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米国・東南アジアで市場開拓 SBCメディカルHD「世界一の医療グループへ」
湘南美容クリニックへの経営支援を主軸とするSBCメディカルグループホールディングス<SBC>は昨年9月、米ナスダック市場に株式公開。このほど、上場から1年を迎えた。 日本の美容医療業界の拡大をけん引してきた存在であり、積極的なM&A(企業の合併、買収)もあって業績は順調に拡大している。相川佳之CEOに足元の状況と今後の展望、そして株式公開後の変化などを聞いた。
情報提供元:ウエルスアドバイザー株式会社
上場から1年「初めて尽くしで刺激的」
――米ナスダック市場への上場を果たしてから1年が経過しました。上場前と比較して何か変化は感じますか。
「初めて尽くしで、刺激的な1年だった。上場を経て、多様な経験や視点を持った仲間が集まってきてくれている。既存メンバーと融合し、より大きな成果を目指せる体制が整ってきていると感じる。米国・東南アジアといった海外との接点も拡大しており、今後の本格的なグローバル展開に移行する準備が着々と進んでいる」
皮膚科領域が成長を牽引
――国内ではクリニック数、顧客数が順調に拡大しています。市場の占有率も高水準を維持。国内美容医療事業をどの程度まで大きくなるのでしょうか?
「日本では美容医療を使っている人は、人口の10%程度と言われている。着実に拡大しているが、美容医療はもっと身近なものにできると考えている。顧客の心理的なハードルの低い皮膚科領域が成長を牽引していくとみており、その皮膚科領域は今後5年で2倍程度の市場成長を期待している」
「最近では、男性やミドルエイジ層の利用者が増加している。男性向けではヒゲ脱毛が中心だったが、近年はAGA(男性型脱毛症)やボトックス、ヒアルロン酸、レーザー治療といった皮膚科領域の施術も売上の柱となっている」
出所:日本美容外科学会(JSAPS)2025年調査
――一方、顧客単価の低下が続いています。反転に向けた施策はありますか?
「新規参入者の増加による競争激化に加えて、皮膚科領域が成長したことにより相対的に高単価の外科治療の比率が低下したことも影響している。有望な皮膚科領域におけるシェア確保を進めており、戦略的な部分も大きい。まずはシェアを確保し、その後は最先端のレーザー治療など、より高い効果を実感できるような施術の導入や利便性を高めることで、顧客満足度を高めていく方針。自ずと単価は上昇していくと考える」
――リピート率が高水準を維持しています。どこが評価されていると思いますか?
「現在力を入れている皮膚科領域は継続的な治療が基本であるため、同領域の拡大がリピート率の向上にも好影響を与えている。我々はもともと『先客後利』という考え方を大事にしている。顧客に満足してもらえるよう、スタッフ一同、常に誠心誠意の対応をし、SBCのファンになっていただこうと考えている。満足してくれた顧客は再び来店してくださる」
――美容医療だけでなく、整形外科や不妊治療、眼科など一般医療の分野も展開されています。狙いを教えてください。
「一般医療でも、成長が期待できる分野は沢山ある。その中でもSBCの顧客と親和性が高い分野を中心に伸ばしていきたい。自由診療で培った経営ノウハウを活用することで、成功していけると考えている」
世界にビジネスチャンス
――世界一の医療グループを目指すために、今後、海外での成長も目指すと思います。どういった領域に重点的に成長させていくのでしょうか。
「世界最大の美容医療市場を持ち、また最先端の施術を提供している米国と、成長が著しく日本との親和性が高い東南アジアで事業を拡大していきたい。アジアではシンガポール、ベトナムで展開しており、タイやマレーシア等もターゲットになる。美容医療の市場は世界的に拡大しており、ビジネスチャンスは大いにあるとみている」
――一方で、海外での事業展開は、国内にはない難しさもあると思います。どのような点を意識されているのでしょうか。
「現地で信頼できるパートナーを見つけることがカギだと考えている。その上で、小さく入ってその国の事業環境を習熟し、勝ちパターンを作ってから横展開していくことを念頭に置いている」
豊富なキャッシュ、M&Aも積極的に活用
*1 負債資本比率 = 有利子負債合計 / 資本合計
*2 流動比率 = 流動資産合計 / 流動負債合計
*3 自己資本比率 = 親会社株主持資本 / 資産合計
――現在、豊富なキャッシュを保有されています。どういったところに優先的に活用していくのでしょうか。
「積極的に成長領域に投資していきたい。国内の既存事業の成長は勿論のこと、国内外へのM&A、またフランチャイズ機能を高めるような領域にも投資していきたい。これまでと同様、ユニークで強みのある相手を見つけ、グループ力が高まるようなM&Aを行っていきたいと考えている」
――「代表自身が発行済み株式数の9割を保有する中で、浮動株の少なさを指摘する声や、少数株主の利益がないがしろにされるのではないかという声も聞こえています。どのように考えていますか?
「懸念のポイントはごもっともだと思う。当然、全ての株主の皆さまが大事だと思っている。どうやったらそういったことを体感していただけるか、考えていきたい。また、浮動株の少なさは自分自身も問題意識としてもっており、ここを拡充していく方策を検討している」
――最後に読者に対してメッセージをお願いします。
「自分の人生を賭けて世界一の医療グループを作りたい。それを実現するために、多くの皆さまからのご協力・ご支援を得ながら対応していきたい。色々なチャレンジはあると思うが、皆さまのご期待に沿えるように頑張っていく」
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| 商号 | SBCメディカル・グループ・ホールディングス SBC Medical Group Holdings, Inc. |
|---|---|
| ティッカーコード | SBC |
| 上場市場 | Nasdaq Global Market |
| 取引単位 | 1株 |
SBCメディカル・グループ・ホールディングス 代表取締役会長 兼 Chief Executive Officer
2023年1月20日、当社の代表取締役会長 兼 Chief Executive Officerに就任。SBCメディカルグループ株式会社(日本)の取締役も兼任。1997年に日本大学医学部を卒業し、医師免許を取得。2008年よりハーバード大学医学大学院麻酔科のPostGraduate Assembly(PGA)メンバーとして活躍。2014年から2015年にかけては、日本美容外科学会(JSAPS)の理事長を務めた。その他にも、日本レーザー医学会、日本脂肪吸引学会、ケミカルピーリング学会、日本麻酔科学会など、多くの学会に所属。
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2025/11/13更新




