検索結果 スレッド コメント 最新の投稿順 古い投稿順 1件中 1件 - 1件を表示 株式全般> バベルの塔 つづき・・ 世界半導体… バビル4世 2024/04/03 07:48 つづき・・ 世界半導体市場統計(WSTS)の23年11月の見通しによれば、24年の世界販売額は前年比13.1%増の5883億ドル(約89兆円)。23年の5201億ドル(前の年比9.4%減)からV字回復する想定だ。しかし、高額な生成AI向けばかりに需要が集中し、他の製品を手掛ける半導体メーカーは割を食う可能性がある。 それを裏付けるのは、半導体受託生産の台湾積体電路製造(TSMC)の売上高と半導体ウエハーの出荷枚数の乖離(かいり)だ。 23年10〜12月期の売上高は196億米ドル。22年7〜9月期の202億米ドルから23年4〜6月期には156億米ドルに落ち込んだが急回復した。ところが、ウエハーの出荷枚数は295万枚と22年7〜9月期のピーク(397万枚)の7割強にとどまる。エヌビディアが手掛ける生成AI向けなど最先端の高額品以外は需要回復が遅れている証拠といえる。 第2のバリュエーションはフィラデルフィア半導体株指数の予想PER(株価収益率)が3月末時点で30.7倍。リーマン・ショック期を除くと03年以来の高さだ。株価が1株当たりの売上高の何倍まで買われているかを示すPSR(株価売上高倍率)は9.8倍で、すでにITバブル期の00年4月(10倍)以来の水準に達している。 第3のAIの優位性がもたらす負の側面については、前段で半導体需要の「クラウディングアウト(締め出し)」に触れたが、資金面で他の設備投資を圧迫するケースが増えることが予想される。米ITニュースサイトのザ・インフォメーションは3月29日、マイクロソフトとオープンAIは1000億ドル規模のデータセンター建設を計画していると伝えた。AIインフラの構築は最低でも数兆円レベルが常識となっている。 そして最後が重要なのだが、米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長は3月、ユーチューブで次のように語っている。 「考えてみてください。投資アドバイザーや証券ディーラーは高い利益を手にできるようAIを利用していると伝え、人々の熱狂を利用したいと考えているかもしれません。AIウオッシングは金融仲介業者によるものでも、資金を調達しようとする企業によるものであっても、証券法に違反する可能性があります」
最新の投稿順 古い投稿順 1件中 1件 - 1件を表示 株式全般> バベルの塔 つづき・・ 世界半導体… バビル4世 2024/04/03 07:48 つづき・・ 世界半導体市場統計(WSTS)の23年11月の見通しによれば、24年の世界販売額は前年比13.1%増の5883億ドル(約89兆円)。23年の5201億ドル(前の年比9.4%減)からV字回復する想定だ。しかし、高額な生成AI向けばかりに需要が集中し、他の製品を手掛ける半導体メーカーは割を食う可能性がある。 それを裏付けるのは、半導体受託生産の台湾積体電路製造(TSMC)の売上高と半導体ウエハーの出荷枚数の乖離(かいり)だ。 23年10〜12月期の売上高は196億米ドル。22年7〜9月期の202億米ドルから23年4〜6月期には156億米ドルに落ち込んだが急回復した。ところが、ウエハーの出荷枚数は295万枚と22年7〜9月期のピーク(397万枚)の7割強にとどまる。エヌビディアが手掛ける生成AI向けなど最先端の高額品以外は需要回復が遅れている証拠といえる。 第2のバリュエーションはフィラデルフィア半導体株指数の予想PER(株価収益率)が3月末時点で30.7倍。リーマン・ショック期を除くと03年以来の高さだ。株価が1株当たりの売上高の何倍まで買われているかを示すPSR(株価売上高倍率)は9.8倍で、すでにITバブル期の00年4月(10倍)以来の水準に達している。 第3のAIの優位性がもたらす負の側面については、前段で半導体需要の「クラウディングアウト(締め出し)」に触れたが、資金面で他の設備投資を圧迫するケースが増えることが予想される。米ITニュースサイトのザ・インフォメーションは3月29日、マイクロソフトとオープンAIは1000億ドル規模のデータセンター建設を計画していると伝えた。AIインフラの構築は最低でも数兆円レベルが常識となっている。 そして最後が重要なのだが、米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長は3月、ユーチューブで次のように語っている。 「考えてみてください。投資アドバイザーや証券ディーラーは高い利益を手にできるようAIを利用していると伝え、人々の熱狂を利用したいと考えているかもしれません。AIウオッシングは金融仲介業者によるものでも、資金を調達しようとする企業によるものであっても、証券法に違反する可能性があります」
つづき・・ 世界半導体…
2024/04/03 07:48
つづき・・ 世界半導体市場統計(WSTS)の23年11月の見通しによれば、24年の世界販売額は前年比13.1%増の5883億ドル(約89兆円)。23年の5201億ドル(前の年比9.4%減)からV字回復する想定だ。しかし、高額な生成AI向けばかりに需要が集中し、他の製品を手掛ける半導体メーカーは割を食う可能性がある。 それを裏付けるのは、半導体受託生産の台湾積体電路製造(TSMC)の売上高と半導体ウエハーの出荷枚数の乖離(かいり)だ。 23年10〜12月期の売上高は196億米ドル。22年7〜9月期の202億米ドルから23年4〜6月期には156億米ドルに落ち込んだが急回復した。ところが、ウエハーの出荷枚数は295万枚と22年7〜9月期のピーク(397万枚)の7割強にとどまる。エヌビディアが手掛ける生成AI向けなど最先端の高額品以外は需要回復が遅れている証拠といえる。 第2のバリュエーションはフィラデルフィア半導体株指数の予想PER(株価収益率)が3月末時点で30.7倍。リーマン・ショック期を除くと03年以来の高さだ。株価が1株当たりの売上高の何倍まで買われているかを示すPSR(株価売上高倍率)は9.8倍で、すでにITバブル期の00年4月(10倍)以来の水準に達している。 第3のAIの優位性がもたらす負の側面については、前段で半導体需要の「クラウディングアウト(締め出し)」に触れたが、資金面で他の設備投資を圧迫するケースが増えることが予想される。米ITニュースサイトのザ・インフォメーションは3月29日、マイクロソフトとオープンAIは1000億ドル規模のデータセンター建設を計画していると伝えた。AIインフラの構築は最低でも数兆円レベルが常識となっている。 そして最後が重要なのだが、米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長は3月、ユーチューブで次のように語っている。 「考えてみてください。投資アドバイザーや証券ディーラーは高い利益を手にできるようAIを利用していると伝え、人々の熱狂を利用したいと考えているかもしれません。AIウオッシングは金融仲介業者によるものでも、資金を調達しようとする企業によるものであっても、証券法に違反する可能性があります」