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バベルの塔
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バベルの塔の掲示板

>>69921

つづき・・

 足元の為替相場は前期の期中平均レート(1ドル=145円弱)よりも円安で推移するものの、為替相場の反転を警戒する向きは多く、今期は円安による押し上げ効果が小さくなる可能性がある。一方で北米中心にハイブリッド車(HV)の販売が好調だ。HVの世界シェアはトヨタが6割、ホンダが1割強を握る。全体としては、自動車各社の今期は小幅増益になるとの見方が多い。
 もう一つの注目業種が内需関連だ。東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランド(OLC)が26日、JR東日本が30日に予定する。前期は人流回復に加えて値上げも進み、増益になった企業が多いようだ。
 今年の春季労使交渉(春闘)では大幅な賃上げが相次いだ。物価影響を考慮した実質賃金は夏以降にプラスに転じると予想するエコノミストが多い。実質賃金の上昇が加速すれば国内消費が活性化する可能性がある。ただ輸入物価の上昇を通じてインフレが強まる懸念もある。
 このほか、資本効率の改善も注目テーマだ。東京証券取引所は昨年3月、上場企業のPBR(株価純資産倍率)が欧米よりも見劣りすることから、資本コストや株価を意識した経営に取り組むよう求めた。今年2月末時点でプライム企業の59%が対応策を開示した。
 上場企業の手元資金は膨らんでおり、自己資本利益率(ROE)の改善が鈍くなっている。ROEを引き上げるため、配当や自社株買いを拡充したり、政策保有株を売却したりする企業は増えている。個別企業の還元姿勢を見極めたいと考える投資家は多い。
 (鎌田旭昇)