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アンジェスが6月24日に発表した「コラテジェンの開発販売戦略の変更」に関するの文章の冒頭は 「当社は、米国における下肢潰瘍を有する軽度から中等度の閉塞性動脈硬化症を対象とした HGF 遺伝子治療用製品「コラテジェン」の後期第Ⅱ相臨床試験(2020 年1月~2023 年3月)を完了し、良好な結果が得られました。」 となっています。この文面では、後期第Ⅱ相臨床試験が「良好な結果が得られました」となっているだけですが、英語版のIRを翻訳すると 「アンジェス社は、コラテジェン(HGF 遺伝子治療製剤)の軽度・中等度末梢血管障害患者における有望 な米国での使用データを発表しました。 コラテジェン(HGF 遺伝子治療製品)の軽度から中等度の末梢血管疾患患者における使用に関する有望な米国でのデータを発表できることを嬉しく思います。後期第Ⅱ相臨床試験の速報結果は、安全性と有効性の両方を立証するものであり、試験 は有効性エンドポイントを達成しました。」 となっているので、日本でのIRが「良好な結果が得られました」となっているのと比較すると、「安全性と有効性の両方を立証するものであり、本臨床試験 は有効性のエンドポイントを達成しました。」となっているので、やや詳しい報告になっていると思います。 ただ英語版のIRでも論文作成の関係から、それを裏付けるデータが公表されいないのですが、9月18日には、コラテジェンについてブレイクスルーセラピー(画期的新薬)の指定を受けているので、米FDAにはトップラインデータが提出されているものと思います。 アンジェスは10月の中旬から11月の初旬にかけて、後期第2相以降のコラテジェンの取り組みについてFDAと協議に入ると伝えられていますが、トップラインデータでも、次のステップに進む協議はそれなりに進むと思いますが、FDAとしても臨床試験を主導してきた医師による論文を、次のステップに進む内容を確定する上で、判断材料にすると思われるので論文の内容が英語版の内容をしっかり裏付ける内容であることと、主要項目として設定した有効性が確認できる論文の内容であることを期待したいと思います。
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HGF遺伝子治療用製品コラテジェンは、2019年3月に標準的な薬物治療の効果が不十分で、血行再建術の施行が困難な慢性動脈閉塞症における潰瘍の改善を効能、効果または性能として、厚生労働省より条件及び期限付き承認を取得しています。承認の期限は5年となっていることから、定められている120症例の製造販売後承認条件評価を実施し、2023年5月に本承認申請を厚生労働省に提出しています。 提出した市販後調査では、二重盲検の国内第3相臨床審成績を再現できなかったことがPMDAとの協議で判明し、その本承認申請の取り扱いを検討している時期に、米国における下肢潰瘍を有する軽度から中等度の閉塞性動脈硬化症を対象としたコラテジェンの後期第2相臨床試験が、速報値の結果から良好な結果が得られたことが6月24日のIRで報告されています。 そのため、重度の患者を対象とした本承認申請を取り下げ、今後、二重盲検の国内第Ⅲ相臨床試験と米国後期第2相臨床試験の結果を中心に申請データパッケージを構築し、重症度を問わず幅広く閉塞性動脈硬化症患者の潰瘍の治療を対象として新規申請を行うとのことです。 その後、米国で実施してきた後期第2相臨床試験のコラテジェンに対して、米国FDAから9月18日にブレイクスルーセラピー(画期的新薬)に指定されたとの報告がIRで報告されています。その意義については翌19日の広報ブログで 「この制度では、治療効果が非常に有望であり、劇的な臨床的改善をもたらすデータがすでにある薬に対して適用されますので、コラテジェンもその効果について相応の評価を受けたことになります。ファーストトラック指定には、必ずしも画期的な臨床データは必要ありません。それがブレイクスルーセラピー指定と大きく違うところです。従いまして、コラテジェンはFDAから医療ニーズだけでなく治療効果も評価されたということです。」 と、補足説明されています。ですが、ブレイクスルーセラピー指定が即、FDAによる承認に結びつくものではないので、米国での臨床試験を主導してきた医師によって作成される論文の内容が、IRの英語版で報告された「安全性と有効性の両方が確認され、有効性のエンドポイントは達成されました」とする報告をしっかり裏付けされたものであることが重要なので、その発表を待ちたいと思います。
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6月24日、アンジェスは「遺伝子治療用製品コラテジェンの開発販売戦略の変更に関するお知らせ」の中で、米国における下肢潰瘍を有する軽度から中等度の閉塞性動脈硬化症を対象としたコラテジェンの後期第Ⅱ相臨床試験が、速報値の結果から良好な結果が得られたとして、これまで重度のみの患者を対象とした国内での条件及び期限付き承認に対する本承認申請を取り下げ、今後、重症度を問わず幅広く閉塞性動脈硬化症患者の潰瘍の治療を対象として新規申請を行うとのIRを発表しています。 では何故、2023年5月に厚生労働省に提出していたコラテジェンの本承認申請を取り下げることにしたのかについてですが、6月24日のIRでは非盲検下で実施した本承認申請のために実施してきた市販後調査では、二重盲検の国内第Ⅲ相臨床審成績を再現できなかったことを、審査に当たってきたPMDAとの協議で確認していたことがあり、申請の取り扱いに考慮していたと思いますが、本年6月に米国で実施してきたコラテジェンの後期第2相臨床試験の結果が良かったことで、本承認申請を一旦取り下げ、二重盲検の国内第Ⅲ相臨床試験と米国後期第Ⅱ相臨床試験の結果を中心に申請データパッケージを構築し、新たな製造販売承認の申請を行うべく準備を進めて行くとの方針を決めたのだと思います。 その後、米国で実施してきた後期第2相臨床試験のコラテジェンに対して、米国FDAから9月18日にブレイクスルーセラピー(画期的新薬)に指定されたとの報告がIRで報告されています。その指定を受けた意味については広報ブログでも報告され、掲示板での論議で取り上げられていますので触れませんが、これまで指定を受けたケースの中では、約70%近くが承認されているとのことですが、30%ほどが承認されていないことも事実なので、重要なことは米国でのコラテジェンの臨床試験を主導してきた医師によって詳細な分析の上に作成される論文の内容が、6月24日に発表されたIRの英語版で報告された「後期第2相臨床試験の予備的結果では、安全性と有効性の両方が確認され、有効性のエンドポイントは達成されました」とする報告をしっかり裏付けされたものであることが重要なので、期待をしつつ、その発表を待ちたいと思います。
お疲れ様です。 意外にみんな…
2024/10/20 15:16
お疲れ様です。 意外にみんな英語で発信されている情報知らない方既読されていない方々多いみたいなので、メディシノバの研究開発9/30日に発信されたMayoクリニックとNIHの英文でのハイライト記載致しますね。 # フロリダ州ジャクソンビル — フロリダ州のメイヨー クリニックは、国立神経疾患・脳卒中研究所 (NINDS) から助成金を受け、6 か月間にわたり何百人もの筋萎縮性側索硬化症 (ALS) 患者に実験薬イブジラストを提供する革新的な研究を開始しました。助成金の総額は 2,200 万ドルです。メイヨー クリニックは 1,200 万ドルを受け取り、残りの金額を協力者に分配します。 米国食品医薬品局は、この研究に拡大アクセス プログラム (EAP) のステータスを付与しました。このプログラムは、重篤または生命を脅かす病気や症状を持つ患者が、有効な治療オプションがない場合に、臨床試験以外で治療のために治験中の医薬品 (医薬品、生物製剤、医療機器) にアクセスできるようにするものです。 このプロジェクトの主任研究者でメイヨー クリニックの ALS センター オブ エクセレンスの所長であるビョルン オスカーソン医師は、この薬が ALS の進行に及ぼす影響を測る主な指標は、ALS 患者のニューロフィラメント タンパク質レベルが変化したかどうかを示す血液検査になると述べています。ニューロフィラメント タンパク質レベルが高いことは、ニューロンの損傷を示している可能性があります。 メイヨー クリニックの 3 つの施設と他の施設から集められたこのプログラムに参加する約 200 人の患者は、自分のニューロフィラメント光レベルを見て、この薬が自分に適しているかどうかを判断できます。ニューロフィラメント光がこのように使用され、患者と医師が一緒に決定を下すためのガイドとなるのは今回が初めてです。 「この試験により、患者は自分の ALS 状態を監視できます。これが ALS 患者の進行を評価する効果的な方法であることを確認したいと考えています」とオスカーソン医師は述べています。 「これは重要なことです。なぜなら、ALS の病気の進行が加速しているのか減速しているのかを判断するのは難しいからです。ニューロフィラメントの光は、治療が効いているかどうかを示す一種のスピードメーターと見ることができます。」 ALS は致命的な運動ニューロン疾患です。ALS 患者は診断後 3 年以内に死亡することがよくあります。ALS の理解は進んでいますが、運動機能を大幅に改善したり、患者の生存期間を延ばしたりする治療法や治療法はありません。 このプログラムでは、ALS 患者を治療する医師が、メイヨー クリニックと、EAP を通じて実験的治療への患者のアクセスを拡大することに重点を置く組織である WideTrial が管理するネットワークに参加します。NINDS が支援または共同で実施した研究を通じて収集された生体試料を保管する BioSEND は、将来の研究のために研究の血液サンプルを保管し、ALS バイオバンクの設立を支援します。 メディシノバは、現在日本で使用されている抗炎症薬であるイブジラストの有効成分 (API) を使用して開発している MN-166 を提供します。この薬は中枢神経系に浸透し、有害なタンパク質をブロックし、細胞の修復を促進する能力があるため、ALS 治療の選択肢として考えられます。 「残念ながら、現在、ほとんどの ALS に対して非常に効果的な治療法がまだありません」とオスカーソン博士は言います。「私たちは早急にそのような治療法を見つける必要があり、このプロジェクトは、その道を見つける一歩、あるいはそれ以上の一歩を踏み出すことになるかもしれません。」