-
No.852
4日に上場したトランザクション…
2023/04/13 12:30
4日に上場したトランザクション・メディア・ネットワークス(TMN)<5258.T>をマークする。
同社はキャッシュレス決済のゲートウェイサービスをワンストップで展開。クレジットカードや電子マネー、QR、バーコードなど多彩な手段に対応するほか、ポイントの管理やクーポン発行など、店舗が顧客を囲い込むためのマーケティングソリューションを手掛けている。
事業基盤は拡大中だ。小売やレジャー施設、金融機関などを中心に、2023年1月時点で1000社以上に提供し、接続端末台数は約80万台に上る。また、同3月末時点でクレジットカードや電子マネー、地域マネーをはじめとする44の決済サービスに対応する。22年3月期の年間決済処理金額は3.1兆円(件数は17億件)となっており、直近5年のCAGR(年平均成長率)は30%を大きく超えている。
決済処理センターの利用料という形で加盟店から月額課金を獲得するほか、QR・バーコード精算料は、従量課金による利用料徴収を行っており、ストックと従量課金を組み合わせた収益構造で不況下でも成長可能なビジネスモデルを構築した。
事業領域を交通関連にも広げる。岡山県新見市の地域活性化プロジェクトでJR西日本<9021.T>の交通系電子マネーICOCAを活用した決済サービスの提供を行うほか、直近では東武鉄道<9001.T>グループの企業と連携し、バスの利用実態の可視化を通じてDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みを開始。バスを利用しやすい環境の創出に取り組むなど、新たな領域にも積極的に攻め込んでいる点は見逃せない。
今後の決算発表に向けて視界は良好だ。同社の前23年3月期の業績見通し(非連結)は、売上高が76億8100万円(前々期比7.6%増)。営業利益は4億1800万円(同41.1%減)と減益の見込みだが、情報プロセシング事業において高い拡張性とセキュリティーを備えたクラウドPOS(販売時点情報管理)の本番稼働に向けた検証はおおむね完了した。実態は相当強く、今期は売上高94億2300万円、営業利益7億9500万円を展望している。
生活者視点で有望株探し 海外で…
2023/03/09 07:41
生活者視点で有望株探し 海外で伸びる銘柄も選好
海外成長の恩恵がポイント
「今後、経済の中心が第2次産業から第3次産業へ移行していくことを見据えた時に大きな期待が持てるのは、海外で人気のある日本の観光資源やコンテンツだ」と井浦さんは指摘する。
実際にりそな日本中小型株式ファンドのパフォーマンスに昨年最も寄与したのは、特撮ヒーローの「ウルトラマン」シリーズの知的財産(IP)を保有する円谷フィールズホールディングスだった。
「タイでの版権を巡る訴訟に勝って海外の収益権を全面的に獲得できたのが大きい。ウルトラマンは中国や東南アジアで人気が非常に高く、利益が一気に20億〜40億円の単位で増えている」(井浦さん)
少子高齢化で経済成長率が低い日本の企業から成長企業の株を見つけ出すには、円谷フィールズのように海外で事業を拡大しているか否かが重要な着眼点になる。