イランがトランプ大統領の面子を潰し、戦争を安易に終わらせない姿勢(=泥沼化)を見せている背景には、「黒幕であるネタニヤフを政治的・軍事的に追い詰めて退陣へ追い込む」作戦です。
1. トランプとネタニヤフの亀裂を拡大させる
トランプ大統領は11月の中間選挙や原油高(=インフレ)を控え、早くイランとの戦いを終わらせて、勝利をアピールしたい思いです。
しかし、ネタニヤフはイランの体制打倒や核施設の完全破壊を望んでおり、戦争の継続・拡大を求めています。
イランの仕掛け: イランがあえて強硬な態度を取りホルムズ海峡の封鎖を維持することで、トランプに「戦争が終わらないのはイスラエル・ネタニヤフが背後で邪魔をしているからだ」という強い苛立ちを植え付けています。
結果: 実際にトランプ政権とネタニヤフの間では、トランプが電話で激怒するなど、停戦案や攻撃の停止を巡って異例の公然たる対立が噴出し始めています。
2. イスラエルの「安全保障上の盾」を骨抜きにする
イランとの消耗戦が長引くことで、THAADやパトリオットなど、米軍の防空ミサイルの備蓄が激減しています。
米軍のミサイルが底をつき、トランプがこれ以上の弾薬提供や参戦を拒否すれば、イスラエルはイランやヒズボラからのミサイル攻撃に対して単独で立ち向かわなければならなくなります。
ネタニヤフの政治的基盤は「国民に安全を提供する強いリーダー」という看板ですが、米軍の支援が途絶えて防空網が破綻すれば、イスラエル国内からの批判は限界に達します。
3. イスラエル国内の選挙・政治危機を直撃させる
イスラエルは2026年秋に総選挙を控えており、ネタニヤフ政権は国内で厳しい世論に晒されています。
ネタニヤフは「米軍を巻き込んでイランを倒した」という圧倒的な勝利を収めなければ、戦後処理や2023年10月の安全保障上の失敗の責任を問われて退陣・起訴されるリスクを抱えています。
イランは「勝たせないまま泥沼化させる」ことで、ネタニヤフが求めていた「明確な戦果」を奪い、イスラエル国民に対して「ネタニヤフの強硬路線はただ国を危険に晒し、アメリカとの同盟すら破壊した」と思わせる世論を醸成しようとしています。
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