲0.22%
WTI $58.55/バレル、▲$0.10/バレル、▲0.17%
① 2025年11月、一か月間の原油価格
▶ 月足では両油種とも4か月連続の下落。2023年以来の長さ。世界的に供給過多が見込まれ価格を下押す。
▶ とは言え、今週は終わってみれば1%上昇だったが、その背景には燃料油精製の粗利率の上昇から原油需要が高まったことがある。とは言え、市場はまだ弱気ムードに覆われている。
▶ ロイターによる35人のエコノミストへの聞き取りでは、2026年ブレントの平均価格は62.23ドル/バレルだった。LSEGによる2025年の平均価格への調査結果では68.80ドル/バレルだった。
② シカゴ・マーカンタイル取引所で一時取引停止
▶ 28日、27日夜から生じたシカゴ・マーカンタイル取引所CyrusOneデータセンターで冷却システムトラブルが発生。影響が28日早くとも午前中まで出ていた。このためWTI先物取引量が減ったと言われる。ブレントはインターコンチネンタル取引所での取引なので左記トラブルの影響は受けなかった。
③ ウクライナ和平進展なし?
▶ 交渉は進んでいないようで、原油価格も直近三営業日はそれまでの急落から上昇へ。
▶ 或る種の和平合意に対して期待があって原油先物価格も下押し圧力を受けていた。それでも今回は漏れ伝わるものも少なく、何らかのアグリーメントができないとなれば、ロシア原油輸出には更なる制裁が待ち受けることを意味するのではないか?との声もある
④ OPEC+月次会合など
▶ 30日の会合では生産レベルの据置と、加盟各国の最大生産量の評価メカニズムについて合意を行う、とされる。主要八ヶ国の生産割当量に変化はないともされる。
▶ サウジは1月のアジア顧客向け公式価格を下げるとしている。価格水準としては過去5年で最低。
⑤ アメリカ在庫動向(エネルギー情報省26日発表)
▶ 原油在庫 11月21日現在 4億2,690万バレル(11月14日 4億2,420万バレル)、280万バレル増加。過去5年平均に比して4%低い水準。
▶ ガソリン在庫 11月21日現在 2億990万バレル(11月14日 2億740万バレル)、250万バレル増加。過去5年平均に比して3%低い水準。
▶ 中間蒸溜物燃料 11月21日現在 1億1,220万バレル(11月14日 1億1,110万バレル)、250万バレル増加。過去5年平均に比して5%低い水準。
⑥ イラク・クルジスタン自治区へのロケット弾攻撃
▶ クルジスタン自治区最大のガス田にロケット弾攻撃があったと27日報道された。液体貯蔵庫が損傷を受け、火災消化のため生産停止となったが人的被害はないとされる。被害を受けたのはガス田なので、石油生産や輸出に影響はない。但し、クルジスタン自治区に停電を齎し、自治区外への電力供給にも影響を出したそうだ。
▶ クルジスタン自治区への攻撃は三日間続いた7月のドローン攻撃以来のもの。それ以前からこの種の攻撃はあったとされる。
▶ 犯人はイラン寄りの在イラク軍事勢力が疑われているようだ。
⑦ その他
▶ ロシアのガスプロンが2025年第3四半期17億2,000万ドル黒字計上。過去二年は・・。2023年はヨーロッパでのでのガス販売忌避で創業来初の赤字。2024年は約148億ドルの黒字。しかしこの年の第3四半期は一時的税負担で6億8,000万ドル赤字。
▶ 今年1~9月、偽の国旗を掲げ操業したロシア影の船団タンカーは113隻あるとされ、9月時点では90隻とされる。2024年末と比べると6倍程度とされる。同船団による原油輸出量は前年47億ユーロから54億ユーロへ増加したそうだ。搬送対象となったロシア原油全体の13%に当たる量を担ったともされる。
▶ ブラジルのペトロブラスが原油価格低迷で今後5年間(2026~30年)の設備投資計画を前回の数値から2%程度縮小し1,090億ドル。2026年のブレント平均価格を63ドル/バレルと想定(前回計画では77ドルバレルを想定)。また普通配当見通しも2030年迄の5年間で最大550億ドルとしていたものを450~500億ドルと下方修正。今回更新された計画には特別配の類は含まれない。
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訂正:
日付けが間違っておりました。
正しくは11月27日です。
>各市場11月28日終値
>ブレント $63.34/バレル、+$0.21/バレル、+0.33%
>WTI $59.10/バレル、+$0.45/バレル、+0.77%
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各市場11月28日終値
ブレント $63.34/バレル、+$0.21/バレル、+0.33%
WTI $59.10/バレル、+$0.45/バレル、+0.77%
① ウクライナ和平への見通し
▶ サンクス・ギビング・デイでアメリカの取引は少な目だったがウクライナ和平への努力に対しては期待と会議が入り混じり、マーケットは上下に振れる。
▶ トランプ大統領が最初に提示した28項目の和平案よりも新たに出された19項目案の方がウクライナには有利であり、クリティカルな修正箇所としてはドンバス地方の無条件割譲はない事、ウクライナの将来NATO加盟に対する自動拒否権をロシアに認めない事、ロシアが将来ウクライナに侵略をするようであればアメリカが仲裁に入る旨を定めた5か条から成るウクライナ防衛条項が含まれることである。最初の案に含まれていた戦争犯罪人への恩赦は削除されている。
▶ アメリカとウクライナはトランプ和平案に対するギャップを狭めようとしているが、ウクライナ政府は領土割譲などロシア側の要求に大きく偏った取り決めを飲み込むことに未だ躊躇いを感じている。
▶ プーチン大統領は米ウ間で協議された和平プラン・ドラフト版は、大枠として戦争終結合意のベースとなり得るかもしれないと発言。
▶ 一方でプーチン大統領は、ウクライナ軍の主要地域からの撤退、戦闘行為停止を求め、これら条件が達成できない場合は自らの目標を力で達成するとも言った。
② OPEC+月次会合
▶ 11月30日に月次会合。生産予定量は変更されないと見られる。加盟国の最大生産能力評価を行うとも伝えられる。
▶ 2025年は徐々に生産量を増やしてきたが、2026年第1四半期増産見合わせの方針も変わらなそう。尚、見合わせの期間を延長するのではないかとする見方もあるようだ。
③ アメリカ利下げ期待
▶ アメリカ利下げへの期待は高まり、原油価格の支持要因となる。
▶ OANDAのシニア・マーケット・アナリスト、Kelvin Wongは「FRBが12月10日のFOMCでタカ派的ガイダンスを出さない限り、原油価格を支える他の因子は市場になく年末にかかけての取引も激減するだろう」「そうなれば、WTIの価格レンジも年末までは56.80~60.40ドル/バレルのレンジ相場となると思う。」
③ 中国政策原油在庫形成
▶ 中国のロシア原油輸入量が増えたとの報がオイルプライスドットコムにあった。過去2ヶ月でロシア原油輸入量は27万5,600バレル/日増加し、215万バレル/日輸入したそうだ。中国の原油輸入総量も86万6000バレル/日増加し、1,144万バーレル/日となった。
▶ ここ数か月中国は一日当たり100万バレル/日在庫を積み上げ、1~9月の間で1億6,000万バレル溜め込んだと言う。少なくとも2026年内は中国は備蓄継続すると見られる。
④ ベネズエラ情勢
▶ トランプ政権はマズーロ ベネズエラ大統領が指揮しているとするカルテル・デ・ロス・ソレスを外国テロリスト集団と指定した。アメリカは南米の麻薬カルテルを標的とする新作戦“Operation SOUTHERN SPEAR(南方の槍)”として、麻薬取引をしていると疑われる船舶を標的にしている。一方、ベネズエラは原油埋蔵量が3,030億バレルと世界一とされており、アメリカの動きを原油と関連させる向きもある。
▶ ベネズエラは金融市場へのアクセスを禁じられる制裁を幾つも受け、2017年以降原油生産量が急減している。しかし、ここ最近は生産量が伸び、2020年には36万バレル/日だったが、現在は100万バレル/日程度まで緩やかに回復している。
▶ しかし、過去の投資不足や掘削経験不足から、ピーク期である2011~15年につけた250万バレル/日まで生産量を戻すには、まだ複数の年月を要すると見られる。
▶ またベネズエラは外国資本の石油投資物件国有化の波の中でココノフィリップスの資産を2007年に没収したことがある。ココノフィリップスは国際仲裁に80億ドルの補償を訴え、ベネズエラは反論に失敗した。ココノフィリップ社は裁定の執行とベネズエラ政府保有海外資産からの回収を行っている。
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日本時間12:38現在
ブレント $62.86/バレル、▲$0.27/バレル、▲0.43%
WTI $58.37/バレル、▲$0.89/バレル、▲0.48%
① ウクライナ戦争はロシア次第
▶ ウクライナ和平次第で原油市場は大きく変わると見られている。25日、ウクライナ・ゼレンスキー大統領はヨーロッパ各国首脳に対し、アメリカが提示した和平案フレームワークには幾つか相いれない点はあるものの、これを進める腹積もりはできていると言った。
▶ 25~26日にかけて、ゼレンスキー大統領:アメリカが作成した和平案フレームワークを進めることを示唆。幾つか合意できない点はあるともされる。あるウクライナ関係者は今後数日中にゼレンスキー大統領はアメリカに赴き最終合意をするとも言う。
▶ 一方のトランプ大統領は、当初修正案の28項目を書き直しが必要だったものを19項目迄減らし、ウクライナの大筋合意を得られたと伝えられる。代表団を送ってプーチン大統領、ウクライナ首脳と個別に会合し和平合意を纏めたいともされる。
▶ ロシアは修正案を「単なる一つの案」と述べ曖昧な態度を示す。
▶ 11月21日以降適用されるロスネフチとルクオイルへの制裁で、インドや中国の精油業者によるロシア原油購入大幅減に至っている。他方和平合意に対する楽観的見通しが広がり、制裁による原油価格上昇効果にも陰りが出始めている。
② 市場参加者の反応
▶ リポウ・オイル・アソシエイツ社長アンドリュー・リポウ氏は「まだ和平条約はないし、関係各国が全て一つのテーブルに就いて満足を以てサインするのはとても難しい」
▶ IGE証券マーケット・アナリスト、Tony Sycamore氏は「和平合意ができた途端、ロシア製エネルギー輸出に対する西側制裁は急速に崩壊する。」とし、WTIで55ドル/バレル程度まで下落すると予想する。「市場は更なる透明性を欲しがっている。話合いがとん挫しない限り、価格下落リスクは残る」
▶ ヘッジファンドはWTIにショートポジションを積み上げ、商品トレーディング・アドバイザーたちもブレント、WTI如何に関わらず売りに向かっている。
③ アメリカ利下げ
▶ 需要拡大~原油価格上昇の因子として期待される。
④ 次の日曜日はOPEC+月次会合
▶ 12月の137,000バレル/日増産を決めた前回の会合から変更はないと見られる。しかし、今後の生産方針の変化や生産割当について示唆する発言が出れば原油価格に影響は出ると思われる。
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各市場時間11月25日終値
ブレント $62.48/バレル、▲$0.89/バレル、▲1.40%
WTI $57.95/バレル、▲$0.89/バレル、▲1.51%
① ウクライナ戦争、和平へ向けた動き
▶ ABCニュースやCBSニュースによると、アメリカ政府関係者の発言としてウクライナが和平協議に合意したとされる。原油価格は下落。
▶ 25日ジュネーブで行われたアメリカ側との協議の後、ウクライナ政府関係者はロイターに同政府が和平協定のフレームワークのエッセンスを指示すると語った。しかし、フレームワークにおけるもっとも神経質な複数の問題についてはアメリカ・ウクライナ両大統領間で協議継続が続くともされた。
▶ ウクライナ政府国家安全員会長官Rustem Umerovは、今後数日でゼレンスキー大統領は訪米し、戦争終結に向けトランプ大統領と協定の最終決定を行うことになるだろうと語った。
▶ ウクライナ・ロシア間で和平協定ができれば、モスクワに対する制裁は解除され、それまで締め出されていた原油が市場に戻ってくることになり、原油価格は下がることは必至。但し、その前にロシア側が和平案に合意するかは別問題。
② ロシア関連
▶ ロシアの石油大手ロスネフチやルクオイルに対する新たな制裁でロシア原油を使った最終製品をヨーロッパへ販売する事は禁じられたので、リライアンス社を始めとするインド精油業者はロシア原油購入を大きく減らしている。
▶ ロシアとしては歳入確保のためのオプションは限られており、25日ロシア副首相アレクサンダー・ノバクは中国に赴き中区に原油輸出拡大に関し協議を行った。
▶ 他方、25日、露ノバク副首相は北京で、原油需要は伸び続けるが、不効率な投資が不均衡なファンダメンタルズに繋がりかねないと語った。今年の世界需要は1億460万バレル/日に達するとノバクはタス通信を通じて言ったが、OPECの需要予想1億514万バレル/日に比べると若干少ない。新規掘削拠点に対する投資は極めて緩慢だが、自然環境下で設備損耗に追いつくのが負担となっているようだ。
③ 2026年世界需給予想
▶ 2026年の原油市場について、数多くの予想が需要を上回った供給がなされるとしており、来年の原油需給バランスは緩んだものとなりそうだ。既にここのところは、過剰供給懸念から市場のセンチメントは下向きだ。
▶ ドイツ銀行は2026年の世界原油過剰供給量を200万バレル/日と予想し、27年での解消も分らないとする。
④アメリカ関連
▶ 原油価格上昇の期待を持たせるのは12月9~10日のFRB政策決定会合である。メンバーの中には利下げを示唆する人も居る。低金利となれば経済成長を促し、石油需要も旺盛となる。
▶ アメリカ石油協会の石油統計が出た。11月21日現在全米商用原油在庫は190万バレル減。ガソリン在庫は50万バレル増。中間蒸溜物在庫は80万バレル増加。
⓹ 中国・イランの話題
▶ 中国からの需要減でイラン原油洋上タンカー在庫が520万バレルと過去二年半で最高となった(日本の原油消費量が400万バレル/日と言われるので、規模がどれ程か想像し得ると思う)。一月時点の洋上在庫量は5~100万バレル。
▶ 今迄イラン原油輸出は旺盛と言われていたが、その相手国は中国が中心。輸出量の90%を占めると言われる。
中国側が輸入を控える理由は①.山東省中小精油企業群が輸入原油の割当を受けられないでいる事、②.最近アメリカがイラン原油を購入した中国企業に制裁を課したことから買い控えが生じていること。
▶ 現在イラン・ライト・ブレンドのICEブレントに対するディスカウントは8ドル/バレル。8月時点では4ドル/バレル
▶ 制裁があるにもかかわらず、中国はイランやロシア原油の購入の完全停止をしようとしていない。サプライチェーン再整備に時間がかかること、積載船を途中で替えることで実効的な制裁逃れを再開している事が理由。
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米時間11月24日終値
ブレント $63.37/バレル、+$0.81/バレル、+1.29%
WTI $58.84/バレル、+$0.78/バレル、+1.34%
12月の利下げ⇒需要刺激 VS ウクライナ和平⇒ロシア原油市場復帰・・の対立する二大要素で24日の市場は動いた。
▶ あまりにもロシア有利と批評された前回の和平案は修正することで合意したが、その修正のデッドラインとされる火曜日を前にアメリカ・ウクライナ両国は検討作業再開をすることとなった。
▶ ロシアの国営ロスネフチと私企業ルクオイルへの制裁は21日に発効し、本来であれば原油価格上昇に働くところである。しかし、市場はウクライナ戦争停戦による効果の方が効果が大きいと見ており、結果市場はどちらかと言えば弱気に傾いていると言われる。
▶ 上記制裁についてトランプ大統領は20日までは発効しないとしていたが、23日ルビオ国務長官はいつから発効するかは不変なものでもない、と発言。
▶ 和平となれば制裁は巻き戻され、ロシア原油は世界市場に復帰する。アメリカエネルギー情報省によれば、2024年ロシアはアメリカに次ぐ原油生産国である。
▶ 年内にアメリカ利下げがあるかないか、は投資家心理を左右するもう一つの要因だ。ニューヨーク連銀総裁が12月利下げの可能性が高まっていると示唆し、市場の期待も高まる。12月利下げとなれば、世界的にリスク指向は高まり、弱気なセンチメントに対抗する因子と働くと期待される。
▶ 今年の原油市場は既に17%近く下げているが、根強い弱気センチメントを映していると言っても過言でないだろう
▶ ロシアの11月原油・ガス歳入66億3,000万ドル(5,200億ルーブル)は前年同期比35%減となりそう。原油・ガスはロシアにとって最大の単一財源でありウクライナ戦争最大の資金源でもある。10月の歳入も前年同月比27%減と見られる。
▶ 11月中旬で、ロシアのフラッグシップ油種ウラルは国際的ベンチマーク油種ブレントに対するディスカウント幅を23.52ドル/バレルまで下げ、先週のウラルの黒海のノヴォロシースク港渡しでの価格は36.61ドル/バレル迄下げている。
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11月22日米市場終値
ブレント $62.56/バレル、▲$0.82/バレル、▲1.29%
WTI $58.06/バレル、▲$0.94/バレル、▲1.59%
▶ 一昨日から言われるトランプによるウクライナ和平案で弱気相場入り。和平実現⇒ロシア原油市場復帰⇒供給過剰進行・・というシナリオ。和平案にはクリミア、ルハンスク、ドネスクの領土割譲とNATOへの参加を諦めることが含まれる。また、ウクライナは「信頼し得る」安全保障を手にできるが、軍の規模を60万人までに限るとされる(AP)。
▶ 当和平案はあまりにもロシアに好意的であり、ウクライナが受け入れるかは疑問が残る。ウクライナ政府はロシアの要求を悉く跳ね返してきた過去がある。
▶ 他に関心を集めるのは、①.世界の企業にとってロシア石油企業ロスネフチとルクオイルとの取引打切期限が21日だったこと、②.ドル高進行、③.ニューヨーク連銀ジョン・ウィリアムス総裁による年内利下げの可能性発言。
▶ 21日が世界中の企業にとってロスネフチとルクオイルとの取引最終期限だが、ブルームバーグによるとウラル種やエスポ種を積んだインド或いは中国などに元々向う予定だったが、行先が定まらないでいるタンカーは50隻程度いるとされる。受け入れ先が見つからなければ、暫くはそのまま彷徨うか、ウクライナが和平案を呑むのを待つしかない。ちなみにウラル種の現在の取引価格は23ドル/バレル程度と言われる。
▶ 取引打切期限が守られるかは疑問が残る。ルクオイルは12月14日まで海外ポートフォリオ売却を進めると言う。またブルームバーグによれば、期限が近づいている時期でさえ外国への原油出荷量は340万バレル/日程度あると言う。ある証券会社は「ロシア原油輸出は持ちこたえているが、まだインド・中国以外の買い手は見つかっていない。もしこの状況が続き、ロシアが諦めて原油から手を引くようになれば、急速に世界レベルでの供給量は急落するだろう」とする。
▶ 米ドルは一ヶ月以上ぶりの高値を付けた。米ドル以外の通貨国には為替面で購入しにくくなり、原油価格を下押すこととなる。ドル高の背景にはFRBによる年内利下げが遠のいたとする観測が広まっているからだ。但し、上述のように21日にはFRB幹部から年内利下げの可能性も示唆され、実際金利も下げている(米10年物国債利回り0.04%安、4.063%)。
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11月20日米市場先物終値
ブレント $63.38/バレル、▲$0.13/バレル、▲0.20%
WTI $59.14/バレル、▲$0.30/バレル、▲0.50%
▶ アメリカ提示の和平案はウクライナのロシアへの領土割譲、軍規模縮小など報道でも知られる通り。ゼレンスキーは20日に和平案に目を通し米国と協議するとされる。停戦となればロシア原油解禁となり、原油供給過剰が進行するのは必至。
▶ 一方でロシア企業のロスネフチとルクオイルとの取引打ち切り期限11月21日が迫っている。これを破れば欧米から制裁対象とされるので駆け込み的な動きも想定される。ルクオイルは12月13日までに海外に広げた事業を売却するとしている。
▶ アメリカ・エネルギー情報省(EIA)による11月14日締め原油在庫統計は4億2,415万5千バレルで342万6千バレル減少。ロイターのアナリストへの事前聞取りでは60万3千バレル減少。
生産量は1,383万4千バレル/日で2万8千バレル/日減少。
原油輸入量は595万バレル/日(+72万8千バレル/日)、原油輸出量は415万8千バレル/日(+134万2千バレル)、精製工程投入量は1,623万2千バレル(+25万9千バレル)。ガ
ソリン在庫は2億739万1千バレル(+232万7千バレル)。
▶ ロスネフチの今年度中間配当はコロナ禍の2020年以来最低11.56ルーブルとなるそうだ。ロシア政府の安定財源なだけに頭の痛いトコロ。同社は上半期純利益が68%減と8月時点で発表していた。
▶ インドの精油企業リライアンス・インダストリーズ社は11月20日を以てロシア原油輸入停止をしたそうだ。同社は過去2年間インド最大のロシア原油輸入業者の地位にあり、ロスネフチとは長期契約を元に50万バレル/日近く輸入していた。
同社がロスネフチと取引を11月21日以降も続ければ制裁対象となり、同社輸出の28%を占めるヨーロッパ市場を失うことになる。
また同社は12月1日以降出荷される製品はロシア原油を全く使わないものとするとしていたが、上述の11月20日期限の件もあって現実には前倒ししている。同社はロシア産から中東原油への切替えを進めている。
一方、最後の同社宛のロシアからの出荷は11月12日で、到着は11月20日以降となると見られる。期限越えの到着ではインド国内への入荷は無理かもしれない。
▶ 先月の中国の原油輸入量は増加。過去最高の輸入量を記録した相手国もあった。例えば昨年10月には2.05トンに過ぎなかったアラブ首長国連邦が今年10月は382万トンとなり、同じく97万トンだったクウェートが236万トンとなった。他方、ロシアは983万トンから911万トンへ減少。
10月の国別ランキングでロシアは首位だが、サウジアラビア702万トン、イラク505万トンで其々続いている。変わったところではブラジル293万トン⇒357万トン、インドネシア0トン⇒154万トン(インドネシアは国策で輸出しないとも聞くが・・)、マレーシア750万トン⇒480万トン。(1トン≒7.33バレル)。またイラン、ベネズエラ、アメリカは輸入ゼロ。アメリカからの実績なしは5か月連続。
また中国の輸入量と精油量の差は69万バレル程度とされ備蓄を進めていると見られる。
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19日アメリカ終値
ブレント $63.51/バレル、▲$1.38/バレル、▲2.13%。
WTI $59.44/バレル、▲$1.30/バレル、▲2.14%
▶ 二つの情報源がロイターに伝えたところでは、アメリカはゼレンスキーに、領土と若干の兵器を諦めると言うアメリアの作成した和平案を受け入れるよう求めたそうだ。ウクライナ戦争が終わればロシア原油が市場に戻り過剰供給懸念は強まるばかりだ。
▶ TP ICAPgroupのスぺシャリスト、スコット・シェルトンは「世界的に見れば原油の状況は、制裁を受けて行き場を失い、洋上在庫がそこら中にある。そのような状況下でもし制裁でロシア国内で眠っていた在庫が一斉に解き放たれれば、原油価格は50ドル台の低い方に向かうだろう」と言う。
▶ 11月21日はアメリカが全世界にロスネフチとルクオイルとの取引打切の期限とした日でもある。Rystad Energyのオイル・アナリストJaniv Shahは「金曜日にその期限を迎えることから現在価格への圧力は最高潮を迎えた」と語り、これからは地政学リスクが弱まり市場は弱気なファンダメンタルズへ関心を移していきそうだとする。
▶ ロシアのアレクサンダー・ノヴァク副首相は、制裁による原油生産への影響を否定し、今年末或いは年初にはOPEC+が提示した生産割当量まで戻るとした。
▶ アメリカ・エネルギー情報省(EIA)から11月14日締めの在庫統計が出た。11月7日4億2,758万1千バレル⇒14日4億2,415万5千バレル。342万6千バレル減少。精製量も多く、輸出量も増えたため。
▶ 国際エネルギー・フォーラム内組織の共同データイニシアティブ(JODI)の19日の発表によると、9月の世界石油需要は8月比140万バレル/日増、前年同月比180万バレル/日増だった。米国、インドネシアの消費が多かったことなどが要因。JODIへ世界44カ国から報告された最新データによると、9月の世界原油輸出量は8月比130万バレル日増、前年同月比150万バレル/日増。JODIへの報告国の9月原油在庫は8月比640万バレル増加、製品在庫は2,300万バレル増加。
▶ サウジアラビアは9月に過去7か月で最高の原油輸出量を達成。同月生産量も過去29ヶ月最高。
▶ EIAは約10年ぶりに見解を改め、アラスカ・ノーススロープ郡の産油量が来年13%増となると発表。二つの大型油田で量産体制に入る。
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11月18日アメリカ
ブレンント $64.89/バレル、+$0.69/バレル、+1.07%
WTI $60.74/バレル、+$0.83/バレル、+1.39%
▶ トランプ大統領は複数の次期FRB議長候補者と面接をしたと18日発表。これを受け、WTIは60.92ドル/バレルの当日最高値を付けた。トランプ大統領はパウェル議長を金利引き下げに消極的として批判してきた過去があり、ジョン・キルダフ、アゲイン・キャピタル会長は「このニュースは市場にとってサポーティブだ。トランプ大統領が議長職にどんな人物を迎え入れるか見えれば、マーケットはリスクオンに向かう」。金利低下⇒借入コスト縮小⇒需要拡大⇒価格上昇が・・典型的パタ-ンを想定。
▶ アメリカ財務省は10月のロスネフチ、ルクオイルへの制裁が既にロシアの原油収入を奪い、時間の経過とともに輸出数量も目に見える形で制約を受けることになると発表。
▶ 17日には、ロシアと取引をするあらゆる国への制裁を定める法案をトランプ大統領が共和党に作成を命じたと発表。このスキームにはイランも入るとしている。
▶ ウクライナから攻撃を受けたノヴォロシースク港と近隣のCaspian パイプライン・コンソーシアム・ターミナルは17日に輸出業務再開。
▶ 先週末ウクライナによる攻撃でロシア第4位の精油所(ロスネフチのリャザン精油所)が蒸留装置停止で精油生産見合わせ。同所の能力は26万バレル/日以上で全ロシアの能力5%を占める。12月1日までは稼働が見込めない。
▶ ゴールドマン・サックス(GS)が2026年原油平均価格が現状より下落すると予測。具体的にはWTIで$53/バレルとする。18日のCNBCの番組でGSは、①.来年は原油をショートすることを投資家に勧める。②.WTIが60ドル前半/バレルまで下がればアメリカ・シェールオイルは設備投資が消え生産の成長は止まり、世界市場でもリバランスが起るとする。③.しかし長期的目線で言えば設備能力に余裕と設備拡張をする資力はOPECしかなく供給を引っ張れる存在と目される。④アメリカ・シェールから幾らかは成長は期待できるが、それでもブレントが$80/バレルは必要で、2020年代末まで待つことになる。
▶ 18日のCNBCにはOPEC事務局長Haitham al Ghaisが別番組に出演。OPEC+の最新月次報告書に対するマスコミの不正確な理解を糾した。少数の数字を切り取り、読み取れる内容から逸脱したメッセージや解説を捏造していると言う。OPECは先週の月次報告書で2026年の非加盟産油国供給量が130万バレル/日増加し、世界需要は160万バレル/日増の1億620万バレル/日となり、来年の原油需給がバランスすると予想した。一方でブルームバーグの聞き取りに応じたトレーダーの多くは、2026年1~3月期は増産見合わせをしたとしても、OPECは来年増産をすると回答している。月次報告書発表後、市場は売りで反応し国際的ベンチマーク油価も下落した。
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▶ 制裁を受けたことにより、ロシアのルクオイルは経営が揺らぎ、資産売却を模索中。先週アメリカ財務省はルクオイルと同社海外資産購入の協議する事を希望者に許可した。少なくとも200億ドルと言われるルクオイルのポートフォリオ獲得レースに当初参加していたのはカーライルを含む数社だったが、そこへシェブロンが参加。
▶ ルクオイルは全世界産油量の2%を占めるが、同社海外生産分は世界産油量の0.5%を占める。ルクオイルは精油所をヨーロッパに持ち、油田権益をカザフスタン、ウズベキスタン、イラク、メキシコ、ガーナ、エジプト、ナイジェリアに持ちと言われる。シェブロンは対象資産全部を買い取るつもりはなく、ルクオイルとオーバーラップするカザフスタン事業に関心があるとされる。
▶ カザフスタンではルクオイルはKarachaganak油田で13.5%、Tengiz油田で15%の権益を持つが、シェブロンを始めエクソン・モビル、エニ、シェルも権利を持つ。またルクオイルはナイジェリアのオフショア・ライセンスOML-140の権益を有するが、シェブロンはそこで操業もしている。ルクオイルはイラクのWest Qurna 2プロジェクトでも操業している。イラク政府はアメリカ財務省にルクオイルのWest Qurna 2権限停止2ヶ月猶予を求めたと政府関係者三人がロイターに語っている。イラク政府は自らの手でのルクオイル資産購入は否定している。
▶ ルクオイルのカザフスタン資産にはエクソンも目を付けているとされる。ルクオイルが権益を有するWest Qurna 1の近隣のWest Qurna 1プロジェクトではエクソンが長く操業していたが、昨年その権限が切れた。エクソンは、ルクオイルにとってクラウン・ジュエリーと言われる上述のWest Qurna 2にも関心を寄せていると言われる。
▶ 17日、ルクオイルの完全子会社でフィンランドのスタンドチェーン、テブオイルは、親会社の海外資産売却努力の一環として同社所有権が変わる事に異論はないと発表。
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日本時間12:06
ブレント 63.91ドル/バレル ▲0.29ドル/バレル ▲0.45%
WTI 59.60ドル/バレル ▲0.31ドル/バレル ▲0.52%
▶ 先週末は、露のヴォロシースク港並び近接するCaspianパイプライン(世界供給量2%相当)がウクライナによる攻撃で輸出停止に陥り、原油価格はアメリカ時間では2%上昇した。
しかし、16日(日曜日)の出荷再開が報じられると、17日アジア時間には原油価格は下落した。この影響がアメリカ時間にも影響した模様。
▶ 一方でウクライナ軍は15日に露リャザンとノヴォシビルスクの石油精製所への攻撃を発表している。
▶ トランプ大統領は16日ロシアと取引を行う企業には制裁を加える法案を共和党内で検討中と発言。またイランに同様の措置を取るとも言っている。
▶ 先週火曜日のブレントのネット・ロングポジションは164,867枚と12,636枚増。
▶ ブルームバーグが25人のトレーダーとエネルギー専門のアナリストからの聞き取り。67%の対象者が来年もOPEC+は増産を継続すると回答。残りの回答者は現状維持若しくは減産を予想。
▶ ロシアがウクライナへのドローン攻撃を展開しているが、思わぬ失敗をやらかした模様。ウクライナ・オデーサ市イズメイル港に4,000トンのLNGを積んで停泊中のトルコ船籍タンカーOrindaが被弾。ロシア・ドローンから直接攻撃を受けたと言い、船員16人が避難したが、けが人はいないと言う。また他の民間船舶にも被害が出ており消防や緊急対応職員が総出で火災に対応している。同港はル-マニアとの国境にも近く、ルーマニア側の国境の村プラウルでは村民避難が実施された。トルコ側も国会議員が「トルコ船舶が戦争のど真ん中に置き去りにされることは許されない。死傷者が出なかったことだけは幸いだ。政府は個別の案件だとして無視してはいけない」とXに投稿している。
▶ ロシアのフラッグシップ油種ウラルが36.61ドル/バレルと過去3年で最低を付けた。国際的ベンチマーク油種ブレントとの差は23.52ドル/バレルまで広がる。ロシア自身の歳入、更にはウクライナ戦争の原資に影響が出るのは必至。ロスネフチやルクオイルへの制裁が効いている模様。
▶ イランは日照りで水不足。イラン大統領「テヘランに12月までに雨が降らなければ、水は配給制にしなければならない。それ以後も降らなければ住民にテヘランから移動してもらわねばならない」。
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11月14日米国市場終値
ブレント 64.39ドル/バレル、+1.38ドル/バレル、+2.19%
WTI 59.95ドル/バレル、+1.26ドル/バレル、+2.15%
▶ 黒海沿岸の主要港都市ノヴォロシースクのエネルギーハブ基地にウクライナ・ドローンが攻撃し、ノヴォロシースク港からの石油輸出が停止し、石油パイプライン独占企業トランスネットも外部への原油供給を停止した。ロシアの地元公式発表では、港内の船舶やその船舶近くのアパートの建物や石油貯蔵施設に損害が出ており、船員三人がけがを負ったとされる。
▶ ノヴォロシースクはロシアだけでなくカザフスタンにとても重要な原油出荷港であり、小麦輸出港でもある。
▶ 10月のノヴォロシースク港からの原油出荷量は日量76万1,000バーレル(322万トン)で、精製製品は179万4,000トンに及ぶ。
▶ 14日イギリス政府は制裁下にあるルクオイルのブルガリア子会社二社がブルガリア政府の支配下にはいった事から、同子会社二社に事業継続の特別ライセンスを発行した。
▶ 14日イランはホルムズ海峡を抜けシンガポールへ航行中だったマーシャル諸島国籍の石油タンカーTalaraを拿捕。6月のイランーイスラエル紛争以来の緊張関係。アメリカ軍関係者によると同タンカーは公海からイラン領海に誘導されたという。
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11月13日アメリカ時間終値
ブレント 63.01ドル/バレル、+0.30、+0.48%
WTI 58.86ドル/バレル、+0.37、+0.63%
▶ ロシアをウクライナ和平会談の席につかせることの一環として露企業ルクオイルに制裁が加えられたが、11月21日以降同社との取引は禁じられる。
▶ WTIには60ドル/バレルの強い支持があり、強力な対露制裁が開始されると原油市場には短期的に支障が生じると見られる。
▶ 13日アメリカ・エネルギー情報省は11月7日の在庫統計を発表。7日の全米原油商用在庫は4億2,760万バレル(前週末比640万バレル増加)。7日迄の一週間の原油生産量は1,386万2,000バレル、輸入は522万2,000バレル、輸出は281万6,000バレル、精製部門への投下量は1,597万3,000バレル。ガソリン在庫は2億510万バレルで前週比90万バレル減少。
▶ 前回触れた国際エネルギー機関(IEA)の12日発行のレポート(Short-Term Energy Outlook)は市場関係者に不興を買っているようだ。予測方法を変更し、石油需要が2020年代終わり~30年にピークを付け、石炭・石油・ガスへの新規投資は無くなるとの前回の予想から、2050年迄石油需要は成長するとの言説の変化にはトランプ大統領への忖度だとの声も出ている。OPEC+はIEAの変節を「現実との出会い」と評している。
▶ 12日のIEAのレポートは、今年のアメリカの生産量は前回予想値よりも大きくなるとしている。
▶ IEAは昨日月次報告書を発表し、今年と来年の世界原油供給成長予想について述べ、2026年はこれ迄の予想以上の過剰供給となり世界在庫も一貫して上昇し、価格も下押しされるとしている。
▶ 前回触れたOPEC+定例報告では、2026年の原油の供給過剰が出る可能性が示唆されたが、以前までの強気な論調から変わった。市場の雰囲気もこれに影響を受けたようだ。
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11月12日米国市場終値
ブレント 62.71ドル/バレル ▲2.45ドル/バレル ▲3.76%
WTI 58.49ドル/バレル ▲2.55ドル/バレル ▲4.18%
▶ 11月12日はOPEC+並びIEA(国際エネルギ-機関)がそれぞれ定例報告書を発行。
▶ 以前は2026年を世界的に供給不足としていたOPEC+だが、今回の報告書では広い範囲の非OPEC+産油国が増産をすることで、来年の供給量は需要に見合うとした。市場は既に原油市場は需給均衡状態にあると認識されており、今回のOPEC+の見解は原油価格に下押しとして効いたとされる。
▶ OPEC+の見解では、来年は米国、ブラジル、ガイアナを始め非OPEC産油国生産量が160万バレル/日増え、1億620万バレル/日となるとしている。またOECD加盟国の国家備蓄分を除いた原油商業在庫も過去5年平均レベルの量に収まるとしている。
▶ IEAはこれまでの世界原油需要が2020年代に「ピーク」を迎えるとの説を捨て、需要量は2050年代まで成長することを認めた。その理由として、石油化学工業、運輸、航空からの需要が伸び続かるとする。今回IEAは従来の気候要因を取り入れた予想手法から以前の各国の政策を説明因子とする予想方法へ戻している。IEAのへ見解の変化にはこれまで言われてきた需要の構造的減少論と趣を変えており、トレーダーからは、それではいつ需給均衡達成時期が何時なのか、と困惑の声も出ている。
▶ ブレント、WTIとも9月以来最低の水準の価格。市場関係者は12月のOPEC政策レビューまではボラタイルな動きと見ているそうだ。
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2025年11月11日
バックワーデーション・カーブが平坦化しつつあり、広い範囲でアジアでは洋上在庫が積み上がり、市場参加者は来年は例えOPEC+の増産見合わせのある第1四半期にて原油価格が上っても、年間では弱気相場となると見ているようだ。
今年11月のブレント価格も63~66ドル/バレルのボックス圏で推移し、ルクオイルのイラク事業での不可抗力宣言があっても大した反応を原油価格は見せなかった。
幾つかオイルプライスドットコムにあった話。。
①.中国バイヤーからのサウジ原油12月出荷発注量は、4月以降最低の118万バレル/日。
サウジのアラムコは12月の公式価格を値引いているのではあるが・・
②.イラクWest Qurna 2 オイル・フィールドでロシア第2位石油企業ルクオイルが不可抗力宣言。同産油地帯は48万バレル/日の産出量を誇るが11月の出荷を三隻分キャンセル。
③.フーシ派、紅海での攻撃停止示唆。イスラエルがガザ攻撃を停止すれば、フーシはイスラエル船舶への攻撃を見合わせると予てから言っていた。9月29日のオランダ船への攻撃が最後となると見られる。
④.中国は国内でのシェールオイル生産に力を入れており、重慶油田は中国国内のシェールオイルの半分を算出している。同油田は採掘開始から12年で累計7,330万バレルを達成したが、直近3年で1億4,660万バレルを産出。地質的には困難を極めたが中央政府の移行もあって生産を加速。
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11日米国市場
ブレント終値65.16ドル/バレル、+1.10ドル/バレル、+1.72%
WTI終値60.98ドル/バレル、+1.07ドル/バレル、+1.79%
▶ ロシア石油企業ルクオイルがイラクのWest Qurna-2フィールド事業(原油産出量40万バレル/日程度、同社は75%の権益を有する)で不可抗力を宣言。イラク政府は同社との原油ならび現金取引を全て中断したとされる。
▶ 原油供給過剰感のある中でロシアからの原油輸出が減ることで原油価格は上がったが、他方でロシア企業が制裁を受けることで世界的には暖房用灯油やガソリン価格へ影響も出始めているようだ。
▶ トランプ大統領はインドとの通商協議が近くまとまるとし、ロシアとの原油取引も終わるとし、実際相当減っていると言ったとブルームバーグが報じた。
▶ サウジアラビア、イラク、クウェートはインドへの原油供給量を12月に増やすそうだ。インド精油企業はロシア原油の代替先を探していた。
▶ 昨日のCNBC(ロイター提供文面)やオイルプライスドットコムでも原油市場は供給過剰を見込んだ弱気観が支配的としており、OPEC+が価格よりも世界シェアを優先していることから来年第1四半期の増産見合わせ以降の増産回帰を恐れているようだ。
▶ 他方でアメリカ政府閉鎖問題問題が解決方向にあることは需要に対して好影響を及ぼすと期待される。
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米国市場10日終値 ブレント先物64.06ドル/バレル、+0.43ドル/バレル、+0.68%、WTI先物60.13ドル/バレル、+0.38ドル/バレル、+0.64%
▶ 40日続いた米国政府閉鎖問題が解消に向かい始め、楽観的雰囲気が漂う。
▶ 政府閉鎖では空港統制官が出勤がボランティア状態となり、人数が足らず、飛行機が飛ばない(9日は欠航2,800便、遅延10,200便)ことから石油消費への影響も出ると言われる。
▶ 11月2日のOPEC+会合で12月微増産と来年1~3月期の増産見合わせが決まったものの、先週はブレント、WTIとも2%下げた。
▶ ここ数週間の西側による対露制裁強化で中国やインドではロシア原油輸入を手控え、中国では輸入量の割当不足から独立系精油企業からの需要に制約が生じ、アジアの海では行先を失った原油タンカーの数が倍増した。
▶ 今月初めロシア黒海の港湾都市トゥアプセはウクライナ・ドローンに攻撃を受け、同地で精製した燃料油の出荷を停止している。従って最近の原油洋上在庫増加は、行先が決まらず出荷されたロシア原油以外の要因があると思われる。
▶ アメリカは企業に対し、ロシア石油企業ルクオイルとの事業打切り期限を11月21日と定めており、ルクオイルは八方塞がり状態にある。スイスのトレーダー、Gunvorへの事業売却も見込まれていたが、これも失敗に終わっている。
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米時間11月7日、ブレント終値63.63ドル/バレル、+0.25ドル/バレル、+0.39%。WTI終値59.75ドル/バレル、+0.32ドル/バレル、+0.54%。
▶ 相変わらず米在庫原油増⇒世界需要不振懸念が意識される。先週末米在庫は政府発表で520万バレル増。
▶ 米原油在庫増の要因には外国からの原油輸入増(特性上、国内原油が精油できない施設もあると言う)が想定以上だったこと、精油活動が活発でなかったことが挙げられる。
▶ 11月、行先の決まらないものも含め洋上航海中の原油量が史上最高となったとする報道が増えている。対露制裁の影響或いは制裁下にあるイラン原油、更には中東原油過剰生産が原因とされる。
▶ ほかにも原油価格不安因子として、強すぎるドル、政府閉鎖問題が挙げられている。
▶ 中国は対露依存度を減らしたかもしれないが、同じく制裁下にあるイランやベネズエラからも原油購入を継続。
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米時間11月6日、ブレント終値63.38ドル/バレル、▲0.14ドル/バレル、▲0.22%。WTI終値59.43ドル/バレル、▲0.17ドル/バレル、▲0.29%。
米時間11月6日 ロイター抄訳
▶ 10月まではOPEC+内外とも原油生産が拡大し供給過多懸念から10月まで3ヵ月連続で原油価格は下落傾向にある。
▶ JPモルガンの顧客向けレポートでは、年初から11月4日まで世界原油需要は一日当り85万バレル増加してきたが、当初予想の一日当たり90万バレル増加を下回っている、とされる。旅行活動が振るわず貨物出荷が低迷していることが原因とされる。
▶ 昨日の下げは米政府原油在庫統計(520万バレル増、4億2,120万バレル)で原油価格は下げた。
▶ サウジアラビアは12月渡しアジア向け原油輸出価格を大きく下げた。OPEC+増産の結果供給が勝っている状態を示唆。
▶ キャピタル・エコノミクスは「原油への下押し圧力は長引くと思う。2025年末には60ドル/バレルを下回り、2026年末には50ドル/バレルを切ると思う」と言う。
▶ ロシアのロスネフチ並びルクオイルへの制裁は二週間前に始まり、ロシア原油供給に不安を齎している。しかし、オニキス・キャピタル。グループからは「原油価格への影響は多少あっても、目を見張るほどのものではない。確かに影響を受ける物量規模からすれば、今の影響は小幅にすぎない。しかし、市場自身がまだ制裁のもたらす影響像を評価しきれていない」と言う
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▶ 米時間11月5日原油価格軟調。終値:ブレント63.52ドル/バレル(0.92ドル/バレル安、1.0%強安)、WTI59.60ドル/バレル(0.96ドル/バレル安)
▶ 注目されたのは先週末時点の政府全米石油統計。原油在庫は520万バレル増、4億2,120万バレル。アナリスト事前予想では60万3,000バレル増だったので供給過剰と受け止められる。
▶ 一方で、ガソリン在庫はアナリスト予想110万バレル減に対し470万バレル減と需要好調な兆し。
▶ 世界的にも原油余剰に需要減退感が漂う。アメリカ以外ではアジアの経済成長鈍化からエネルギー消費が弱まるとの懸念が出ている。またドルが他通貨全般に対し強いことから、米ドル以外の通貨国には(米ドル表示の)原油を買いにくい
▶ 今後の供給に不安を抱えるのはベネズエラとナイジェリア。トランプ政権による軍事介入が懸念される。
▶ カザフスタンはOPEC+からの割当量を超えた生産を続けてきたが、10月はガス凝縮物を含まない原油生産量は10%減の169万バレル/日。依然超過状態継続。
▶ ウクライナドローンから攻撃を受けたロシア黒海の石油出荷基地都市トゥアプセは石油製品輸出停止。他方で精油設備は攻撃を受け、原油精製中断。
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日本時間11月4日11:35
ブレント 64.71ドル/バレル、▲0.18ドル/バレル、▲0.28%
WTI 60.88ドル/バレル 、▲0.17ドル/バレル 、▲0.28%
OPEC+月次会合で12月増産量137,000バレル/日と2026年1~3月増産見合わせが決まった。
この前後に起こった話を幾つか紹介。
▶ 11月2日、ロシアの黒海の石油出荷基地もあるリゾート都市トゥアプセでウクライナドローンから攻撃。火災が発生し、少なくとも船舶一隻が損傷。
▶ 10月31日のアメリカ・エネルギー情報省の報告では8月のアメリカ原油生産量は1,380万バレル/日
▶ 11月2日のOPEC+月次会合を受け、モルガンスタンレーがいち早く2026年原油予想価格を修正。ブレント57.50ドル/バレルから60ドル/バレルへ。
▶ 11月3日、アラブ首長国連邦Suhail Al Mazroueiエネルギー相ガアブダビで行われたADIPECエネルギー会議で「過剰生産のシナリオなど説明しない。そんなことはありえない」「見えてくるのは広がる需要だけ」。こうした発言は最近のOPEC+の公式見解に沿うもの。OPEC+は国際エネルギー機関(IEA)や民間アナリストより需要の先行きに楽観的な発言をしがち。
▶ OPECは2025年石油需要量を前年比130万バレル/日、来年は140万バレル/日増加するとしてきた。他方、IEAや一部アナリストからは来年早々にはOPEC+内外の増産で記録的過剰生産に陥るとされる。
▶ ロシアのロスネフチやルクオイルなどへのアメリカによる制裁により、中国のシノペックやペトロチャイナなど国営企業が発注済みだったロシア原油の積み荷をキャンセルし始めている。中小精油業者もペナルティを恐れ購入停止に動いている。中国のロシア原油輸入量の45%が制裁の影響を受けると言われる。
▶ ロシアは代表的油種ウラルを先々週末59.77ドル/バレルまでディスカウントするなど売価水準が低下。
▶ インド大手精油企業バーラット・ペトロリウムがロシア原油からアラブ首長国連邦原油へ切り替え。スポット市場で調達、来月200万バレル分出荷。同社は一か月に200万バレル程度をロシアから輸入していた。
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日本時間11月3日14:16
ブレント 64.98ル/バレル、+0.21ル/バレル、+0.32%
WTI 61.17ドル/バレル、+0.19ドル/バレル、+0.31%
昨日のOPEC+会合に対し原油価格はポジティブな反応。
来年1~3月の増産見合わせは弱気派と強気派で見方が異なる。
強気派は、来年1~3月の増産見合わせは供給量増加の歯止めとなり、価格支援材料と評価。
弱気派は、12月増産量が限定的で2026第1四半期増産も回避されたことはOPEC+が需要の伸びに未だ慎重な態度を取っている証拠と見ている。
アメリカによるロシア原油生産者への制裁は世界原油市場で供給への不安感を醸し出しているかもしれないが、他方でアメリカシェールオイルを始めとする非OPEC+産油国の生産量は旺盛であり、需要の増加があってもそれを吸収し価格上昇も制約されそう。
一方でトランプ大統領が、産油国としても規模の大きいナイジェリアやベネズエラに軍事介入を示唆しており、仮に両国からの世界原油市場への供給が滞れば、原油価格に影響が出るかもしれない。
次回会合は11月30日とされる。
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OPEC+月次会合11月2日開催。
12月増産目標137,000バレル/月で決定。
アメリカによる対露制裁を考慮し来年の1~3月の間は増産を見合わせる、との発表もあった。
出席国は8ヶ国・・サウジアラビア、 ロシア、アラブ首長国連邦、イラク、クウェート、 オマーン、カザフスタン、アルジェリア
OPEC+は今年4月に増産に転じ、これまで目標生産量を累計で290万バレル/日増やしてきたが、この了は世界全体の供給量の2.7%に相当する。
しかし過剰生産が迫ると予想される中で、10月以降は増産ペースを落としている。
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米時間10月31日・・・
ブレント 65.77ドル/バレル +0.40ドル/バレル +0.62%
WTI 60.98ドル/バレル +0.91ドル/バレル +0.68%
▶ 米時間31日の原油価格はアメリカがベネズエラに空襲をかけるとの報道から一時上げたが、トランプ大統領がソーシャルメディアでこの報道を否定したことで油価は戻した。
▶ ドルは主要三通貨に対し三か月ぶりの高値。ドル以外の通貨国には原油を始めドル表示商品が値上がりした形となった。
▶ サウジの8月の原油輸出量は過去6ヶ月で最高の640万7,000バレル/日(ジョイント・オーガニゼーション・レータ・イニシアチブ調べ)。また先週のサウジの生産量は1,360万バレル/日と記録的(アメリカ政府)。一方、ロイターによると、サウジは12月のアジア向け原油輸出価格を下げると言われる。
▶ 10月通しではブレント2.9%、WTI2.3%下げたが、OPEC並びOPEC非加盟主要産油国では増産がなされ、他方でロシア原油が制裁を受け、対中、対印輸出に支障が出た。
▶ ロイターによる聞き取り調査では、2025年価格予想の平均値は、ブレント67.99ドル/バレル、WTI64.38ドル/バレルとされる。9月の調査ではそれぞれ67.61ドル/バレル、64.39ドル/バレルだった。
▶ OPEC+会合は11月2日。12月増産137,000バレル/日と目される。
▶ 中国の10月の公式製造業統計が発表され、7ヵ月連続の縮小。
▶ 10月30日トランプ大統領は中国がアメリカからのエネルギー輸入手続きを開始刷りことで合意し、アラスカ産原油・天然ガスの大量購入に繋がるだろうと語った。しかし、米中貿易取り決めが中国内需に火をつけるとは思わないとする関係者は多い。
▶ インド国営インディアン・オイル社は同国最大の精油企業だが、今週末に制裁外企業のロシア原油を受け取った。日量12万バレルに相当する。同社は今後もロシア原油輸入を継続すると言っている。
▶ 別のインド国営精油企業ヒンドゥスタン・ペトロリウムは決算発表で、会長のVikas Kaushalが、ロシア原油への依存度は約5%程度と低く、増やしても経済的合理性に欠き、既に代替原油の手当てもつき心配していないと発言。
▶ インド最大の民間精油企業リライアンス・インダストリーズは既にスポット市場で調達を増やし、ロスネフチとの長期原油輸入契約を差し止めると見られる。
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10月30日のアメリカ原油市場についてロイター報道。
▶ 詳細を語るほどではないが、昨日はトランプ・習近平会談が一大イベント。
中国製品関税を57%から47%へ下げたとか。アメリカ産大豆を中国が購入再開するとか、中国側が麻薬原料フェンタニールの取り締まり強化をするとか。
▶ もう一つ影響が大きい話としてはFRBの利下げ。
これも既に巷に出た話で新鮮さはないが・・
下げ幅0.25%で今年最後と見られる。
▶ 既報の米原油在庫減(10月24日、686万バレル減、4億1,600万バレルで、ロイターの予想値21万1千バレル減を上回った)や11月2日のOPEC+会合が報じられている。
話題が少ないので、oil price. comの記事の見出しをいくつか紹介。
① 石油・ガスパイプラインのカナダ企業エンブリッジはアメリカ政府からウィスコンシン州への新パイプラインの承認を得た
② カザフスタン政府とエクソンはKashagan oil fieldの次のフェーズに目を移す
③ ロシアのミサイルがウクライナの電力グリッドに直撃。死者三人。
④ 原油価格低迷で中国大手石油企業CNOOC利益激減
⑤ 世界電力需要2035年迄に30%増加
⑥ ナイジェリア、国営精油所復活目指す
⑦ ロシア・ルクオイル、アメリカによる制裁で世界中に展開する投資案件売却
⑧ 原油価格低迷の中、トタルエナジー第3四半期決算堅調。
⑨ 石炭価格上昇でアジア輸入量減少に向かう
⑩ インディアン・オイルロシア原油からアメリカ原油へ切替模索
⑪ エクソン、モザンビークでのLNG契約更新打切り
⑫ 2035年以降アメリカ原子力発電量27%増と予想される
⑬ 米政府、対露制裁の中、ロスネフチにドイツ国内資産使用にライセンス付与
⑭ クウェート、2030年迄に油田調査活動に40億ドル投資
⑮ ウッド・マッケンジー、石油需要2032年までにピーク打つと予想
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日本時間10月30日11:20
ブレント 64.61ドル/バレル、▲0.31ドル/バレル、▲0.48%
WTI 60.17ドル/バレル、▲0.31ドル/バレル、▲0.51%
29日アメリカは原油上昇。アメリカでは原油並び燃料油在庫が減少(つまり需要旺盛)。
これから行われる習近平との対談にトランプ大統領が楽観的なことも景気先行きを明るく感じさせた。
①.米国在庫に関しては米エネルギー情報省が原油700万バレル減少と市場予想21万1千バレル減より大きかった。
これにより、今まで言われてきた過剰供給~不要在庫形成との予想を見直しに繋がる。
②.トランプ大統領は30日韓国での中国習近平総書記との会談に先立ち、良い結果を生み出すと発言。
韓国とも貿易に関する取り決めを纏める。
こうした流れでトランプ大統領発の関税や貿易戦争から生じた経済不振は幾許かは軽減され、ここ数か月伸び悩んだ原油を始めとする商品価格にもポジティブな影響が期待される。
③.インド行ロシア原油タンカーが行先を変更した話が出ている。
ブルームバーグがKplerから得た話として・・
10月20日バルチック海プリモスク港で73万バレルのロシア原油を積んだタンカーがインド・シッカ港に向けて出港。予定到着時期は11月中旬とされた。しかし、出向はしたものの現在ではバルチック海に留まる。
④.今回のアメリカによるロシア制裁は同国二大石油企業ロスネフチとルクオイルを標的にしたものと言われ、ロシア原油輸出量の約半分、200万バレル/日がこの二社で取り扱われると言う。制裁によって、左記二社と取引していた企業は11月21日まで取引量を減らさねばならない。また今週ルクオイルは制裁の結果海外事業を売却すると発表している。
⑤.アメリカによる制裁に対しては実効性について疑問の声もある。
例えばKplerは上記二社に対する制裁によって短期的には原油供給の流れに制約も出るだろうが。原油市場全体の構造変化まではもたらさないと予想する。「ロシア原油輸出に大きな支障が出るかと言われれば、そこまで行かないと考える。今回課された制裁では細かな網が用意されておらず、アメリカ以外、たとえばトルコやインド、中国などの精油業者が直接ロスネフチと取引することは法的にはまだ可能だから」っとKplerは言う。
⑥.制裁に実効性が備われば原油価格は高くなり、西側の大規模輸入国にとっても痛手となるはずとも言われる。
元米国務省高官は「制裁は針穴に糸を通すような政策だ。世界経済を壊すようなやり方はするなと役人たちは言われている。つまり制裁は第3、第4リーグ国を対象としたもの」「今まで見ていると政府のやっている事はロシアに幾らかダメージを与えることは想定しているものの、殆どが警告程度のもの」とウォールストリートジャーナルで述べている。
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▶ OPEC+会合は11月2日。12月の追加増産量137,000バレル/日を決めると見られる。
▶ サウジアラビアはブレントが一定期間50ドル/バレルを保つ迄は増産をしたいらしい。そこまで行けば、WTIは50ドル/バレルを下回り、米シェールオイルシェールオイル生産量も減り、OPEC+のシェアも騰がるとの算段。
▶ 但し、WTI60ドル/バレルでも米シェールオイル生産量の伸びは頭打ちは確実とされる。
▶ サウジは主要産油国の中でもほぼ唯一生産余力があり、原油価格維持と販売数量増加を望んでいると言われる。
▶ 一方で、サウジは世界的原油在庫動向(増加すれば原油価格下押しに働く)に注意を払っており、増加が鮮明になれば増産も控えるともみられている。
▶ アメリカのロシア原油制裁は11月21日から発効。ロシア企業ルクオイル、ロスネフチへの制裁はロシア原油の息の根を止めるかとも言われる。
▶ 一方で、実効性については疑問も出ている。ロイターによればロスネフチのドイツでの事業に関し例外措置をアメリカ政府が認めたそうだ。同事業の資産がロシアのコントロール下から外れたためとされる。
▶ インドはすでにロシア原油購入を減らしていると言われ、中国でも一部そのような動きもあるとされる。
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イラクはOPEC+で課せられている生産枠を超えがち(超過量はグループ内一)で、過去に上限枠を超えた生産分の補償として生産枠に満たない量に甘んじる。
そのイラクがOPEC+に550万バレル/日の生産枠を求め、OPEC+と交渉とか。
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そろそろ次のOPEC+会合が話題になってくる。
今度の日曜?
また増産?
ロシアの鳴きが入るだろうけど・・
また下げるかもね?
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1月に買った880円を900円で利確しました。
原油に触るようになって6年だけどいまだによくわからん。
原油価格の上昇下落の読みは当たってるのに難しいなぁ…😟
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日本時間10月17日AM10:49
WTI 57.38ドル/バレル、▲0.08ドル、▲0.14%
ブレント 60.99ドル/バレル、▲0.07ドル、▲0.11%
米時間10月16日CNBC・ロイター最終版
<<油価1%安、トランプ・プ-チン会談が見え始め5か月ぶり安値に沈む>>
▶ トランプ大統領が、近々プーチン大統領とウクライナでの戦争を終わらせるためにハンガリーで会うと発言。
世界原油供給の見通し変化で、原油価格は下落。
▶ ゼレンスキーとの会談を翌日に控える16日、トランプはブダペストで近日中にプーチンと会い、ウクライナへの戦争行為終結を話し合うと言った。
具体的に何時プーチンと会談するかは明言しなかった。
▶ 一方でトランプ大統領は、インドのモディ首相が15日にロシアからの原油購入を停止すると約束したと言う。ロシアはインドにとって需要の30%を満たす一番の原油供給国である。
▶ 16日インド政府は、メインとなるゴールは二つあり、一つは段階的購入停止。二つ目は代わりとなる供給の補償と主張。この件についてトランプ大統領からはコメントが無かった。
▶ ロシアはインドとのエネルギーパートナーシップが継続されることに自信があると言っている。
▶ 15日にイギリス政府が新たな制裁を発表。ロシア二大エネルゴー企業ロスネフチとルクオイル、四つの石油ターミナル港、影の船団位属しロシア原油輸送に関わる44隻のタンカー、中国の民間精油所Shandong Yulong Petrochemical、インドに所在するロシア資本精油企業Nayara Energy Limitedなどが対象。
▶ アメリカのスコット・ベッセント財務長官は日本の加藤財務大臣にトランプ政権としてはロシアからのエネルギー輸入を停止して欲しいと伝えた。日本はロシア産原油の主要輸入国ではない。
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7月7日 WTI原油67.93 ブラッツドバイ原油58280 原油ベア957
10月16日 WTI原油58.79 ブラッツドバイ原油58127 原油ベア930
10月17日 WTI原油57.51 ブラッツドバイ原油56860 原油ベア???
減価するとはいえ明らかな詐欺銘柄じゃないの?野村はどう考えてるの?
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10月14日 オイルプライスドットコム
<<ロシア原油・燃料輸出収入減少>>
要旨
▶ 14日の国際エネルギー機関(EIA)の発表データによると、ロシアの原油・燃料輸出による9月の収入は前月に続き減少。
▶ 9月の原油並び石油製品の収入は8月135億8,000万ドルから133億5,000万ドルへ減った。
▶ ロシアの9月軽油、ガソリンの輸出量は76万バレル/日と2017年以来の低水準。
▶ 9月の原油及び石油製品の輸出は21万バレル/日増加し740万バレル/日と過去16ヶ月で最高。ウクライナドローン攻撃により精油施設稼働に支障が出たため原油のまま輸出せざるを得なくなった。しかし、原油価格低迷で収入額としては落ち込む形となった。
▶ ウクライナによる攻撃で被害は燃料生産設備及び輸出港の双方に及び、9月の海運での燃料製品出荷量は前月比17.1%減少。
▶ ウクライナによる攻撃では、50万バレル/日のロシア精製能力が失われた結果、ロシア以外の世界への影響も現れた。常客は代替品確保に手を焼き、軽油の値上がりやジェット燃料の不足が見られたとされる。軽質スイート原油の精製マージンはヨーロッパでは二年ぶりの高水準となり、アメリカのメキシコ湾岸地帯やシンガポールでは18ヶ月ぶりの高水準となった。
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10月14日 オイルプライスドットコム
<<原油60ドルならOPEC+外産油国は減産、トタルエネルギー>>
要旨
▶ 14日、ロンドンで開催しているエネルギー・インテリジェンス・フォーラムで仏トタル・エネルギーCEOのPatrick Pouyanneが発言。60ドル/バレル以下に原油価格が下がれば、OPEC+外生産国(とりわけアメリカ)の生産は下降し始める。「2026年々央以降供給はグッと減り成長もない。再びOPECが市場を支配する」
▶ 数か月前には複数の米シェール・オイル企業から60ドル/バレル以下となればアメリカ・シェール・オイル生産は成長に陰りを見せる、と言われている。
▶ コノコ・フィリップスの会長・CEOのRyan Lanceもエネルギー・インテリジェンス・フォーラムで発言。今年の原油生産量は30万バレル/日~40万バレル/日成長するとの見解を披露。60~65ドル/バレルで多分アメリカ原油生産は頂点を打ち、60ドルを割って50ドル台入りなら生産量は若干下がると発言。
▶ 5月にもLance CEOは、WTIは60ドルを少し上回る程度で価格が安定すれば、生産量の伸びは止まり、50ドル台りで生産量は下落すると言っていた。
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日本時間10月16日 原油価格若干上げ。
日本時間15:41
WTI 58.88ドル/バレル、+0.61ドル、+1.05%
ブレント 62.50ドル/バレル、+0.59ドル、+0.95%
CNBC オイルプライスドットコム要旨
▶ 前日の下げからの戻しの要因は、アメリカがインドに対して掛けていたロシア原油購入停止圧力が実を結び楽観論が広がった事が大きい。ロシア原油が市場から消えるとなれば、供給過剰感が和らぐことになる。
▶ BBCによるとトランプ大統領はモディ大統領からインドが「短期間のうちに」ロシア原油の購入を停止する確約を取り付けたと言う。トランプ大統領は「ビッグ・ストップだ」と評価。
▶ トランプ大統領は次に中国にも同じアプローチを仕掛けるとした。
▶ 一方で国際エネルギー機関(EIA)からは悲観的レポートが出され、このままOPEC+や他の産油国が増産を続ければ供給過剰は想定以上のものになると警告。
▶ 米中通商摩擦は相変わらず。関税合戦が両国経済成長を阻害するリスクが意識され、原油需要に暗雲が垂れ込める。
▶ 14日にはFRBパウウェル議長が「保有資産規模圧縮という中央銀行の長期に渡る努力ようやく終わりが見えてきた」と発言し、利下げにドアを広げた。金融緩和となれば景気も上向き需要も増える。
▶ 15日、イギリスはロシアの歳入に打撃を与えるため新たな制裁策を作り、ロシア最大級石油会社ルクオイルとロスネフチ及び51隻のシャドー船団船舶を対象とした。
▶ OPEC+加盟国アゼルバイジャンの1~9月石油累計量は2,070万トンと前年の同じ時期の2,160万トンから減少。
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10月14日オイルプライスドットコム
<<国際エネルギー機関、想定以上の石油余剰を警告>>
要旨
▶ 14日、国際エネルギー機関(IEA)が10月月報を表し、2025、26両年の世界石油需要の伸びを日量換算70万バレルとした。9月月報では2025年の伸びを74万バレル/日としていた。
▶ OPEC+も13日に月報発行。2025、26年の世界需要の伸びを130万バレル/日、120万バレル/日とする。IEAの予測需要増加量はOPEC+の半分程度。
▶ IEAは10月月報で第3四半期の需要が拡大基調にあるとしつつも「2025年第4四半期に需要は落ち着き、26年も沈静化を保つとする。その結果一年間の需要の伸びは70万バレル/日程度」とし「この程度の伸びだと、今までのトレンドを下回るが、今後も石油需要の伸びは環境問題やクルマの電動化などで急落する」としている。
▶ 供給についてEIAは、上昇トレンドは続き、今年は1億610万バレル/日と300万バレル/日増加し、来年は240万バレル/日増加するとしている。9月時点の予想と比べ、2025年供給は270万バレル/日、26年は240万バレル/日の増加としている。
▶ 世界在庫については8月は79億900万バレルと前月比1,770万バレル増加とした。9月度在庫速報値は洋上在庫急増を受け急増したとされる。
▶ 9月の原油洋上在庫は、中東や北南米からの供給増で1億200万バレル増加。一日当たり340万バレル積上げた事になる。コロナ期以降では最大幅。
▶ 原油在庫は上昇継続が予想されるが天然ガス在庫は減少が始まったとしている。
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10月14日オイルプライスドットコム
<<サウジアラムコCEO、エネルギー転換を失敗と呼ぶ、石油需要増大で>>
要旨
▶ イギリスで開催中のエネルギー・インテリジェンス・フォーラムにサウジ・アラムコのCEO、Amin Nasser氏が参加。代替エネルギーが在来型炭化水素系エネルギーを取って代わらない現状について意見を述べた。
▶ エネルギー転換が進まない理由は3っつ。
①、代替エネルギーが炭化水素系エネルギーの補完的立場に留まっている事。
②、代替エネルギーの構想を描く立場の人間がシナリオを変え、
炭化水素系エネルギーの立ち位置を今後十年間は不動とした事。
③、政治家がエネルギー転換の現実にぶつかり変節した事としている。
この結果、石油天然ガスの長期投資見通しは良い方向に転がった・・
とNasser氏は結論付けた。
▶ 全世界エネルギー需要を石油換算すると3億4,000万バレル。一方の代替エネルギー消費額は約11兆ドル。
▶ ここ10年で世界規模でエネルギー需要は、石油換算で日量4,000万バレル相当増え、その66%程度が石油・石炭・天然ガスで賄われているとNasser氏はする。
▶ AIの進展と将来のエネルギー需要の関係については・・・、「2030年までには世界中のデーターセンターで消費される電力エネルギーは、EVで使われるそれの4倍に達する」とNasser氏は警告する。
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