elj*****

高山救助隊の到着まで、果たして残りの食料が持つだろうか？
おそらく私は今、前人未到の１９ドル付近にいるのだと思う。だが、目の前に広がるこの神秘的な光景を誰にも伝えることなく、息絶える運命にある。

今日から日記をつけることにした。

eljの手記　遭難から7日目

>>No. 445

霧の濃い朝だ。用を足していると、谷の斜面を横切る鹿と目が合った。鹿はこちらをじっと見つめたあと、藪の中に姿を消した。
痩せ細った頬を見て、幼い頃に飼っていた犬を思い出す。
名前はニーオ。祖母が隣人から譲り受けた中国犬。
ある朝、半開きになっていた玄関から元気よく飛び出し、電気自動車に轢かれて死んだ。まだ子犬だった。

eljの手記　遭難から8日目

>>No. 465

夢の中で私はその鹿をニーオと呼んでいた。

足元に纏わりつくように甘えたかと思えば、誘うように少しだけ駆けては振り返る。その小さな身体に不釣り合いな角は、暗闇の中でぼんやりとした鈍い光を放っていた。

ごめんよ、ニーオ。あのとき僕がしっかりと紐を握っていれば—

不意にiPhoneを手に取ると、なんと1本だけ電波が立っている。メールや電話は繋がらなかったが、どういうわけかロイ夕ーのアプリだけは新しい記事を受信していた。

eljの手記　遭難から9日目①

>>No. 504

記事によると、南米のファストリ鉱山で落盤事故があり、大勢が生き埋めになったままだという。
そして不明者の中にはあの人気アナウンサー、クラウド・フレア氏の名前があった。

まさに人生、山あり谷ありだな、という言葉が浮かび、一人声をあげて笑ったが、そこで私は自身の状況を受け入れ始めていることに気がついた。
電波のアイコンは再び消えてしまっている。
5G対応なら、また違ったのだろうか。

eljの手記　遭難から9日目②

>>2588

【eljの手記　遭難から11日目①】

ひんやりとした山風が吹いている。
私はビヨンドポークの缶詰をワンプッシュで開けた。ビフテキ味はこれが最後だ。

昔マックのパティがミミズだという噂が同級生の間で流れたが、二度と行かないと言う友人は1人もいなかった。
ビヨンドポークが本物の豚肉ではないと分かっていても、それは大きな問題ではなかった。

ビヨンドのCM女優である藤田ニコラ。
彼女は若い頃に別の芸名で、『未来惑星ペロトン』という特撮ヒーロー番組のヒロインを演じた過去がある。

隕石に乗って地球にやって来る怪獣が街を破壊し、黒いヘドロやガスを撒き散らす。
すると2万7000光年離れた惑星ペロトンからトレーナー巨人が転送され、怪獣を退治する。

これが番組のパターンだったが、あの日はいつもと違っていた。

>>No. 742

【eljの手記　遭難から11日目②】

実体化したデータであるはずのトレーナー巨人だったが、怪獣との対決中、自転車に躓いて足首をひどく捻挫し、母星のペロトンへと強制リコールされてしまうのだ。

もちろん街は火の海と化した。
破壊された山あいの発電所から燃え広がった火は、大規模な山火事へと発展していくことになった。

暗いオレンジ色の空と、大気を満たす煙が数分間に渡って映し出され、
暗転した画面に、ズシン、ズシンと音が鳴り響き、画面の右端に「つづく」と出て放送は終わった。

ひねた子供だった私は逸脱した展開を喜んだが、いつまで経っても続きが放送されない事へ、次第に不安を募らせていった。

【eljの手記　遭難から11日目③】

翌月のワイドショーでは、藤田ニコラの大麻所持疑惑と、事務所社長の交代劇が伝えられた。

『未来惑星ペロトン』の打ち切りについて、第312話に登場した妖獣タダチニーが原発事故を風刺していたため潰されたのだ、と力説する者もいたが、余り相手にはされていないようだった。

何より辛かったのは、私が『未来惑星ペロトン』の筆箱を使っていたばかりに、一週間ほど笑い者にされたことだ。

ポリコレ重視の特撮ヒーロー映画が業界を席巻して久しいが、私はその類を観ないことにしている。
大人が特撮なんて照れくさい、と周囲には伝えたが、本当は苦い記憶が蘇るからだ。

>>No. 746

【eljの手記　遭難から11日目④】

現在の藤田ニコラはというと、大麻入り健康食品や人工肉のCMで再ブレイクを果たしている。
そのふくよかな姿を動画広告で見ない日はない。

冷たい風が鼻先をツンと通り抜ける。
澄み切った空には白い綿毛が舞っていた。

>>No. 747

豪雨だ。
レインウェアのファスナーを首元まで締めて谷あいの川を見ると、水嵩を増した濁流が音を立てている。

iPhoneの電波は入らず、5G対応でない事を悔やむ。
夢の中。離れ小島にニーオが取り残されている。もうすぐ濁流に飲まれてしまうだろう。私は高所からだだそれを眺めていた。

【eljの手記　遭難から12日目】

>>No. 827

眩しい朝陽の中、目を疑う光景が飛び込んだ。

赤、黄、緑、青、ピンク...
色取り取りのレインコートを着た集団が、
キラキラ光る地面を踏みしめて坂を登ってくる。

こちらを呼ぶ声のあと、遅れて機械的な動作音が近づいてきた。レインコートの下には、燃料電池式のアシストスーツを装着しているようだった。
ぬかるんだ坂道を登って来たにも関わらず、どの顔にも疲労の色は見られなかった。

【eljの手記　遭難から13日目①】

>>2920

泥だらけのアシストスーツを脱着した7人の男女と私は、オレンジ色の焚き火を囲んで話した。彼らは高山救助隊ではなかった。

パーティーは年齢も人種も美醜もバラバラだった。だが皆、G-A-F-A-M傘下の警備会社、クシュナー・インターナショナルのドローン部隊に故郷を追われた人々だった。

彼らは、先週までプラグパワー中腹のコミューンで有機野菜を育てていたが、５Ｇ計画の開始を恐れて住処を引き払ったのだという。

そして確実に電波の届かない場所へと移り住むため、山頂のグリーンディール湖を目指しているとのことだった。

【eljの手記　遭難から13日目②】

>>No. 871

リーダーは猟銃を背負った老紳士で皆からマックDと呼ばれていた。高齢のため言葉の間隔が空く場面もあったが、皆からの信頼は厚いようだった。

彼の息子は、G-A-F-A-Mの売る電子ドラッグ、"ヘミングウェイ"の中毒で廃人となり、命を落としてしまっていた。

静かな口調で話すマックDの目に憎しみの炎が宿り、首から下げた金色の十字架がキラリと光った。

私は、やす、と名乗る小柄な美青年が差し出したウイスキーを飲み干し、彼らの前では決してiPhoneを取り出すまいと誓ったあと、眠りの途についた。

【eljの手記　遭難から13日目③】

「ショッファイッ、ショッファイッ、ショッファイ」

近所にある農業高校のラグビー部が、夜練のジョギングに勤しんでいるようだ。

「ショッパイ、ショッパイ、ショッパイ」
ラグビー部に負けじと、相撲部の連中も塩撒き稽古を始めたようだ。

Amazon様には倉庫のフォークリフトの動力として
長年ご贔屓にさせて貰っております😉

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ちゃうちゃう師匠、ピンタレスト買ったんスか🤔

ズームと違ってエヌビディアは金利上昇の影響を受けづらいのか？

ここがヤラの民が住んだ都市の遺跡か

スパイスの交易で砂漠に富を築いたヤラの民。
だが突然表舞台から姿を消した。

ふむ、床に散らばる人骨は自ら儀式に参加した地元民のものだな。

後日装備を整えてから、改めて調査を始めます

大体どれくらいの資金でデイトレしてるんですか？
一日に何銘柄位がお勧め？

>>No. 248

ちゃうちゃう師匠は毎度素晴らしい銘柄を見つけてくるんだけど、タイミングがアレなせいで、
波に乗るどころか津波に飲まれにいくスタイルに見えてしまうんですよ😌（僕自身のことは棚に上げて言ってますが）

でも高値更新の今入るのも良さそうですね🤤