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日本勢は「特化型」で勝負 AIの進化はアルゴリズム(計算手法)の良しあしにもちろん影響される。だが、より重要なのは、3つの要素がそろって大きくなること、さらには能力創発の波に乗ることで、それらを満たせば、どれぐらいの投資をしたらAIがどの程度進歩するか、がかなりの確度で予測可能になることだ。 だからこそ、GAFAMやオープンAIは巨額を投じて、他の企業が追随不可能な域にまで真っ先に到達してしまおうと動く。投資の目的は大規模言語モデルの一段の大規模化で、突き詰めていえば、学習に使う米半導体大手、エヌビディアの高額な画像処理半導体(GPU)を大量に調達したり、新たな高性能チップを開発したりすることにある。 日本企業はおそらく、そうした投資競争にまともについていくのは難しい。財務基盤に大きな差があるほか、学習に使えるインターネット上のデータ量でも米国勢が優位にある。 主要企業でいえば、ソフトバンクやNTT、プリファード・ネットワークス(PFN、東京・千代田)がLLMの開発を進めたり、サービスを始めたりしているが、やはりGAFAMに真正面から競争を挑もうとしているわけではない。 PFNの岡野原大輔・代表兼最高研究責任者は「日本として世界水準の技術を持つべきだから、米国勢の動向には注目していきたい」とする一方、「収益の追い方は色々考えられる」と話す。 LLMとしては、まず「中規模をめざす」(同)という。注目するのは法人需要だ。企業や自治体には自社向けなどに特化し、安全性と競争力を備えた「特化型LLM」を持ちたいというニーズが大きいとされる。 ひとつの戦略だろう。米国勢を考えれば、まずはスケーリング則の限界を探ろうとするような投資の仕方が目立っており、顧客に近づく収益モデルは必ずしも確立されているわけではない。 一方で、日本は自動車など製造業が強く、研究開発や生産、販売現場から日々生まれるデータが豊富だ。戦う場所を絞りやすいかもしれない。
■ENEOSとPFN、AIで原…
2024/05/24 20:21
■ENEOSとPFN、AIで原油処理装置を自動運転 世界初 ENEOSとPreferred Networks(PFN)は、ENEOS川崎製油所において、原油処理を行なう常圧蒸留装置でAIシステムによる安定的な自動運転を開始した。 大規模かつ複雑であることから、長年の経験に基づいた運転ノウハウが求められる石油精製プラントの自動運転を可能にするもの。 今後は、ENEOSの他製油所への展開を行なうほか、ソリューションパッケージとして一般販売も計画している。 ここにもAIの波が