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背景にあるのは漁獲量の減少だ。水産庁の22年の漁業・養殖業生産統計によるとスルメイカの漁獲量は3万708トンとピーク時の1968年より95.4%少ない。全漁連がまとめた23年の国内スルメイカの漁獲量(生鮮・冷凍)は1万5548トンと前年比3割減だった。 漁獲量の減少には様々な要因が指摘されている。ここ数年、漁師の間で指摘が目立ってきたのが、食物連鎖によるものだ。漁業者からは日本近海でクロマグロの資源が回復しているとの声が多くなっている。スルメイカはクロマグロの好物だ。全国的にもマグロの一本釣りにはまき餌にスルメイカが使われ、食いつきがいいという。 漁業者からはイカ釣りの線を切られたなどとの報告が増えているという。クロマグロの資源が回復した結果、スルメイカが逃げているとの見方もある。 漁業者の減少で水揚げが減ったことも大きい。全国いか釣り漁業協会によると23年6月時点で44隻が所属しているが、10年前は120隻いたという。船長となる日本人漁業者の高齢化や船の修繕のタイミングで引退する例もあるが、漁獲量の減少で収入を得られず漁業から手を引くケースも多いという。 同協会の中津達也会長は「強い危機感を持っている。所属する船の経営を安定させ、隻数を増やさないといけない。スルメイカの代わりに太平洋公海に生息していて、資源が安定している赤イカをとることを推奨している」と話す。 漁業者の声のほか、水産研究・教育機構(横浜市)が公表している資源量のデータでは、ここ10年ほどの漁獲減少の背景を2つに分類している。1つは16年から19年にかけての「外国漁船の漁獲圧による減少」。日本の排他的経済水域(EEZ)、大和堆での北朝鮮や中国の漁船の操業による乱獲だ。
プーチンの中国訪問に呼応するか…
2024/05/18 00:37
プーチンの中国訪問に呼応するかのように北がミサイル数発を日本海にぶっ放した。 林官房長官は「現時点で、わが国の領域や排他的経済水域へのミサイルの飛来は確認されておらず、関係機関からの被害報告などの情報は確認されていない」と平静を装ったが、明らかに我が国に対する威嚇である。 これがプーチンや習近平の命令かまたは承認の下にしたのかは不明だが、ロシアのウクライナ侵攻後、急速に軍事協力を深めてきているこの三国は、我が国の防衛体制にとって「悪のトライアングル」というべき存在と化している。 安倍晋三氏の提唱した「自由で開かれたインド太平洋戦略」の意義は今後ますます重要になっていくだろう。